縁の花

           (本物を目指して心と心のネットワーク)

                 第75号

                   紺碧の艦隊

 紺碧の艦隊という小説があります。

 現在20巻まで進んでいる一種のシミュレーション小説ですが、全部で450万冊も売れているマンモス小説に成っています。

 しかもこの紺碧の艦隊の勢いは、とどまる事を知りません。

 旭日の艦隊という同じ作者の荒巻義雄さんが、別出版会社から出しているものも売れています。

 この旭日の艦隊という小説も、紺碧の艦隊と物語は同じで、旭日の艦隊は大西洋、紺碧の艦隊は太平洋で物語は同時進行で進んでおり、これを毎月順番に出しているのです。

 が、それだけではありません。

 コミックにもなっていますし、ビデオでも販売されています。

 これらを全部合わせたら600万人ぐらいにはなると思います。

 日本の人口を1億2千万人としたら、大人から子供を含めて20人に一人は知っている計算になります。

 特に今の高校生や大学生なら殆どの人が読んでいる小説が、紺碧の艦隊なんです。

 しかし紫陽花は、縁の花の読者の皆さんは、意外とこの紺碧の艦隊の存在を知らないのではないかと思います。

 というのも前に地球村のMMに参加した時に紺碧の艦隊を紹介した事があったのですが、参加していた20名以上の人の中でたった一人しかしらなかった事に紫陽花はびっくりした事があったからです。

 地球村に参加している人はいろんな本を読んでいる人が多いのですが、誰もが読むような面白い、売れている小説はかえって読まないみたいなんです。

 でもそれは何も地球村だけではありません。

 縁の花を読んでいる本物の皆さんも同じだと思います。

 皆さんも船井先生の本や、ミュータントメッセージのような精神世界の本は読んでも、現在の物質社会で受けている本なんかは興味を持っていないような気がするのです。

 しかしこの紺碧の艦隊を読めば分かりますが、そんな考えは間違っています。

 紺碧の艦隊の内容は、皆さんもびっくりするぐらい深い内容に成っており、天の法則とか、天とは何か、天に生かされるとは一体どういう事かという本物の考えがどんどん出て来ます。

 それを読めば、この内容のどこまで理解して読んでいるのかは分かりませんが、今の若者の多くは、こんな小説を理解出来るのか。

 理解できるのなら、日本のこれからの未来は安泰だ。

 と皆さんがそう思えるぐらいの小説なんです。

 まさしく本物だと紫陽花は思います。

 が、紫陽花がそこまで書けば、じゃ、その紺碧の艦隊とは一体どういった内容の小説なのかという事が、問題になってきます。 

 きっと皆さんもそれを知りたいと思いますので、紫陽花が内容を簡単に今から紹介します。

 気にいったら、是非買って読んで下さい。

 

               紺碧の艦隊の物語

 物語はある一人の転生から始まります。

 名前を高野五十六といいますが、実は前世は日本の連合艦隊を率いて米国と戦った山本五十六です。

 山本五十六はハワイにある真珠湾攻撃を成功させた人物ですが、その後ミッドウエーの戦いやガナルカナル島の戦いに負け、戦争の流れが米国に完全に流れた最中に、敵に暗号を知られているとは知らずに、ブーゲンビル島に視察に出て、待ち伏せをしていた米軍機に撃墜された人物です。

 その人物が何と日露戦争の前の自分に突然生まれ変わったのです。

 紺碧の艦隊の小説ではそれを後生と呼んでいますが、皆さんに分かり易くいいますと、何故そうなったのかは分かりませんが、太平洋戦争で死ぬまでの記憶を持っている新しい山本五十六が誕生した訳なんです。

 それが高野五十六というのですが、これは地球村の高木善之先生と同じです。

 高木先生は半身不随になる大きな交通事故で、3日間意識が回復しませんでしたが、その時に地球の未来を見て来たといいます。

 それが10年後にソ連が崩壊し、20年後にアメリカが崩壊し、40年後には地球さえ崩壊してしまうという驚くべき未来ですが、今の所それは当たっています。

 初めてそれを高木先生がいった時には、ソ連がまだまだ健在で誰も信じなかったそうですが、ソ連は見事に崩壊し、今度はアメリカもおかしくなっているからです。

 そんな未来を知っている高木先生がこのままでは100パーセント人類は滅亡するといって矢もたてもたまらずに始めたのが、講演活動であり、作ったのが地球村ですが、高野五十六も同じです。

