10月29日(金)発信 bR87 石黒大圓

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今回のテーマ 浄化/山元加津子さん/障害の意味/猫

 

いつもありがとうございます。 台風がまた上陸。 そして最悪の地震。 今年は何か変です。 皆さん被害はなかったですか。 

こんな風潮になるとまた変な霊界の使いとやらいう人々が現われてお告げをのりたもう。 私のいう霊界は人に頼るような信仰・宗教ではなく、苦しみも天からの恵みと受け取るような考え方を伝えてくる世界のことを言っています。 

 

浄化

1999年末には地球は滅びる。 宇宙人がUFOでやって来て、心正しい行いをする人や魂の清らかな人だけを救出に来る。 そのように多くの母親の胎内の子供からのメッセージが来ていると、盛んに伝道していた教育講演者がいた。 

しかし心の浄化の進んだ人が自分だけ助かろうと思うだろうか。 悪人は地球の滅亡とともに消え去ればいいと考えるだろうか。 そのような人こそ悪人である。 

悪人とともに滅び行く地球に踏みとどまって、運命をともにして行こうと考える人が浄化された人ではないか、と今になって思います。 

 

スーパーマン

‘87年からおよそ10年間スーパーマンのクラーク・ケント役をつとめたクリストファー・リーブさんが、先日自宅で心臓発作で死去されました。 52歳でした。 彼は9年まえ障害をもつようになってから、障害をもつ人のための社会活動をしていた。 

6年前には車いすのままテレビ出演も果たし、財団をつくって脊髄再生のための医療研究をつよく働きかける活動を推進されていた。 体験を本にまとめて出版され、障害に立ち向かう世界的な社会運動のシンボルになっていた。 

障害者の希望の星・スーパーマン、リーブさんと台風や地震被害者の方々のご冥福をお祈りします。 

 

山元加津子さん 障害の意味

先日養護学校の先生、山元加津子さんのお話を聞きました。 山元さんは障害を持った子どもたちのすばらしい生きる姿を伝えるため全国で講演活動をされています。 

書かれた本も10冊以上あり、涙なくしては読めないものばかりです。 そのなかの「きいちゃん」という障害をもつ女の子の話は教科書にも取り上げられています。 

今回障害の人類史的意味についての話をされました。 障害者は人類にとって「お荷物」といったよけいものではなく「恩恵」というべきものだと知ったのでした。 

 

『以前NHKで「人体V」という番組で以下のことを教わりました。 アフリカでは鎌状赤血球貧血症という遺伝子が原因の病気を持っている人がたくさんいる。 

たとえばその遺伝子をもっている兄弟4人のうち1人は貧血症をもち、呼吸困難や発熱、痛みなどの発作がある障害をもつ。 2人は鎌状赤血球をもっているが障害はなく、もう1人はその遺伝子そのものをもっていない。

この鎌状赤血球貧血症という遺伝子をもつ人々が多くいる地域でマラリアが流行ったとき、多くは死亡した。 しかし鎌状赤血球をもつ人はその病気にならずその地域の人が絶滅せずにすんだ。 不思議なことにマラリアが流行る地域で、この遺伝子をもつ人が多くみつかるとのこと。   

 

たとえて言えば、マラリアに強いこの遺伝子をもつ3人のうち2人は普通の生活をしている。 しかし1人だけは障害をもって苦しい生活を強いられる。 

マラリアを克服するために遺伝子が変化し、かわりに障害を持たざるをえなくなってしまう人が現れたのだ。 しかしこの人がいたおかげでその地域の人々は絶滅からのがれられ、全員が障害をもつことなく、一部の人が障害をわが身に背負い込むことで皆が生き延びられた。 

その障害をもつ人はその一帯の人々にとってはなくてはならない人なのだ。

 

またエイズになってもいいような生活行動をしている人でエイズに発症しない人がいる。 その人々は700年ほど前にペストが大流行したスペインの村で生き延びた人々の子孫なのだ、とわかった。  

将来エイズが世界を絶滅に陥れることがあったとしても、この人々がいるおかげで人類は生き延びることができる。 

この人々の祖先が何百万人も死んで、そのなかから遺伝子変化を起こした人が生き残った。 そして700年かけて子孫を増やしエイズからの人類滅亡をさけられる人数まで増やしていてくれたのだ。 

その何百万人もの犠牲者は700年後のエイズ克服のために、わずかに生き残ってくれた人をあとに残して死んでくれた人々だったのだ。 まるで誰かが700年後にエイズが流行るのを見通していたようだ、と番組は結んでいた。 

 

また遺伝子科学研究者の柳澤桂子さんが言われたことを参考に私(石黒)なりにまとめると。 

 

「病気の遺伝子のように個人にとっては悪い遺伝子というものがある。 しかし社会にとっては悪い遺伝子をいうものはない。 なんらかの意味があって悪い遺伝子は社会に存在せざるを得ない。  

悪い遺伝子というものはある程度、個人に病気を生み出してしまう。 重症の子供とか、障害をもつ人たちはどうしても何パーセントかの確率で生まれる。 

そのある程度の割合で生まれざるをえない、それらの人々は本人の意志とは関係なく苦しみを背負い込んでしまった。 

しかしその人々は私たち健康な人間の代わりにその苦しみをわが身に引き受けてくれているのです。 どうしても避けえない人類の遺伝子による障害や理不尽な犠牲者。 

しかしそれは今はわからないが人類を救うために存在するのかもしれない。 その人類の宿命を背負ってくれているそのようなハンディーをもつ人々や遺族を、社会は支えていかなくてはならないのです」 

