ザ・智閥近代工業社会で覇権交代が起こる)

1999530日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、若干の修正加筆をして連載します。

まえがき

私が「情報社会」に関心を持ったのは、昭和57(1982)著者アルビントフラーの「第三の波」を読んだときからですから既に25年になります。

アルビントフラーは「未来の衝撃」(1970)「パワーシフト」1990年)「富の未来」2006年)などの著書によって日本にも知られ、講演や対談のため来日もしています。

 

アルビントフラーは1928年ニューヨーク市生まれ、1949年ニューヨーク大学卒業、その後同大学、ウェスタンオンタリオ大学、シンシナチ大学、マイアミ大学などで名誉博士号を得ており、1975年以来、ジャーナリストとして活躍、「フォ−チューン」誌の副編集長(1959~1961)を経験、コーネル大学客員教授、ロックフェラー基金、未来研究所、AT&T社のコンサルタントとして活躍、未来学者として評価が高い。

 

アルビントフラーの著書のテーマは、“時代が全く新しい、予想もしなかった、考えもしなかった社会に変貌するとき人類に起きる変化”が中心となっています。

 

私は昭和23(1948)旧制香椎中学校(現福岡県立香椎高等学校)を卒業するとすぐ、事務用品卸業の迅務株式会社に就職、荷造り、配達業務、セールスマンを経験しました。昭和32(1958)に原事務機株式会社(現潟Tイコム)を創立し、事務機器、OA機器販売専門商社を30年余り経営してきました。

 

「第三の波」を読んで、私は10数年後1995年〜2000年)には情報社会が到来する。そうなれば情報機器であるパソコン、ワープロ、複写機、FAXなどOA機器ブームが来る。今からそれに備えて体制を作ろう”という決断を基に経営方針を策定し、販売体制などの拡充強化を進めました。

 

その結果、売上高は伸び、社員数も増加し、仕入先、メーカー、取引銀行、ユーザー、同業他社から注目される販売店に成長したことは間違いありません。

 

しかし、OA機器が花形商品として脚光を浴びるようになると、当然のことながら異業種から事務機業界への参入が活発になり、特に大手企業がうまみのある成長産業へ参入する姿はすさまじいものがありました。

 

必然的にユーザー獲得、シェアー争奪のための競争は激化します。主力商品のOA機器は売れるには売れるが、経営を維持するため、正当であると考えられる利益ですら、得ることは厳しくなりました。

 

このような推移の中で、私にとって“情報社会とは何か?”ということが気になって仕方のない大きな課題となりました。

確かにOA機器は売れる時代になりましたが、情報機器としてのOA機器が売れることと「情報社会」とは本質的に違っていることに気付きました。

 

アルビントフラーの著書「第三の波」は、事務機専門商社という本業にとって有益な“情報”とはなりましたが、本業という枠内の視点からだけで「情報社会」を考えていては“時代の変化に対応できない”ということが分かったのです。

 

そこで異業種交流を目的として、昭和571982年)原経営研究所を設立し、「情報社会」に関する研究に取り組んだのです。

 

その結果、確信を得たのは“今世紀中に工業社会が崩壊して高度情報社会が到来する。それは人類が未だかって経験したことのない全く新しい未知の世界である。工業社会の崩壊によって権力者(覇者=工業社会では財閥)の交代が起こり、情報社会はデジタル通信ネットワーク網の構築に成功したものが「智閥」(心と心のネットワーク)を形成し覇者となる”ということです。

 

1990年にバブルが崩壊して既に17年になります。政府も次々と不況打開策を打ち出していますが、15年間も不況が連続し、深刻の度を加え、目先不透明が続きました。2005年ごろからようやく目先の明るさが見えてきたようです。

 

このような状態のなか、時代変化は進み「情報社会」は目前に迫っています。

にも関わらず「情報社会」という言葉は知っていても、“情報社会とは一体どんな社会なのか?”と、その本質を理解していない方が余りにも多いことに驚かされます。

 

日本は産業革命(明治維新)によって近代化に成功し、今日では世界の経済大国に発展しましたが、成熟した近代工業社会は既に崩壊し、現在は高度情報社会への移行期と位置づけることができます。

 

21世紀のはじめ(2011年〜2015)には社会は「情報社会」へ劇的に大変革します。「情報社会」の到来によって、ビジネスはもちろん、政治、経済、金融、社会、家庭生活など、明治維新や昭和201945)の敗戦に勝るとも劣らない社会構造の大変化を、日本社会全体が経験することは確実と見ていいでしょう。

 

大部分の人は“時代は変わった、今後も変わるだろう”と予測しています。

しかし、どう対応したらいいのか?よく分かっていないようです。

がんばれば生き残れるという保証はどこにもありません。

 

