四月二十六日(月) 発信 nO三八 石黒大圓

 (пZ六―六二五一―一四九六 一四九七)

 

いつもありがとうございます。 nO三六のイラク人質事件についての私の意見に対して反論が来ました。 「『アメリカによるイラク攻撃の理由になった九、一一事件はそもそもブッシュによる自作自演だった』と。 ツインタワーもペンタゴンも飛行機によってではなく、アメリカ人が爆薬によって完全破壊した」 

この「うわさ話」は私も聞いたことがある。 しかし数千人もの自国民を殺してまで、イラク攻撃をしたいほどブッシュは残忍無比な冷血漢なのだろうか。 アメリカや世界を欺いて、すべてを秘密裏にシナリオ通り進めるために、どれだけ多くの市民の口を封じなければならないか。 気の遠くなるような作業を誰がやったのか。 CIAかFBIか、軍の特殊部隊か。 自国民を殺害するのに罪の意識のない連中を選抜したのか。 何でもスクープにするアメリカのマスコミをどのようにあざむき通し続けられているのか。 

 

なんでも影の勢力の陰謀にしてしまう史観に私はついていけない。 とにかく「そのようなでっち上げの陰謀によって行なわれた戦争に大義はない。 それに追随する小泉は馬鹿だ」と。

イラクのため崇高な使命感で出かけ人質になた三人はほめたたえるべき」 「話し合いによる平和が大事。 武器は一切もってはいけない」と。

  自国民さえテロで殺すフセイン残党武装勢力をイラク民衆の意見を代表していると見るのか。 日本の自衛隊歓迎と表明しているイラク評議会をそれと見るのか。 また同じように歓迎しているアナン国連事務局長の声を世界の意志と見るか。 自衛隊をアメリカ追随とみるか。 ポスト・アメリカの多国籍復興支援部隊とみるか。 

三人は崇高な目的で行ったのか、それとも自衛隊撤退を求める政治的目的で行ったのか(親族の意見からもそれと類推される。 映像の解析から向こうのシンパとの自作自演との分析もある) 私の意見とは異なり平行線で終わりました。

 私は内村鑑三が生きていたら、かっての彼の言動から「たとえ倒れて、かの地の土とならんとも、日本の名誉のため、そして将来の世界平和の礎となるため征け」と言うと思う。私はそのような気持ちで自衛隊派兵を見ています。 

 

占領下にマッカーサーの命令で、日本を二度と国際社会の中で立ち直らさせないため、創られた日本国憲法に真っ先に反対したのは、日本共産党だった。 「自国を侵略から守る軍隊を持たせないとは、国家としての基本的権利を剥奪するものだ」と。 当然の国家観と思う。 後で共産党が軍備反対を唱えたのは、日本を革命で転覆させるには、また外国共産軍によって日本を侵略させるには、日本軍がいては都合が悪いためだ。  

「武器をもっていたら簡単に戦争をする、危険だ」と軍備反対を言う人がいる。 欧州各国は軍隊をもっているが危険国家なのだろうか? 戦後、彼らは相互侵略しあったのか? (日本だけは危険と言う人は日本の過去を全否定する反日主義者でしかない) 欧州は何百年も戦争をしてきて国土を何度も焦土と化し戦争の愚劣さを知って、できるだけ戦わないようにと欧州連合を作り上げた。 しかし各国は軍隊を廃止はしていない。 ただ悲惨な歴史から英知は学んだ。 

しかし米英は目の前で祖国が焼かれ、数百万もの多くの血が流された経験がない。 だから何でも戦争で解決しようとする。 これからは民族主義が高揚している中国、インド、パキスタン等も武力で国際問題を解決しようとするだろう。 戦争は先進国だけ非難して済むものではない。

日本も建国以来初めて国土が焦土と化し数百万人の人々が死に、数千万人の人々が血の涙を流した。 だから占領軍の平和憲法を受け入れた。 政府も受け入れなければ、「天皇を戦争裁判で起訴し絞首刑に処す」「天皇制を廃止する」と脅され受け入れざるを得なかった。 あの憲法は天皇の命と引き換えに呑まされた屈辱憲法なのだ。

 

日本人は欧州人と同じように戦争の愚劣さを骨身にしみて学んだ。 もう戦争はしたくないという英知は身につけたと信ずる。 私は決して好戦論者でも軍国主義者でもない。 平和を望むしかし国家の基本的権利としての自衛力は、欧州と同様に持たなければならないと思う。 他国を常に善人と考えるのは世界では非常識だ。 国際政治の冷徹さを知らないからそう考えるのだ。

 武力を持たず中国の侵略を受け併合されたチベットについて非武装中立主義者はどう説明するのだろうか。 また中国の脅威に常にさらされている台湾へ行って反戦平和主義者はどう軍備を持つなと説得するのだろうか。 またソ連に侵略されたチェコをどう説明するのか。 「共産国になった方が幸せですよ」と昔からの絵空事を宣伝するつもりなのか。 資本主義国は好戦的で共産国や被抑圧国は平和的と考えるべきでない。   

 

戦前の日本統帥権の干犯を理由にして軍部が誰にも反対させず戦争に突っ走った。 また明治以来勝った勝ったとナショナリズムに熱狂し国民もマスコミも好戦的になっていた。無数の条件が重なって敗戦までの道を歩んだ。 反戦論者が言うように単純になんでも「戦争への道に進んでいる」と脅すのは、日本の歴史と戦争の仕組みを左派の立場でしか学んでいないからだ。

とにかく、このような議論ができる日本になって来たのは良いことです。 いままでは「非武装中立は神聖にして犯すべからず」であった。

                              日本が国際社会に出れば出るほど国中が沸き立つ議論が起こってくる。 良いことだ。 今まで「犯すべからず」の「鎖国」の中にいた。 左派の思想誘導で思考させないでいた。 「ことあげ」させないよう、また反対者を人格劣等者と見なしてきた。 日本人が大人になった証拠だと思う。 

前回の続 ある落語家ガンを克服するため、日本縦断徒歩の旅をして行く先々で落語会を開き、同病の人々や一般人に勇気と感動を与え続けているドキュメンタリーを見たことがあります。 

先日の「いのちと出会う会」での昇幹夫先生のお話。 ガン患者が富士山やモンブランに登ると言う目標をもって生き、登頂出来たときの歓喜の姿。ガンなど蹴散らせ!という気迫。 これが免疫力を上げガンを消滅させる。 それも大事だが、「自分がこの私の人生を生きている」という充実感が、たとえ死ぬようなことがあったとしても悔いを残さない。 後に残された者も「あの人は十分に、人生を生き切った」と満足だけが残る。  

スキンヘッドのオヤジさん! 全国のガン患者のためにも大阪東京間往復、徒歩の旅を続けて下さい」と祈らずにはおられなかった。(続)

 

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