縁の花

              (本物を目指して心と心のネットワーク)

                                   第111号          

                             根幹志塾

 

                                        ◎「志士の塾」◎

 今、日本経済も世界経済も驚く程悪化しています。

 皆さんも感じていると思いますが、いよいよ世界恐慌が起きようとしています。

 世界恐慌が起きたら、いうまでもなく大変なことになります。

 歴史をみても前の世界恐慌は、民衆に冷静さを失わせ、ナチスや日本の軍事政権を生み出し、大戦争へと発展しました。         

 今度もパキスタンなどのイスラム諸国が暴発して、第3次世界大戦が起こる可能性もあります。  

 1999年のノストラダムスの予言が当たる確率が非常に高くなってきたのです。

 しかしそんな中で紫陽花に何ができるかといったら、何もすることはできません。

 本当に無力です。

 でも紫陽花は最後まで諦めるつもりはありません。

 地球村の高木先生もいうように、豪華客船タイタニック号が氷河にぶつかって沈んだ時にも、最後までじたばたせずに自分のできることをやって死んだ人が、いたように紫陽花もできることは全部やるつもりです。

 皆さんも同じ地球号に乗っていると自覚して共にやって欲しいのです。

 そしてそんな紫陽花が、今、皆さんに提案したいのは、実はある塾の結成です。

 多くの志士を育てた昔の吉田松陰の村下村塾に匹敵するものを作りたいのです。

 というのも志士の塾を作ることは紫陽花の長年の夢でした。

 縁の花を書き始めた時から、いつかは読者の皆さんと作りたいと願っていたのです。

 だけど紫陽花は志士の塾を作る決心はなかなかできませんでした。

 漠然とした構想はありましたが、よしやろうという決断はできなかったのです。

 なぜなら志士の塾を作ることは紫陽花一人ではできません。

 多くの人に協力して貰わないといけないのです。

 しかも膨大なエネルギーもいります。

 毎月でも人に集まって貰って、いろんなことをやろうとするのですから、縁の花を発送するどころではありません。

 もっともっと大きなエネルギーがいりますし、大変な労力も必要です。

 時間もとられるので、紫陽花は躊躇していたのです。

 やれる自信がなかったのです。

 いえ、どうして作ったらいいのか分からなかったのです。

 しかしそんな紫陽花にもやっと強力な応援者ができました。

 それが根幹志塾をやっている広島の武田安弘さんの存在です。

 武田さんのことは縁の花第102号、志士の心で少しだけ紹介しましたが、広島の府中市で実際に根幹志塾という、志士を育てる塾をやっています。

 97年の10月に立ち上げ、ちゃくちゃくとそれを軌道に乗せているのです。

 紫陽花は本当にすごい方だと思います。

 ここまでするには、並たいていの苦労じゃなかったと思うからです。

 しかも武田さんは、根幹志塾を広島だけでなく、全国に広げていこうとしています。

 各県に一人でもいいから、志士と呼べる人との縁を持ちたいと思っており、紫陽花にも声をかけて頂きました。

 大阪でもやってみないかと誘って頂いたのです。

 だから紫陽花も一つここでどこまでやれるかは分かりませんが、大阪で根幹志塾をやってみたいと思います。

 広島の武田さんや根幹志塾の人達が、応援してくれるのならやれると思います

 久しぶりに身体が熱くなって、燃えてきました。 

 皆さんと激動の時代を生き残る為にも、長年の夢をこのチャンスに何としても成功させたいのです。

 

                                          ◎「根幹志塾」◎

 

では根幹志塾とは一体何なのか。

 どんなことをやっているのかということですが、実際に本当に凄いことをやっています。 それは根幹ふおーらむという根幹志塾が送っている情報誌の創刊号を、縁の花の中にコピーして入れておくのでみて頂きたいのですが、幕末に活躍した志士をテーマにしています。