“一体、どのように変わるのか?”ということが分からなくては、生き残るための戦略は立てられません。今、多くの方が気付かない、また知らないところで大変なことが、きわめて急速な勢いで起きています。それは今までの経験や考え方では読みきれないし、対処しきれないような激しい変化なのです。

 

近代工業社会の経済システムには重大な欠陥があります。地球資源が有限であるにもかかわらず、その資源を利用し、生産と消費を増やし、企業が利益を追求しなければならない経済システムになっているからです。

 

これは極端に言えば、人間が欲望を満たすために、地球を一日も早く破滅させる活動を推し進めていると言っても過言ではありません。

10年以上使用に耐える自動車を造るより、3年ごとに買い替えを勧めるようなシステムを作り、生産と消費を際限なく増やさなければ、今の経済システムは経営が成り立たなくなっています。今日、この矛盾がはっきり露呈されたということではないでしょうか!?

 

これらの矛盾に気付き、一日も早く「高度情報円熟理想社会」(バーチャル国家)を建設しようという運動が草の根市民活動家たちよって進められています。

それはやがて形になって姿を現わすはずです。そのとき大部分の人たちは工業社会崩壊の影響を受け狼狽するに違いありません。

 

しかし、それでは遅すぎます。情報社会は“先行逃げ切り”だから、そうなってからでは間に合いません。時代の変化に気付かず乗り遅れたら、1000年かかってもその遅れは取り戻せません。

 

ドイツの初代宰相ビスマルクは“賢者は歴史に学び愚者は体験に学ぶ”と言いました。工業社会は体験社会であり「人、物、金」に代表されるように形があります。

 

形は目に見えます。工業社会では形が目に見えてから、成功事例や失敗事例に学べば何とか乗り切れるし、先行するものに追いつき追い越すことも可能なシステムになっています。「人、物、金」の力によって強者が勝つのです。

 

情報社会は形が見えません。よって“ビビビッ!”の感覚、即ち、「先見先知・転ばぬ先の杖」が必要なのです。その点ビスマルクの言葉は教訓です。

歴史は繰り返すと言いますが、現在起きていることは過去においても良く似たことが起きています。それを教訓とすれば予測や対応のヒントになります。

 

“情報の価値は受け手によって決まる”と言います。ここ数年間が、企業も個人も、生き残りをかけて対応しなければならない大切なときです。そしてチャンスを掴む最も重要な時期となります。

 

私はこの20数年間「情報社会」に関心をもって研究してきました。だからこそ確信を持って皆さんに提言することができるのです。

 

一人でも多くの方に、“あなたは大変なときに巡り合っている。時代の変化に気付かなければ取り残されて惨めな思いをする。今、気付いて学び、実践すれば来るべき情報社会で覇者になれる。今が一番重要なときです。そのことに一日も早く気付き、直ちに行動を起こしてください。”とアドバイスしたいのです。

 

平成6(1994)10月に「誰にでも分かる情報社会」、平成71955年)6月に21世紀に問屋小売業は生き残れるか!」を出版し、21世紀への対応を促しました。そしてこのたび(19995)「ザ・智閥」を発刊しました。

 

アメリカの対日経済戦略の一環として、一部の外資系企業は日本が有する資産を狙って続々攻勢をかけています。このことの意味が理解できず、ただ自己の利益追求のため、目先の企業利益追求のため、ビジネスに熱心な方がいます。

“けしからんからやめろ!”とは言いませんが、非常時の真っ只中にある日本、危機的状況におかれた日本を救うべく、志士の志を持って次世代を背負う若い方々に“これでいいのか?”よく考えていただきたいものです。(つづく)



ザ智閥 時代は変わる 完結しました

原先生が、1999530日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、

若干の修正加筆をして連載していたザ智閥 時代は変わる

200932255号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました

皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし

原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います

 

また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事はこれで終わりですが

原先生の智閥 造りの活動は、今、本格的に始まっています

しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが

もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています

2011724日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって

本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが

その準備に向けても、着々と動いています

もうすぐ、すごいことが始まりますよ

 

しかも、時代が、10年前に、原先生が

予測していたように、動いていることは

皆さんも、記事を読めば分ると思います

もう残された時間は少ないです

2009年には、もう縁とチャンスもないと思います


しかし、残念ながら、ホームページでは

皆さんに、これ以上はお知らせできません

伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです

 

 

だから、是非、皆さんの中で何かを感じたら、ぜひ、私までご連絡下さい

2009年の原先生の活動をご説明したいと思います

本当に大切なことです。よろしくお願いします

岩谷正

ennohanakikusakaeru@ybb.ne.jp


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