 日本が将来米国と戦い、おそらく負けるという事を知っているのです。

 だから何とかしないといけないと密かに作ったのが、紺碧の会というものです。

 というのもこの後生では、高野五十六と同じ経験を持つ人がどんどん誕生していたのです。

 しかもそれは軍人だけではなく、企業家や政治家のようにいろんな分野にわたっています。

 高野は慎重に活動している内に、そんな仲間が海軍にも何人かいる事に気が付いて密かに作ったのが紺碧の会です。

 後生の世界を、前世のような失敗を起こさないようにするにはどうしたらいいかを研究し始めたのです。

 が、高野の考えとは別に日本の運命は、再び同じ失敗、米国との戦争へと進んでいきます。

 歴史は高野の名前が、山本家をついでいないので高野のままだったり、日露戦争での負傷を免れて小指が残っていたり、昭和の年号が照和というような些細な事では変わっているのですが、肝心な部分は、満州事変や日中戦争、日独伊三国同盟調印とまったく同じように進み、日米開戦の道へと進んでいたのです。

 でもそれは同じ後生に生まれた大高弥三郎が作っている陸軍中心の清風会と結び付く事によって大きく変わります。

 高野と大高はこの流れを変えるにはクーデターを起こして政権を取る以外にはないと判断して、開戦前にクーデターを成功させてしまいます。

 大高はこの政権で陸軍大臣と首相を兼務し、高野は軍令部総長として海軍を率いる事に見事に成功したのです。

 そしてそんな後生の紺碧会、清風会が取った手は、意外にも日米開戦でした。

 米国が日本との開戦を望んでいる以上、もはや戦争は避けられません。

 日本は米国と戦争しないといえば、日本国内でも、鬼畜米英といって戦争をしようとしている空気に支配されている国民が納得せずにクーデター政権は三日も持ちませんし、米国はそんな弱気の日本に対してますます高圧的な態度を強めていきます。

 それでも戦うのが嫌といえば、日本は米国の植民地になる以外に方法はなく、紺碧会、清風会の出した結論は、米国と戦う事でした。

 これが間違った判断であったなら、潔く自決しようという決意の元で、前世と同じ12月8日に戦争は起こりました。

 前世と同じハワイ真珠湾に待機している米国太平洋艦隊を叩いたのです。

 が、そのやり方は前世とはまったく違いました。

 前世では真珠湾にいる米国艦隊を全滅させたのはいいですが、いくつかの重大なミスもしました。

 近くにいた肝心な空母を叩けなかった事や真珠湾の燃料タンクを破壊しなかった事です。

 その為に日本は太平洋の制海権を握れなかったのですが、後生は違いました。

 指揮官を前世の学歴主義・年功序列から、実力主義にした後生では、前世の記憶を持つ高杉  が指揮をし、秘密兵器の謎の紺碧の艦隊という潜水部隊の活躍もあって、快勝しました。

 米国の空母を紺碧の艦隊が奇襲で沈め、米国の戦艦を捕獲する事に成功した上に、ハワイに陸軍を派遣して占領して、燃料さえ押さえてしまったのです。

 戦術面で大成功したのです。 

 しかもそれだけではありません。

 大高と高野の二人を中心にした作戦は、戦術面だけではなく、戦略面でも完璧でした。 

 前世では戦略面でも、米国にいる日本大使館のミスで宣戦布告が真珠湾攻撃の後になってしまったという大失敗がありましたが、今度は堂々と何日も前に伝えました。

 この戦争をアジア開放の為の戦争と位置づけ、日本はその為に立ち上がった正義の戦争として戦う事を世界に宣言して戦ったのです。

 前世での世界を敵に回した愚を再び犯す事を避けたのです。

 だから日本は今度は多くの味方を持つ事ができました。

 何故なら制海権を持った日本は前世インドネシア、フィリピン、マレーシアなどの国々から欧米の勢力を追い出したのはいいのですが、その後自分達が占領して植民地にしようとしました。