 志士とは一体何なのか。

 彼らはどんなことを考え、なぜあんなすごいことができたのか。

 現在の志士になるにはどうしたらいいのか。

 そういったことを根幹志塾に入っている多くの塾生と討論しながら考えているのです。

 しかも根幹志塾のすごい所は、現在の志士と呼べる人がすでに何人も応援していてくれることです。

 それが愛媛県の衆議院議員の小野晋也さんであり、「私塾が人をつくる」という本を書いている アクティビジネスの大西啓義さん、元松下政経塾副塾長で志ネットワーク代表の上甲晃さんなどの人です。

 こういった有名なそうそうたる大先生も応援してくれているのです。

 また実際にもうすでにいろんなことをやっています。

 教えない塾というものを作り、小学校から高校生までの生徒が一緒に、黒板もない塾で自分がしたい勉強を自主的にしています。

 野生塾といって夏はキャンプしたり、冬はスキーを生徒と合宿で楽しんでいます。      子供達に今の画一された教育ではない、理想な教育をしているのです。

 しかももちろん子供だけでなく大人も同じです。

 森信三先生の読書会や偉人伝読書会を、感心するのは毎月子供と大人も関係なく、一緒に行なったり、FMフクヤマのラジオ番組「おはようときめきタイム」の中で塾生を紹介するコーナーを根幹志塾で提供したりしています。

 さらに「塾生の会」といって志士のことをテーマにいろんな先生に講演して貰ったり、人間学セミナーといって中村天風などの、有名な先生の教えを紹介したりしています。

 残念ながら紫陽花はまだ参加していないので、この内容はどういったものなのかは分かりませんが、何となくわくわくどきどきします。

 人を熱くするエネルギーを感じます。

 紫陽花は間違いなく広島で多くの志士が誕生していると確信を持ったのです。

 しかし根幹志塾のパワーはこれだけではありません。

 根幹志塾の塾頭の武田安弘さんは、まるで坂本竜馬をイメージさせる活躍をしています。 参議院選挙の時は全国の県で各党による公開討論を企画したり、去年全国にある各私塾を集めて第1回私塾サミットを企画したりと頑張っています。

 その上11月21日には吉田松陰の松下村塾に全国の私塾の人を集めて、「志士の情熱に学ぶ」というテーマで、第2回私(志)塾サミットを3泊4日で大々的に行なうのです。 まさしく大車輪の活動をしているのです。

 でも紫陽花が皆さんに一番知って欲しいことは、根幹志塾の人は、日本を本当に変えようと燃えていることです。

 まだ広島でも小さな府中市で始まったことですが、広島市、岡山市、東京でも作ろうという声が上がっており、全国に広げていこうと計画しています。

 各県で志士が誕生したら日本を大きく変えられると信じているのです。

 だから紫陽花は根幹志塾の夢に自分の夢もかけることにしました。

 だって明治維新もよく考えてみたら、本当に活躍した志士の数は驚く程少ないです。

 70名、80名もいません。

 最初は70名ぐらいの各藩の志士が動いて、最後には幕府さえも倒してしまったのです。 ですから紫陽花は根幹志塾の人達が今の日本を変えられると信じている気持ちはよく分かります。

 進む方向さえ間違わなければ可能性は十分にあるのです。

 

                               ◎「大阪根幹志塾」◎

 

 そこで大阪根幹志塾では、広島の根幹志塾の武田さんの力を借りて、9月頃から活動を始めます。

 志士として日本や世界の為に一緒にやりたいという人を求めていくことにします。

 だから皆さんの中で、共にやりたいという人は名乗り出て下さい。

 是非一緒にやりましょう。

 ただ今の段階では広島県のような大きなことはまだとてもできませんので、とりあえず準備会で、志士の勉強会を始めたいと思います。

 志士とは何かということを参加して頂いた皆さんと一緒に考えていきたいのです。

 その上で根幹志塾というものを立ち上げたいと思うのです。

 また志士の勉強会で一体何をやるかということですが、実は紫陽花は8月29日、広島市で行なわれた根幹志塾の第1回「言士四録」読書会に参加して、どういったことをやっているのかみてきました。

