若いライオンが老いたライオンを負かすだろう
野戦場で一騎打ちして
金のかごの中の目をつぶすたろう
二つの傷は一つになり 無残な死がくるだろう
諸世紀1−35
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
「若いライオン(近衛兵隊長モンゴメリー)が老いたライオン(国王アンリ二世)を負かすだろう 野戦場で一騎打ちして 金のかご(甲冑)の中の目をつぶすたろう 二つの傷(目と喉の傷)は一つになり
無残な死がくるだろう」。
これは、ノストラダムスを一躍有名にしたアンリ二世の死を預言にした詩であるが、この詩にはもう一つの意味が込められているのだ。
「ライオン」とは、百獣の王であることから神、キリストを象徴する言葉でもあるが、反対に獣の王、反キリストを象徴する言葉でもある。では『金のかごの中の目』とはなんであろうか。
血と飢きんでなんとひどい災難があるだろう
七たび海岸にやってきて
餓えによってモナコはとらえられ
大物がつれさられかごの中にとじこめられるだろう
諸世紀3−10
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
飢えている野の獣は川を泳いでくる
野の多くはイースターにさからい
鉄のかごの中に入っておろおろと
ゲルマンの子供が 決してなにも従わなくなるだろう
諸世紀2−24
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
「かご」に閉じ込められた「目」をシンボルとするイルミナティの子孫すなわちあの「がんこでどん欲さを通した海の目」である。ノストラダムスの大預言には「眼を反動に貫かれて」「目をつらぬき」「目をえぐりとる」などの表現も見られる。
稲妻に打たれたヤドリギの生えた樫の木の下
そこよりさほど遠くではなく、宝物が隠されている
それは長い世紀にわたり、探し求められた
それを見出した者は、眼を反動に貫かれて死ぬ
諸世紀1−27
「あらかじめ語られた未来 預言者
ノストラダムス」 ジェイムズ・レイヴァ-著 中山茂、中山由佳 共役
せむしの男が議会で選ばれ
地上では決してみられないような
みるも恐ろしい怪物になり
一陣の風が彼の目をつらぬき
王に対抗する者は忠実なものと認められるだろう
諸世紀3−41
「ノストラダムス全予言」Eチ−タム著 流智明 監修
世界は終末に近づいて
サタンはなかなかあともどりせず
帝国は黒い国民に変わり
ナルボンヌは彼の目をえぐりとるだろう
諸世紀3−92
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
これらもあの海の目を退治すること、悪魔を退治することを意味していたのだ。そしてこの悪魔を退治する「若いライオン」の正体がすぐ二つ前の詩に書かれていたのだ。
ああ 太陽の市よ
おまえは何度囚われの身となるだろうか
広々とした平原の近くの大橋で
シーザーのような力のあるライオンが
厳しい町の前にひっぱってくるだろう
門は彼をよせつけないだろう
諸世紀1−33
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
「シーザーのような力のあるライオン」。シーザーと言えば、大預言者ミカエル・ノストラダムスの息子はシーザー・ノストラダムスである。また、ノストラダムスの大預言「諸世紀」の序文は、息子シーザーに宛てた手紙とアンリ二世に宛てた手紙である。
現在はまだおまえはこの地球に住む者にそなわった自然の光にめざめてはいないが、
おまえは不滅の神に気に入られたのだから、おまえはひとりで火星のサインの下を、
子供時代の第一期を回転するのだ。
さらに揺るぎ無い時の流れが、おまえを助けてくれるだろう。いまはおまえの知性が弱すぎるので、わたしの研究の成果を受け入れる術を知らないであろうが、いずれさまざまな力によってわたしの生きた日々とともに最後の瞬間を知るであろう。