 この為にアジア諸国の民衆を敵にまわしました。

 でも後生では前世とは違って、完全にそれらの国を植民地から開放した後、日本軍は撤退して、完全に独立国にしたからです。

 ですから日本はアジア諸国から大歓迎される事になったのです。

 が、大高や高野が取った手は、それだけではありません。

 真珠湾攻撃後、今度は紺碧の艦隊から出た飛行機で、パナマ運河を破壊して、太平洋と大西洋を遮断する事に成功したのです。

 こうして米国がなかなか海軍による反撃をできないようにして、次々と大きな手を打ちました。

 まず中国とは和平を結び、賠償金を払い、完全に撤退しました。

 その上に蒋介石の率いる国民党と毛沢東の共産党の争いをやめさせ、中国を平和にしたのです。

 それでアジアから戦争を一掃したのです。

 しかしその事よりももっと凄いのは、大高や高野はこの戦争を導いている真の敵、影の政府と呼ばれる世界的な組織の存在を最初から把握していた事です。

 これが前世と後生の違いです。

 前世では日本はABCD包囲網と呼ぶもので、石油の輸入を止められ、ハルノートを米国から叩きつけられ太平洋戦争に及んだのですが、大高はこのハルノートを出した裏に隠れている影の存在を認識していたのです。

 だから大高は米国の国民が戦争したいのではなく、この強圧的なハルノートの罠を仕組んだ張本人、ルーズベルト大統領を操る影の政府がこの戦争を仕掛けたという事も見抜いていました。

 最初からこういった勢力を米国民の前に引きずり出す事を目的に戦争をしており、決して米国に勝とうとはしませんでした。

 いえ、むしろ国力が圧倒的に違いすぎる米国に絶対に勝てるはずがないので、いかに負けるかをつねに考えています。

 前世のような惨敗ではなく、余力を残したまま、負けようとしたのです。

 これが大高の戦略です。

 ですから大高首相は陸軍を使って、ハワイ以外の米国の領土を占領しようとしませんし、日本の国民にも前世の大本営発表のような嘘はつきませんでした。

 反対にどんなに勝っていても、戦果は控えめに発表して、国民が慢心しないようにしています。

 日本の国民にも勝っているのか、負けているのか、分からないままにして、米国との戦を簡単にやめられるようにしていたのです。

 だから後生の世界では、日米は紺碧の艦隊12巻で、見事に日米講和が実現します。

 まず英国との同盟、日英同盟を復活させ、次に影の政府の存在をあぶり出して後、米国と仲直りして、後生では前世とは違って、勝ち続けているナチスドイツと日米英で戦っているのが、今、物語の進行状態なんです。

 これが紺碧の艦隊の長いあらすじを短くまとめたものなんです。

 が、ここで紫陽花が皆さんに知って欲しいのは、紺碧の艦隊はただの戦争を中心としたものではないという事です。

 いや、むしろ、作者の荒巻さんは、この紺碧の艦隊で、現在に通用する世界を書いています。

 50年前の戦争していた頃の事ではなく、今の紫陽花達が目指さないといけない、そんな理想の社会を後生の日本で作り上げています。

 それをちょっと皆さんに紹介すると、大高首相はまず憲法を改正して、中央集権国家を改めて、地方集権、道州制を採用しました。

 これで今も問題になっている中央官僚の権限を極端に減らし、中央にお金がないようにしました。

 お金が政府になければ、悪い人間も政府に集まらないので、国会議員も自分の選挙区の事ではなく、本来の仕事の国全体の事が考えられるようにしたのです。

 また国会議事堂をガラス張りにして、劇場化しました。

 政党による密室政治にならないように、国会を国民が自由に見学できるように大改造したり、国会審議実況放送局まで作って国民が監視できるようにしたのです。

 これで初めて民主主義が生まれた頃のギリシャの直接民主主義になる方向に進めたのです。

 これなんかも今の官僚に支配されている日本の現状を考えれば、画期的な事ですが、他にも大行政改革をしたり、日本経済全体を省エネにしたり、農業と工業を別にして山や川を守って、環境問題が起きないように事前に手を打ったり、読者を読んでいるだけで痛快にします。

 今の日本に大高首相や紺碧の会がいれば、どんな事をするだろう。

 新しい21世紀に羽ばたく、素晴らしい日本を作りあげるのではないか。

 そう考えると、わくわくどきどきできる事がまだまだ書ききれないぐらいたくさんあるシュミレーション小説なんです。

 だからたぶん皆さんも読み出したら、夢中になって何巻も読んでしまうと思います。

 内容的にも最新の経済の問題を、紫陽花が尊敬している日本の諸葛孔明と思っている小室直樹先生が、室生直毅という名前で登場して解説したり、般若心経の解釈や800年周期説の話が出たり、本物の観点から見ても大変勉強になるぐらい高度だし、大高首相が目指している世界が平和で、核兵器や国境がなく、一つに統一されている社会。

