七月二日(金) 発信 nO五六 石黒大圓

Eメール ishiguro@a1.heysay.net

いつもありがとうございます。 私のイラク人質問題に対する意見に反論して来た方に送った文章の一つです。 前から書きためていた分に、送ってからも少々書き加えました。

韓国から米軍が三分の一も来年末までに撤退するとのこと。 日本の反戦平和主義者は大喜びであろう。 しかし昔の朝鮮戦争前にアメリカは「韓国は米軍の防衛網の外になる」という戦略を打ち出して、米軍が撤退し韓国への侵略があっても介入しないような印象を与えたために、金日成が侵略を開始した。 韓国はいま昔とは違ったムードになり反日、反米、親北朝鮮になってしまった。 「アメリカ、ゴーホーム」だ。 その見返りが撤退になった。 自業自得だ。

 北朝鮮は数万のスパイを南に送り込み、数千人を拉致し、韓国の各所に親北の宣伝情報網を張りめぐらせ左傾化に暗躍している。 将来、北と統一して統一朝鮮になったら、東ドイツと統一した西ドイツの二の舞だ。 働かない東の労働者、低い生産性、貧しい民衆を抱え、西ドイツの経済活動は落ち込んでしまった。 

韓国も同じことを繰り返せば、北の思うツボだ。 経済停滞による民衆の不満を利用して軍事クーデターで政権を取られ金正日の統一朝鮮ができる。 そして釜山には日本に向けられた核ミサイルが配備される。 そのとき日本も反米化していて米軍が撤退していたら、日本は金正日の言いなりの国におとしめられる。

イラクへの派兵は北朝鮮に対するアメリカの抑止力を保障するためのものだ。 いつもアメリカの抑止力にタダ乗りして当たり前と、感謝もせず反米を叫んでいる。 いつかアメリカは日本から撤退して、結局日本には核をもつ北朝鮮や中国に対抗して「独自に核武装せよ」という議論が高まってくる。 それは日本の国益にとり良いことだろうか。

戦うための重装備も持たない自衛隊がイラクへ行くことが、どうして「戦争しに行く」と反戦平和の連中に反対されるのか理解できない。 何人のイラク人が自衛隊に殺されたというのか。 イラク暫定政権はフセインの虐殺から逃れた亡命者が中心に作ったものだ。 旧フセイン政権の残党にとってはそれが気に入らない。 

イラク民衆を巻き添えにしてまでテロを連発している。 自国民をあえて巻き込んで殺害してまで政府転覆をめざすようなテロはけっしてレジスタンスとは言えない。 ナチス支配下でフランスのレジスタンスは、無垢な自国のフランス人を大量に殺すような事件を起こしただろうか?  

他国でさえ混乱におとしめるのが好きな左派はアメリカだけを非難して、イラクのテロ組織は賛美する。 「アメリカの侵略軍もアルカイーダ侵略軍もイラクから出て行け」が私の立場だ。人の家へ土足で入り込むようなマナーのない暴力的な駐留軍はイラク人から嫌われる。 まして聖戦のためなら女子供の命までも奪ってしまうようなテロリストには何の大義もない。

昔ベトナム反戦のべ平連のデモで私だけは「アメリカはベトナムから出て行け。 そして北ベトナムも南ベトナムから出て行け」と叫んでいた。 よく袋叩きにならなかったものだ。 後に「ベトコン(解放戦線)が強いのは北ベトナムが支援しているからだ」とべ平連(ベトナムに平和を!市民連合)の創設者の一人、故開高健さえ言っていた。 平和を念仏勤行しデモ行進していたら戦争がなくなると観念的に戦争を見て、事実を自分で調べなかったら真実を見誤る。

  韓国人が殺されたが、相手が悪かったら日本人人質も殺されていた。 「自衛隊派遣に反対のデモがあったから救われた」と左派はいうがそんなナイーブな国柄ではない。 アラブは部族兄弟社会だ。 そして世界最強の商人の国だ。 人質解放の仲介に当たった同じ部族の聖職者といえども商売人。 「わが兄弟の活動資金にどれだけ日本政府は出すのか」と値段交渉をしている。 折り合いがついたので解放されたのだ。 一人一千万円とも一億ともいわれている。 

日露戦争以来イラクは一番の親日国。 その祖先の恩恵をうけて彼らはいい目をみたのだ。 そのような歴史も感謝も知らない彼らが非難されるのは当然だ。 それを左派は「イラク人民と連帯したから助け出された」と宣伝している。 アラブのしたたかさが理解できないお人よしだ。    

自衛隊のイラク派兵はアメリカ侵略軍に協力していることになるのではないかと言われるかも知れない。 しかしイラクの新政府にとっては彼らを支え支援してくれる国が一つでも必要だ。 だから暫定政府は自衛隊を歓迎し、サマワの人々も自衛隊を支持し、国連事務総長も自衛隊に感謝している。 

先日のシーアイランド・サミットでイラク暫定政権のヤワル大統領は「イラク国民が最も歓迎しているのは日本の自衛隊だ」といった。反米イラク人ばかりをイラク人の声として報道し、「自衛隊はイラク人に嫌われている」との偏った情報を流している日本のマスコミは反戦平和主義者の洗脳部隊だ。 「武士道の国の自衛隊」は他国の軍隊が批判されるなか、一番の信頼が寄せられているのだ。 義理、人情、礼儀、誠実、心くばり、規律・・これらの日本精神が現地で実体験としてイラク人の心を酔わせたのだ。 

殺された橋田さんはイラク駐留のアメリカ軍には批判的だったが、熱波の中で汗みどろになって活動している自衛隊員の姿に感動したと言っていた。 世界各国がイラクから手を引いたらまたフセイン残党政権が復活する。 また恐怖政治がしかれる。 イラク民衆の悲劇がいま以上に起こると思うのです。 

日本はアメリカの軍事制圧戦略とはちがったやり方でイラク復興を支援する。 多国籍復興支援軍の一員としてイラクに駐留し、イラク人の三分の二が支持する暫定政府を援助する。 反戦平和主義者はテロリストを支持しテロ戦争継続を望めば良い。 自衛隊はアメリカの日本に対する安全保障を確保させるためにもイラクにとどまる。 日本の国益のためにイラクへ派兵したのであって、アメリカ追随ではない。

山谷えり子さんの続き

新子育て支援・未来を育てる基本のき」という小冊子がある。 これは子育て支援のために文部科学省がつくったものだが、その内容は偏向している。 たとえば「子どもたちに『女らしさ』や『男らしさ』を押し付けるような子育てをしていませんか?」と問いかけた上で、男の子に「翔太、翼、大輝」といったスケールの大きい名前をつけたり、女の子に「さくら、美咲、優花」といった優しい名前をつけたりすることを例示し、いかにもそれはよくない慣習だというようなイメージを印象付けている。 また、男の子に「鯉のぼりや武者人形」女の子に「ひな祭りのお雛様」を贈ることまで男女らしさを強制するとして伝統さえ否定的に記しているのです。

これはジェンダーフリーだ。 一般には「職場の男女差別をなくす」「お父さんたちも台所仕事を手伝うべきだ」といったジェンダーの考え方を隠れみのにしているが。 しかしジェンダーフリーの本質は日本を男女差別社会とみなし家庭や社会を解体しようとする過激思想なのです。 

これが日教組などを通じて教育現場にどんどん広げられています。 小学五年生の外泊行事で男女を同室に泊まらせたり、高校では体育の着替えも同室でさせたり、異常な男女差別撤廃や伝統否定が狂ったように進められている。


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