わたしが覚え書きを書きしるすことによって、ある伝統のことがらをおまえに遣わしておいてやるだろう。
われわれの先祖伝来のこれらのことばは、おまえの番が来たとき、おまえに予言の隠された謎を解いてくれるであろう。
わたしは短い詩編のなかで自分のいいたいことをいうことにしたのである。
それぞれが、ほかの詩編とからみ合うように、そして、その意味を理解することは一定の法則による厳格な障害によってはばまれることもあるであろう。
全体は難解な表現のもとに編集され、あらゆることがひとつひとつこれらの予言にふさわしいものになっていくのである。
これらのことがらを学者たちの目から慎重に隠したのだ。また権力者や王に知られないようにするためである。
しかしおまえは、朽ち果てた果実のように地上でわずかな重みしかもたないものを、永遠の空間へと押し広げる役目を果たすのだ。
この光景によって天使は予言する人間に霊感を与え、この光景によって彼は恐ろしい予言を、つまり神聖なることばを想い描くのである。
これは夜の闇のさまざまな出現によって起こるものであるが、あらゆるものが昼の輝きに、そして天文学の役割にしたがって聖なる予言と結びつくとき、その確信が得られるのだ。
聖なる予言はただ真実のみを思考にとり入れ、自由な勇気のみを喚起する。
わが息子よ、この理解のときに地上に現れよ。
諸世紀序文 わが息子シーザー・ノストラダムスへの手紙
「ノストラダムスの遺言書」
ダニエル・ルゾー著 流智明 監修
この序文からもシーザーとは未来に現れて預言を解読してくれる人物、ノストラダムスの精神的後継者であると読み取れないであろうか。
また、アンリ二世とは悪魔的未来人をも意味する言葉でもある。
偉大なるシーレンが世界の王になるだろう
はじめ愛されるが のちに恐れられ こわがられる
彼の名声と賞賛は天までとどき
彼は勝利者の称号に大いに満足するだろう
諸世紀6−70
「大予言辞典 悪魔の黙示録666」 高橋良典 著
と言うのは、シーレンはヘンリーCのアナグラム(文字の置き換え)だからである。
Henri C→Chiren (Henry C→Chyren)
これらを考慮してあの詩を訳すと。
「若いライオン(キリスト者 ノストラダムスの息子・シーザー)が老いたライオン(アンリのアナグラムシーレン=悪魔的未来人)を負かすだろう 野戦場で一騎打ちして 金のかごの中の目(貪欲な海の目)をつぶすたろう 二つの傷(二度に渡る悪魔への攻撃)は一つになり
(悪魔に)無残な死がくるだろう」。
世界の創造の時より五千五百年たった時に、
地上に神の子が人の形をとって降りてくる。
この神の子がお前の父親にそのオリ−ブ油をぬるだろう。
すると彼は復活し、水と聖霊とによって洗われる。
彼だけでなく、彼の子孫もまた。
聖書外典6 田川 建三訳
「世界の創造の時より五千五百年たった時に、地上に神の子が人の形をとって降りてくる」。そうノストラダムスこそ天地の創造から5500年、今から500年前天から下った神の子だったのである。
天使は予言する人間に霊感を与え、この光景によって彼は恐ろしい予言を、
つまり神聖なることばを想い描くのである。
諸世紀序文
わが息子セザ−ル ノストラダムスへの手紙
「ノストラダムスの遺言書」
ダニエルルゾ−著 流智明
監修
そして天使から霊感、テレパシーを受けて大預言を残した。
わたしは短い詩編のなかで自分のいいたいことをいうことをしたのである。
それぞれが、ほかの詩編とからみ合うように、そして、その意味を理解することは一定の法則による厳格な障害によってはばまれることもあるであろう。
全体は難解な表現のもとに編集され、あらゆることがひとつひとつこれらの予言にふさわしいものになっていくのである。これらのことがらを学者たちの目から慎重に隠したのだ。また権力者や王に知られないようにするためである。
彼の詩は一つが一つの事件ではなく、「それぞれが、ほかの詩編とからみ合うように」なっていたのだ。そして「これらのことがらを学者たちの目から慎重に隠した」「権力者や王に知られないようにする」、その本当の意味は封印された。