 子供のような社会を作りたいというのも共感を持つと思います。

 そんな凄い情報が入っているのが、紺碧の艦隊なんです。

 もしよかったら皆さんも一度読んでみる事を強くお勧めします。

      終わり・・・

 

 

 さて紺碧の艦隊のあらすじは、簡単にいえば、こういった感じですが、たぶん皆さんの中には興味を持った人がいるのではないかと思います。

 そういった人には是非読んで欲しいと思いますが、皆さんが読む、読まないは別として、紫陽花はここで皆さんに、紺碧の艦隊の件で、真剣に考えて欲しい事が3つあります。

 というのも人類がもうすぐ迎える21世紀に、もしかしたら紺碧の艦隊は、船井先生や高木先生などの本物の先生でもかなわないぐらいの影響を与える可能性が十分あるからです。

 なぜならその理由の一つ目として、紫陽花は紺碧の艦隊は、船井先生でも比較にならないぐらい、多くの大衆、特に今の若者に読まれているという事実をあげたいと思います。

 紫陽花は考えたらこれは凄い事だと思います。

 それが例え、50年前の第二次世界大戦をやり直すという、歴史とはまったく違ったシュミレーション小説でもです。

 いえ、だから反対に凄いといえます。

 だって考えてみて下さい。

 昔SF小説で、月にロケットを撃って、人を送り込んだり、海底2万マイルという小説で潜水艦で深海に潜るといったシーンが出て来ていましたが、何十年か経過すれば、その時期には夢物語だと思えて来た事でもかならず実現しています。

 大体日本が真珠湾を攻撃したのさえ、モデルにした小説があったそうですが、多くの人が読んだ小説の出来事はよい事であれば、その時には不可能だと思えても、いつの間にか実現しているのです。

 紫陽花はこれは宇宙法則だと思います。

 それは2001年宇宙の旅といった映画を出すまでもなく、皆さんにも何となく分かると思います。

 2001年に木星に宇宙船デイスカバリー号が行くなんて、専門家なら絶対にありえないと思っていた事が、今なら否定はできません。

 2001年には無理でも、人類は近い内にかならずやり遂げます。

 多くの人が映画館でも無意識でもそうなるのかとイメージした事はかならず実現する。

 これが宇宙法則なんです。

 ですから紫陽花は、紺碧の艦隊を日本で600万人という多くの人が知った以上、大高首相を中心とした後生の人が作ったユートピアの世界は、きっといつか実現すると思います。

 世界が一つに統一されながらも、いろんな少数民族を尊重し、平和で核兵器もなく、世界の人、すべてが幸せな世界。

 この日本なら、今の官僚世界を打破して、すべての情報を公開し、市民が議員を監視しながら築いていく社会です。

 作者の荒巻さんはそれを納得いくように書いていますが、たぶん政治のプロからみれば、疑問はあるでしょうが、紫陽花はそんな事は関係ないと思います。

 だって今の日本の体制は駄目だと分かっていても、ではどういった新しい体制に日本を創り変えたらいいのか、国民の誰もが漠然としかイメージできなかったものが紺碧の艦隊によって、始めて具体的にイメージできるからです。

 それを多くの日本人、特に若者が無意識でもイメージした以上、まったく紺碧の艦隊の世界になる事はなくても、それに近い社会、本物社会に後20、30年したら自然になっていると思います。

 少なくとも紫陽花はそうみて、この紺碧の艦隊を読んでいるのです。

 それが紫陽花が紺碧の艦隊を評価する最初の理由です。

 でも紫陽花が紺碧の艦隊を評価しているのはそれだけではありません。

 二つ目として、紫陽花が紺碧の艦隊を評価しているのは、今の社会を変えるには、一体どうしたらいいか、その方法を教えてくれているからです。

 というのも、この世の中は綺麗ごとだけでは残念ながら絶対に進みません。

 大高首相がやった軍事クーデターを起こすなどは絶対に認められない論外だとしても、やっぱり何らかの形で、政治の世界に入って、本物が日本の政権をとる必要があると思います。

