九月六日(月) 発信 nO七五 石黒大圓

今回のテーマ 日本の戦争犯罪に対する謝罪/賠償/戦犯/憎しみは憎しみでは消えない

 

昨夜の地震

いつもありがとうございます。 日曜夜の地震はいかがでしたか。 よく揺れてくれました。 私の家は古いビルゆえ倒壊の不安が頭をよぎりました。 仏壇の前で勤行している時で、無事の感謝と祈りとで合掌するばかりでした。 

人はこんなとき弱いものです。 人は傲慢だから何でもできると考えるが、こんなときほど無力を感じます。 南海沖地震の予兆か実物か。 ひとまずほっと息をつきました。 

しかしいつでも死と出会う覚悟をしておかないと。 そのための「いのちと出会う会」です。

日本の戦争犯罪に対する謝罪

今回はまた硬い話題に戻して「日本の戦争犯罪に対する謝罪」について考えていることを書きます。 感想があればお送りください。 私の通信に対する反応がほとんど来ませんので、たまには私の方からお願いするのもいいかと思いました。 

前回のメールでの通信形式の改善は好評との反応を、何人かの方からいただき感謝申し上げます。 しかしまた相変わらず気に入らん事を書いとる、もう要らんわ、と思われる方は、通信中止とご連絡ください。 

謝罪をいつまで続けるのか

この夏も今次の戦争で日本軍が中国や東南アジアでおこなった残虐な戦争犯罪を告発している記事や報道が多く見られました。 たしかに一般市民や村人を殺戮し、捕虜を虐待・殺害し、国際法に違反する行為が行なわれた。 

これらの事実が多くの元・日本兵や被害者によって今も語られている。 そしてこれらが中国による愛国教育=反日扇動に利用されているのも事実だ。 そして戦後六十年も経つのに、いまだにその戦争犯罪に対して内も外も謝罪を要求している。

  私の問いかけはこの謝罪をいつまで続けるのか、ということです。 

0刑事裁判

普通の刑事犯罪ならば裁判で審判が下されたら罰金か懲役になり、死刑以外、後は本人の心の更生を期待することで、恨み、つらみを消して一件落着する。 どのような不満があろうとも、最後は裁判で解決する。 被害者の家族も復讐の気持ちをこれによって消すように求められる。

加害者やその家族にむりやり謝罪するように強要することは、すでに罰金や懲役によって代償を払ったとして、禁止されている。 ましてや本人や家族にたいするリンチなどもっての他だ。 

これが法治国家というものだ。

戦時中の問題は解決済み

  日本国も戦争相手国との間での戦後、国交回復のための友好条約を結んで条約により戦時中の問題に関するものは解決済みである。 日本が占領下から独立するときにむすんだサンフランシスコ平和条約(1951年)では、ほとんどの国から賠償放棄をうけ、賠償は払わなかった。 (払った国もある) 

当時は冷戦がはじまり朝鮮戦争の真っ只中であり、アメリカは朝鮮のすぐ隣にある日本を自由陣営にとどめて置きたかった。 そのためアメリカの要請で各国は賠償放棄をもとめられたという事情はあるにせよ、条約という国と国との取り決めで決着している。 

  そして1965年に韓国とは日韓条約で無償経済援助などで決着し個人賠償も放棄することで解決した。 中国とは田中首相による日中友好条約により正式に賠償放棄を確定している。

 また日本が外国に残した国と個人の在外資産は没収されその国の資産となり、その金額は今のレートで十兆円以上にのぼった。 そのうち中国分は約六兆円を占め朝鮮半島分は約四兆円。 しかし実際の価値はその倍以上はあるとみられる。 

膨大な資金援助

しかし日本は条約調印後もアジア各国に有償無償の開発発展支援という形で膨大な資金援助をしてきた。 このこともあって韓国は高度成長を可能にできた。 中国にはそのうえすでに七兆円をこえる資金援助をしている。 

膨大な賠償金をはらったのと同じ効果だ。 それを中国が中国人個人への賠償にまわせば、実質的な個人賠償もすでに済んでいることになる。 しかしすべては共産党幹部の懐に入って知らんぷりしているのだろう。 

親中国派が支配する外務省は、すでに日本以上の宇宙開発までなしとげた超大国中国に今だに資金援助をつづけようとしている。 日本人の血税を、日本を殺人鬼のように非難している国にばらまいているのだ。 おかしいを思わないですか。

  たしかにアジア各国に正式に賠償金を払わなかったことで日本は戦後処理を済ませていないと非難されるかもしれない。 しかし第一次大戦後に天文学的数字の膨大な賠償金支払いを課して国が破産状態になったドイツではナチスの台頭を招いた。 

賠償金支払いで国が疲弊し、共産革命が起こっていたら戦後の日本の高度成長は望めなかった。 その高度成長によって新しい技術や豊富な資金がアジア全体、ひいては世界に波及して世界経済の大発展に貢献した。 賠償金以上の返済が世界に支払われていたことになる。

A・B・C級戦犯

東京裁判ではA級の戦犯が裁かれ、アジア各地で行なわれたリンチに近い裁判ではB・C級の戦犯が裁かれて合計1618名の方が絞首刑や銃殺によって刑場の露と消えています。 

このなかには本当に有罪の人も、また無罪の人もいた。 仲間の罪を背負わされた人、同僚の罪を自ら背負った人、上官の命令で捕虜を殺害した人・・・戦争の悲劇を一身に背負って亡くなられた。

みを持ち越さないルール

  戦争に対する償いは当人の処刑、賠償、条約によってすでに終わっている。 

次々と戦争を体験した欧州では恨み、憎悪によって永遠に戦争が繰り返されるのを避けるためルールを作った。 戦後に戦争当事国が平和(講和)条約を結んで、敗戦国は要求されれば賠償支払いなどを行い、それで戦争にまつわるすべての問題を一件落着とした。 

それ以上は恨みを持ち越さないという人類の知恵が国際法による解決法となったのです。

もう過ちは繰り返しません・させません

このように戦後処理は終わり裁判でも決着しているのに、何故いつまでも恨みを持ち越している中国・韓国に謝罪し続けなければならないのか。 個人の恨みと国の恨みは違うというのか。

広島の原爆慰霊碑に「安らかに眠ってください。 もう過ちは繰り返しませんから」と書いた意味は何か。 恨みを残して再び戦争を起こすような過ちを繰りかえさないという反省の誓いではなかったのか。 

恨みを残すことを認めるなら「ふたたび過ちを繰り返させません」と書くべきだったのだ。 日本の軍人、政治家に戦争を繰り返させません。 アメリカに原爆を落とされた恨みは永遠に忘れません。 アメリカに二度とそのようなことはさせません。 復讐を誓います、と。

憎しみは憎しみでは解消されない

蒋介石の「徳を以って怨みに報いる」という慈悲の心は、六十年近く経つにもかかわらず反省と謝罪を求める中・韓や左派、反戦平和主義者の心のなかにあるとは感じられない。 彼らには「憎しみは憎しみでは解消されない」という聖なる教えが理解できないのだ。 

私も妻子を病いで失い、医師に恨みをもった。 そのことは次回。

 いのちの風 縁の花支縁サイト

     縁の花トップページに戻る

     
縁の花村トップページに戻る