《聖なるものを犬に与うな。また真珠を豚の前に投ぐな。おそらくは足にて踏みつけ、向きを反りて汝らを踏みやぶらん。》これらのあらゆる理由のために、わたしは自分のことばを発表することやペンを紙の上に走らすことをやめた。そしてわたしは魂を奪われてしまい、まったく別のあることがらを取り上げることにした。それは未来のできごとを予言する能力を、その未来とおなじくらい遠くへ遠ざけることなのである。それは急ぎのことがらだったり、だれか数人のことではなく、もっと遠くの人類全体に語りかけることである。
諸世紀序文 わが息子シーザー・ノストラダムスへの手紙
「ノストラダムスの遺言書」
ダニエル・ルゾー著 流智明 監修
その方法とは、「まったく別のあることがらを取り上げることにした」、歴史上のまったく別の事件を取り上げ、それに譬えたのだ。「その未来とおなじくらい遠くへ遠ざけることなのである」、未来においてその真実の意味が分かるに仕組んだのである。
このわたしの用いた方法とは、過去におけるいかなる理論でも証明されることはなく、
未来においてのみ発見されるであろう方法で理解されるように仕組んである。
諸世紀序文 わが息子シーザー・ノストラダムスへの手紙
「ノストラダムスの遺言書」
ダニエル・ルゾー著 流智明 監修
500年後
時の英雄が現れる
大いなる光明をもたらし
この時、全き満足があたえられるであろう
諸世紀3−94
「ノストラダムスの遺言書」
ダニエルルゾ−著 流智明
監修
その時は「500年後」の現在である。そう、この説の基本を解読した者こそ、シーザー・ノストラダムスであった。
強力にして無敵な、比類なき王国を
転覆せんと企む者たち。
彼らは欺くだろう。三夜続く警告。
そのとき、最重要人物がテーブルで聖書を読む。
諸世紀2-83
「ノストラダムス世界大終末」
モーリス・A・ラカス著 南山宏 訳
彼は、「聖書」とノストラダムスの大預言からこの説を割り出した。彼の名を浅利幸彦という。これについては、前作に詳しく書いたのでそちらを読んでほしい。
彼らは、ながい泥沼の闘いに駆り立てられよう
田舎は惨禍にあえぎ
町や市はもっと大きな闘争に巻きこまれ
カルカソンヌ(Carcas)とサルボンヌ(Narbonne)は
みずからの心を試されるだろう
諸世紀1−5
「ノストラダムス全予言」Eチ−タム著 流智明 監修
今、カルカソンヌとサルボンヌ(ナルボンヌ)の心が試されているのだ。
デューローの近くキレネ海を横切って
ピレネー山脈をつらぬいてやってくる
より短い手とつきさすような批判で
カルカソンヌに 彼のたくらみをしめすだろう
諸世紀3−62
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
カルカソンヌとは、その近いスペルのシーザーを暗示しているようである。「カルカソンヌ(シーザー)に彼(悪魔)のたくらみをしめ」したのである。
ずれ悪い霊の悪意を持つ人は、時の長さの中で現れてまいりましょう。
この仕事が私の死後にこそ、生きていたときよりもいっそう尊重されることを望むものであります。
諸世紀序文 アンリ二世への手紙
「ノストラダムス予言原典 諸世紀」 大乗和子 訳
すべては悪魔の地球侵略を阻止せんがためであった。
最後に一言。救世主とは天使的未来人と地球人の単なる交渉人にすぎません、今までの宗教の教祖的な存在ではありません。ここの所はよく御理解いただきたい。
しかしもしこの説が真実であれば、彼の功績は偉大と言わざるをえないのではないでしょうか。この意味でこの章を加えさせていただきました。
空虚で野蛮な法を変えながら
ひどい時代がおまえに近づく
もうおまえは奴隷になることはない
偉大なるアドリーが血管を蘇らせてくれよう
諸世紀1−8
「ノストラダムス全予言」Eチ−タム著 流智明 監修
注 下線部は、筆者が原文に忠実に修正
第8章 「筆者より」