 そうでないとスピードのある変化はできず、とても21世紀までに間に合わないと紫陽花は思うのです。

 が、それを紺碧の艦隊は多くの大衆に教えてくれていますし、その為に実は一人一人の国民が賢くならないといけない事もいっています。

 それを作家の荒巻さんは、前の大戦では国民はもとより、日本の指導者も世界の時代の流れを理解できず、ドイツと参戦したい米国のルーズベルト大統領の罠にはまって、戦を仕掛けさせられた事は、歴史的な事実ですが、それも罠にかかった日本人が悪い。

 その当時の日本人も欲をかいていたから、相手の罠を見抜けなかったんだといっており、それが今の国際社会でも同じだと教えてくれているのです。

 しかも紺碧の艦隊の中では米国の実権を握っている影の政府、イルミナティーが悪役として出てきますが、それが実際にあるのか、ないのかはともかく、世界の外交は、今も昔も大国の謀略で動いているのは事実です。

 それを紺碧の艦隊は、日本の多くの若者に教えてくれました。

 だから紫陽花は紺碧の艦隊を読んでいる多くの人は、残念ながら国内、国外にも、綺麗ごとだけでは通用しない悪人も多くいて、その悪人の人達を見抜く目が大事だと知っただけでも大きいと思います。

 今の若者なら米国の軍産複合体の存在や、米国の大国としての戦略を、冷静に見つめて日本の舵取りができると確信しているのです。

 その時始めて日本は、世界戦略で勝利できると思います。

 これが紫陽花が紺碧の艦隊を評価する二つ目の理由です。

 しかし紫陽花は皆さんに考えて欲しい事がもう一つあります。

 それはこの紺碧の艦隊は、一体誰が書き、どうして今の世の中に出て来たかという事です。

 その時代背景をゆっくり皆さんと今から考えてみたいのです。

 というのも紫陽花がこういったら、皆さんの中には、作者は荒巻という人ではないのかという人が出そうですが、もちろん荒巻さんが書いていますが、実は彼自身が自分が書いていないといっています。

 荒巻さんは、紺碧の艦隊の最後に、あとがきという欄をもうけているのですが、そこでこの小説は自分が書いているのではない。

 太平洋戦争で無念にも亡くなった多くの戦死者の霊に、自分は書かされているだけだといっているのです。

 早い話、だから驚異的なスピードで紺碧の艦隊20巻、旭日の艦隊15巻を、わずか4、5年で書けるといっているのです。

 が、今の紫陽花はこの荒巻さんのいっている事は、100パーセント本音だと思います。

 河内哲先生に会うまでは、作者一流の謙遜だとずっと思っていたのですが、今はこういった戦争で亡くなった霊の存在(有縁の死者霊)の無念さが理解できるからです。

 何故なら準備65号、「生きがいの夜明け」で、紫陽花は死後の世界を科学的に捕らえて、紹介している福島大学の飯田教授の講演内容を詳しく書きましたが、あの時に死んだら奇数の数のマスターと呼ぶものが現れて、本人の霊を交えて、この世の反省会をしますと書きました。

 たぶん皆さんの多くは覚えていると思います。

 これが本当に恐怖、閻魔大王に怒られているのに匹敵するぐらい、魂には苦痛らしいのです。

  だけど、ここで皆さんも考えてみて下さい。

 もしそれが本当なら、戦争を経験した多くの魂は浮かばれるのでしょうか。

 紫陽花は第二次世界大戦を経験している多くの魂にとって、わずか50年前の出来事は、この世では想像できないぐらいの苦しみを抱えていると思います。

 だってあの戦争でたった一発の爆弾を落として、何人かを殺しただけで、一人一人の家族が悲しんでいる姿を見せられるからです。

 ましてや、原爆なんかを作った科学者などは大変です。

 それが広島や長崎に落ちるシーンなんか見せられたら、たまったものではありません。

 それは何となくでも、皆さんにも理解できると思います。

 ですから紫陽花は戦争を経験した霊の多くは、どうして人を殺してしまったんだと、絶対に今も後悔していると思うのです。

 又、紫陽花はその時に、どうして自分達が戦争をする事になったのか、今はまだはっきりとは分かっていない第二次世界大戦の真実も、マスターから教えられていると思います。

 その時にイルミナテイーなどの影の政府と呼ばれるものがあるのか、ないのか、はっきりと分かると思いますが、少なくても国際政治の複雑さを理解できるようになります。

 日本の指導者が何の戦略も持たないままに戦争をした事。

 それに比べて欧米の指導者の狡がしこさと、それに簡単に日本が乗ってしまった馬鹿らしさ。

 紫陽花はそれを知っただけでも、そんなくだらない事の為に自分は命を投げ出して戦ったのかと思うと、悔しくて、今だに浮かばれない霊がたくさんいると思います。

 でもこれが第二次世界大戦の真実なんです。

 一部の権力者に、日本人にしろ、欧米人にしろ、自分達の都合のいいように操られていたのです。

 だから戦争で無くなった多くの戦死者の霊は、そういった事をマスターの元で、勉強して、十分反省して、紫陽花は今度はそうはいかないぞと誓って、平和で、決して戦争をしない理想社会を目指して、この世に生まれてきていると思います。