 それを参考として皆さんに報告しますと、参加者は17名で、塾生でもある東洋思想研究家の熊本謙次先生を交えて、読書会と勉強会をしました。         

 これが本当によかったです。

 というのも「言志四録」とは、紫陽花は全然知らなかったのですが、幕末の大儒、佐藤一斎という人が残した言葉を集めたものです。

 それが800条ぐらいあり、幕末の多くの志士に多大な影響を与えたといわれています。 主な門人に佐久間象山や山田方谷、横井小楠などがいますし、西郷隆盛や、吉田松陰、勝海舟も、「言志四録」を読んでいたといいます。

 特に西郷隆盛は島流しにあった時に、「言志四録」の中から101条を抜粋して、自己の修養に努めたといいます。

 西郷隆盛は島流しから帰った後、別人になったといいますが「言志四録」の教えも大きいのです。

 またこの「言志四録」は幕末の頃の考えなのに現在でも内容は、十分に通用します。

 なぜなら例えば一「運命は既に定まる」で佐藤一斎は、人の運命は富貴とか貧困とか、死とか生、長寿とか短命、名誉とか恥辱は、すべて決まっているといっています。

 昼と夜、春夏秋冬の四季がお互いに運行することなどは、その利法(運命)が総て前から定まっているからで自然の一部である人間も同じだ。

 だから世間の人々は、人生は自分の知恵、力量でどうにでもなると考えて、一生涯せっせと骨折り苦しんで、栄誉とか功名を求めて遂にやつれ疲れて倒れてしまうが、これは愚かなことだと教えているのです。

 正直いって紫陽花はこういう考えが幕末にあったことに驚きました。

 今、生きがいの創造何かでいわれていることが、幕末の志士達は理解して、そういった考えを原動力にして明治維新を起こしたことを初めて知ったからです。

 だけど紫陽花がもっと勉強になったのは、熊野先生はその人の運命はすべて定まっているという定命論が正しいのかどうかを、「言志四録」で書いている一の所を参加者全員に読ませた後で徹底的に討論したことです。

 人の人生はすべて決まっているのか、決まっていないのか話し合ったのです。

 その結論はある程度決まっていても、努力しだいで十分変えられるということになりましたが、紫陽花はもの凄く楽しかったです。

 しかも熊野先生は、こういったものを8つまで用意してくれました。

 四「天道は徐ろに運行」では、「天然自然の道は運行し、人間社会のあらゆる事がらはゆるやかに変転していく。そこには必ずそうなるべき状勢があって、これを退けて遠く離す事もできないし、またこれを急がせて速くしようとすることもできないものである」

 という言葉を全員で読んで、熊野先生に解説して貰いました。

 熊野先生は何ごとをするに当たっても、タイミング「機」が大切で、ものごとは早すぎてもいけないし、遅すぎてもいけない。

 リーダーはその機を掴まないといけないと教えてくれたのです。

 紫陽花はなる程その通りだと納得しました。

 熊野先生はそんな感じで他の二「学問の師」 三「天意に従う」 五「発憤は大成の基」 六「為学には立志が肝要」 七「立志の功」 八「本然の性を尽くせ」も全部詳しい内容を解説してくれました。

 幕末の時に考えていた志士の心意気、心を教えてくれたのです。

 ですから紫陽花も大阪根幹志塾ではこれを参考にして志士の心とは何なのかということを参加者と全員で考えていきたいと思います。

 是非皆さんにも志士の心を掴んで頂きたいのです。

 よろしくお願いします。

 では皆さん今後も合縁で・・・・

          平成10年9月5日

 

 追伸、武田安弘さんが10月3日と4日大阪に来ます。根幹志塾の説明をして貰うのです。時間は10月3日は1時半からです。興味のある方は連絡下さい。

 また武田さんは今、全国にいる志を持っている人を求めています。志のネットワークを創りたがっています。各県に一人でも構いません。自分縁ある人達と志士の私塾をやってみたいという方も連絡下さい。

 

       

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