 

もしかしたら病気や障害というものは「大きな力」が(きっといい日のために)宇宙や地球や、人類の困難を助けるために生み出したものなのかもしれない。 

障害者の「だいちゃん」が言うように「だれもが生まれてきたことには理由がある」ということを科学的に説明できるようになるかも知れない。 もし本当に「大きな力」というものが存在するのなら、病気や障害だけでなく、事故やいろいろな悲しみや苦しみもまた、いつかいい日のためにあると思う。 

いろいろなことや、いろいろな人と出会うべくして出会うのは、人が出会いによって心救われ、むなしく生きなくてもすむようにしてくれているのだと思う。

 

ペルーの天野博物館へ行きました。 その中に大きくて長い織物がありました。 たくさんの手のひらがたくさん円を描くように織り込まれています。 

その円の真ん中には6本の指をもった手のひらがあるのです。 5本指の「手のひらたち」が6本指の手のひらを守るように、あるいは慕うように織り込まれていました。 

障害のある人は自分たちにとってとても大切な存在であることを、インカの人たちは知っていたのです。そしてその織物の中の6本指の手は「神の手」とか「祈りの手」と呼ばれているそうです。

 

ある偉いお坊さんがいわれました。 「どんなことも、なるようになっているということです。 偶然というものはなく、どんなこともいつも起きるべくして起き、どんなものとも出会うべくして出会っているということです。 

まわりにある「もの」も「こと」も「ひと」も、みんなその人に必要だからそこにあるということです。 つらくて、悲しいと思うことすら「おかげさまで」なのです」

 

以上、山元さんの最新刊「本当のことだから ―いつかいい日のため″の宇宙の秘密」を参考に私なりにまとめてみました。 すべてのことには理由があるということが本当のことなのです。

 

山元さんの本をぜひ読んでください。 いい意味で障害者は「天使の心」を人々に育ててくれる存在と私は思っています。 障害者が入っているクラスの子どもは皆、人に優しくなります。

健常児は自分がいかに恵まれているかを障害児の姿を通して知るからでしょう。 そう感じる遺伝子を本来私たちはもっているのです。 

 

「ありがとう」の言葉を唱える効用を全国に伝えておられる小林正観さんのお嬢さんは知的障害をもっておられる。 しかしその子のおかげでどれだけ心救われたかと、いつも言われる。 

また「若き死」という正観さんのコラムのなかで、

 

「子どもの若き死を嘆き悲しんでいるだけでなく、それをいかに無駄にしないかということが、残された人に問われている」といわれる。 

前の世でそのようなプログラムを親子の間で作っておいてお互い生まれてきている。 かわいい盛りに亡くなるという使命をおびて、親に最大限の悲しみを与えにきたのです。 

しかしその悲しみを引きずるのではなく、それをいかに早く克服して、自分にいろいろなものを与えにきてくださったものなのだということを把握して、笑顔で乗り越えていくことをこの世で問われているのです。 

そういう悲しみの体験を通じて、その親はほかの悩み苦しみ、つらい思いをしている人たちの人生相談に乗ることができ、その人たちに優しいアドバイスができ、心温まる言葉でその人を励まし、慰めることができるに違いありません。 

そういうことをやらせるために、そういう立場になってほしいがために、人間がこれ以上味わえないであろう最大の悲しみである、1番かわいい盛りの子を亡くすという現象をその子は見せに来ているのです。 

その試練(人生のテーマ)を乗り越えていくことが死んでいった子どもが親に投げかけたメッセージの本質なのです」

  

我が家の2人と私とは前世で早い別れを約束してきた、そんな仲だったのです。 そして万に1つの確率で、どこかの他の人が苦しい体験を背負う代わりに、わざわざ自分が背負い込む選択をして生まれてきてくれたのです。 

そのような決断を前世でしてきた2人を誇りに思います。

 

猫の話題

最後にまた猫の話題です。 メス猫の佐知子が、せっかく死の淵から生きて戻ってきてくれたオス猫の邦之をしばらく脅していた。 「フッー」と威嚇してよそ者扱い。 

病院の匂いがついているのと、3週間の長い時間の間に姉弟(名前的には母子)であったことを忘れていたようだ。 「仲良くしろ」と言っても猫に小判というか馬耳東風。 

らちが開かぬので邦之に「戦え」とけしかけたが平和主義者なのか「さわらぬ神にたたりなし」と突風をさけているという感じである。 

 

いつしかお互いに鼻つき合わせ匂いをかぎあっているうちに、前にいた仲間だと佐知子がわかったようだ。 五日ほどして気をゆるした頃、ふざけていると思っていたら喧嘩になり、邦之が佐知子を負かした。 

とうとう今までの屈辱をはらしたようだ。 その後は以前のように新婚夫婦のようにべったりくっついて仲良く寝たり、体を舐めあったりし始めた。 

まるで「今までどこに行ってたん? 心配してたんよ!」と言っているよう。 あの騒ぎは何だったんだ、という感じだ。

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