時代が変わる!(村長著書 ザ・智閥 1999/5発刊 連載24回目)

流通システムが崩壊する

物を売ることは難しい

小売業はいかにして物をたくさん販売するかという商売です。

したがって、販売業者は物を売るためには命を賭けるといっても言い過ぎではないほど熱心です。

また、物を売ることほど難しいことはありません。私も40年以上にわたって物を売ってきましたから販売の難しさは誰よりもよく知っています。

競争他社に負けないように厳しい競争を戦います。

 

百貨店が地の利の良いところに店を構えることも、1階の最も良い場所にブランド品を陳列することも、いつも店内を改装して新しい雰囲気を作るのも、屋上に小さな遊園地を設けたり、食堂にお子様ランチを用意するのも子供連れで来て欲しいということですし、美しいエレベーター嬢がいるのも、サービスを良くして一人でも多くのお客様に来て欲しいし、売り上げを少しでも多くしたいとする百貨店の販売努力なのです。

 

スーパーでも負けていません。卵10個入り1パック先着200名様に限り100円というような目玉商品を作るのも、郊外のスーパーで広い駐車場を用意するのも、すべてお客様に一人でも多く来ていただいて売り上げを上げようという販売努力なのです。

 

このように物を売ることは販売業者にとっては大変難しいことであり、またそれだけに経費がかかり苦労の多いのもなのです。

ところが、ニュー・リテーラーは物は売るけれども、競合他社と激烈な競争をしてまで販売努力をするといったことはしなくても良くなります。

 

工業社会では競争することが当然であり、また、販売システムもそのようになっています。販売する商品も衣料品、洋品店、家電商品、食料品、事務用品、インテリア、家具、貴金属宝石、自動車用品、日用雑貨、スポーツ用品、書籍など多岐にわたりますが、おおむね業種ごとに分類され、専門化されています。

 

また、販売商品は委託販売システムを除いて、ほとんど手形か現金にて仕入れた商品を在庫して販売するというのが通常です。今日のように商品が多様化し、物余り現象が出てくると大量に在庫することもできません。

 

うっかりしていると新製品や競合品が次から次に出てきて、商品が陳腐化してしまい、原価を切って売らなければ売れないといったことになりますし、ひどい時は売れ残ってメーカーにも返品ができず不良在庫にしてしまうといった危険も生じます。

 

ニュー・リテーラーが登場する

情報社会の研究を始めて、最初に流通問題に関心を持つようになりました。

ある日、書店に行って流通に関する本を探していたところ、船井幸雄先生の『本音で流通問題を切る』サブテーマは「ニュー・リテーラー時代を予言する」という本が目にとまり早速買い求めました。

 

本を購入する一般的な基準ですが、一つは著者が好きだから○○さんの本なら何でも買ってしまうというのがあります。私の場合、船井先生がそれに当たります。

いま一つは、本の題名が面白そうだから買ってみようかというのがあります。差しさわりがあるので本の題名は書きませんが、北朝鮮のことに関心があったので買ってみようと思って一番面白そうな題名の本を買って読んでみました。

ところがこれが当て外れです。全く期待はずれでした。題名だけで本は買えません。

 

次に読んだ人から勧められるというのがありますが、人によって価値観がかなり異なるのでその点は慎重に吟味したほうが良いように思います。新聞の書評などはかなり参考にできると思います。

 

書店でぶらぶら本を探す時は先ず題名、著者名、サブテーマ、キャッチフレーズ、次に目次に目がいきます。大体その辺で決めてしまいますが、私は必ずまえがき≠読みます。まえがき≠ノは著者がこの本でどんなことを読者に訴えたいか、というポイントが書いてあるので本を探す場合は参考になります。

 

『本音で流通問題を切る』を買う時、まえがきを読んで大きなショックを受けました。というのは、今世紀の終わり頃には「ニュー・リテーラー」と呼ばれる新しい小売店が出てきて、日本の産業界はそれに支配される。しかも、小売業で最も難しい物品販売はついでに売れる時代になるというくだりでした。

 

小売業大手の百貨店を代表する高島屋や三越、ダイエーをはじめとするスーパーなどはニュー・リテーラーにはなれません。私もここ40年余り物売りをしてきたし、物を売ることがいかに難しいかは身をもって知っています。

 

それが努力せずに物がついでに売れる時代が来る≠ニは一体どういうことか?もし、それが事実とするなら凄い。セールスマンは要らない。素人でも良いということか?正直言ってこれにはにわかに信じがたいものがありました。

 

しかし、この意味が今となって非常に良く分かりました。店舗も、セールスマンも、専門家も要らない、狭い地域で限られた相手の小売ではなく、インターネット通信網と端末機(パソコン、セット・トップ端末、デジタル家電)で全国ネットワークを構築すれば可能となります。すべて情報社会では実現するということです。

 

このようなネットワークを構築するため、あなたの知らないところでインターネット放送局創りが進行しているのです。

情報社会では物がついでに売れていくのです。店舗もセールスマンもだんだん要らなくなります。それはなぜでしょうか?

 

光ケーブルが各家庭に引き込まれ、通信がデジタル化されることによって、家庭のテレビが通信局や放送局になります。そして双方向通信によって、音声、文字、画像、映像がやり取りされ、テレビ画面上で商品売買や決済が可能になるからです。いわば、家庭のテレビが「住み込みセールスマン」と考えれば分かり易いでしょう。

 

まさかあなたはこれを否定することはないでしょうね。

特に卸・小売業に関係する方で、このことが理解できず、情報社会への対応ができない場合、21世紀にあなたの企業が存在できる可能性は極めて低いといわなければなりません。さあ、あなたはどうなさいますか?(つづく)

ザ智閥 時代は変わる 完結しました

原先生が、1999530日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、

若干の修正加筆をして連載していたザ智閥 時代は変わる

200932255号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました

皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし

原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います

 

また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事はこれで終わりですが

原先生の智閥 造りの活動は、今、本格的に始まっています

しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが

もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています

2011724日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって

本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが

その準備に向けても、着々と動いています

もうすぐ、すごいことが始まりますよ

 

しかも、時代が、10年前に、原先生が

予測していたように、動いていることは

皆さんも、記事を読めば分ると思います

もう残された時間は少ないです

2009年には、もう縁とチャンスもないと思います


しかし、残念ながら、ホームページでは

皆さんに、これ以上はお知らせできません

伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです

 

 

だから、是非、皆さんの中で何かを感じたら、ぜひ、私までご連絡下さい

2009年の原先生の活動をご説明したいと思います

本当に大切なことです。よろしくお願いします

岩谷正

ennohanakikusakaeru@ybb.ne.jp

人が生まれた時に、持っている性格や運勢が分かります。
これは、はっきり言って、すごいです。
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