 それが今、紺碧の艦隊を読んでいは、すべて個人の責任だという事だと思います。

 例えば日本なら米国で始まった世界恐慌に巻き込まれて、昭和恐慌が始まって、景気が悪くなったら、大正デモクラシーというものなんか簡単に手放し、満州事件で満州を日本のものにできたら歓喜して喜んだ自分。

 5・15事件や2・16事件が起きても、軍人が権力を握りだしたのに何とも思わず、世界から満州国を受け入れられない事に腹を立て、日本が国連から脱退した事をむしろ当然だと思った自分達の姿。

 中国と戦争になっても勝ってるからいいんだと安易に考え、中国の人の事など考えず、日本軍の残虐行為に関心を持とうとしなかった国民の多くの姿やそれに反論しなかった自分の姿。

 こういったものや、政府の鬼畜英米という言葉に簡単に乗せられた自分を、うむもいわさずに見せられると思います。

 その時に自分が抵抗していたら、国民が時代の流れに抵抗していたら、戦争は防げたと教えられるのです。

 だから本人の霊が、自分は戦争したくなかったんだといっても、マスターに認められないと紫陽花は断言できます。

 日本人なら軍事政権、ドイツならナチス政権を作ったのは、国民一人一人だからです。

 紫陽花はその事を皆さんにまず理解して欲しいのです。

 しかしそれだけではなく、それと同時に、紫陽花は今の日本や世界の現状も是非考えて欲しいと思います。

 何故なら日本にしろ、世界にしろ、今、第2次世界大戦の時と同じ失敗をしようとしています。

 膨大な赤字は、どこの国も抱えていますし、環境問題はもう待ったができないぐらい深刻です。

 でも皆さんの心の中には、そんな事いっても、一人では何もできないとか、そういった時代だからどうしようもないという甘えが、紫陽花を含めて、まだまだある気がします。

 でも残念ながらそんな甘えは、マスター達には通用しません。

 最後の最後まで環境問題に関心を持たなかった人の霊が、環境問題がここまで深刻だったなんて知らなかったんだといういい訳をしようものなら、本屋にたくさん並べられている、環境問題の本や、地球村の高木先生の本を見せられ、知ろうとしなかった自分を責められますし、もしかしたら友人や縁者が環境問題を訴えても、それを秘かに馬鹿にしている自分の行動をスクリーンで見せられるかもしれません。

 又、本物としてこの縁の花を読んで、十分環境問題に関心があるという人でも、人類や地球の為に、結局何の行動もしなかったら、その事をマスターから責めらます。

 車を平気で乗り回したり、電気製品を買いまくっていたらその姿が映像に出て来たり、皆さんと縁ある人が知花先生や笑顔共和国や地球村に誘ったり、何かの行動を一緒にやろうと呼び掛けても、見抜きもしなかった自分を見せられるかもしれません。

 何があるのかは紫陽花には分かりませんが、多くの本物との縁を生かせなかった事を、マスターが指摘する事だけは理解できます。

 だって人類全体の罪は、一人一人の個人の罪になるからです。

 だからあの世でマスターに怒られない為にも、紫陽花は皆さんと一緒に頑張りたいと思います。

 何故ならもし地球がなくなったり、人類が再び原始時代を迎えたら、紫陽花達がいくら反省しても、それを子孫に残す事ができません。

 シュミレーション小説なんかは、ある程度の文明がなければ残せないのです。

 ですから紫陽花はあの世にいったら、好きな物書きとして、どんどんこの世に文章を発信するつもりなので、それができないなんてとても耐えられないので、皆さんと一緒に今から努力したいと思います。

 一人でも多くの皆さんが、紫陽花の考えに共鳴してくれる事を信じています。

 ではこれで。・・・・

       平成8年10月19日

     

             

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