時代が変わる!(原裕一郎著書 ザ・智閥 連載31回目)

コンピューターは武器である

コンピューターの生みの親といわれるフォン・ノイマン博士(数学者、1903年ブタペスト生まれ)1933年に渡米、マンハッタン計画の原子力委員となり、ノイマン理論によるコンピューターを開発し、原子爆弾の製造に貢献しました。

 

したがって、コンピューターは単なる計算機ではなく「武器」としての開発目的を持っていたのです。

現代戦争に使用される航空機、艦船、レーダー、ミサイルなどの武器は、コンピューター無しにはほとんど役をなさないといっても過言ではありません。

 

このようにコンピューターを「武器」と定義するなら、企業がこれをビジネスに戦略機器として使用すれば、その目的は競争相手の企業を叩き潰すためと考えて不自然ではありません。

 

彼らは狩猟民族です。狩猟民族は常に武器を用いて獲物をとり、罠をかける(だます)ことを考えます。日本人は農耕民族です。周囲の環境に順応しながら自然に親しみ稔りを待つのです。

実に平和な、争いを好まない、これが日本人の本質なのです。それが欧米の真似をして狩猟民族ごっこをしているわけです。長続きするはずはありません。もともと争いごとは日本人にはなじめません。

 

聖徳太子の“和を以って貴しとなす”は農耕民族である日本人の根幹を教えています。したがって、農耕民族は協調・協力・親切・和を基本とした社会生活や企業活動を追求する極めて平和な、穏やかな善良を好む国民なのです。ですから、同じコンピューターを使用するにあたっても、農耕民族の心が自然に出てきます。

 

競争相手をだまし、叩き潰すためにコンピューターを武器として使うという発想は持てません。ただひたすら、事務合理化や、省力化、効率アップ、サービス向上、品質管理などの目的に使用することを当然だと考えてしまうのです。

 

このような日本人の国民性(農耕民族的精神)が世界的にも第一級の優れた商品をつくり出し、顧客に対してきめ細かいサービスを提供することができる基礎を創ったのです。

 

このような資質が日本を経済大国に発展させた原動力になったものと考えられます。SISは、コンピューターの持つ特性を企業が戦略的にシステム化して用いた結果、競争相手が為す術もなく、ことごとく窮地に追い込められ敗退したということです。

 

SISの特徴は、コンピューター、通信回線、端末機(携帯電話を含む)による顧客のインクルーズ(囲い込み)とバイアス(偏り)です。SISが成功すれば業界の覇者となれますが、もし失敗すれば企業は潰れてしまうという“両刃の剣”的要素を持っています。

 

特に日本では農耕民族的精神から、企業単独の“独立的攻撃的戦略システム”ではなく、むしろ“防衛的共同利用型の情報戦略システム”と位置付けることができます。

 

従来までのコンピューターは省力化とか合理化といった、どちらかといえば経営上のコストを削減する、あるいは処理する業務の質の向上などに重点が置かれていました。

 

最近は売り上げを増やし、圧倒的なシェアーを積極的に獲得し、他社との競争で優位を獲得するために、コンピューター、データーベース、インターネット、光ファイバー通信網を活用することが重要になってきました。他社との競争で優位に立つには、

@    顧客や納入業者との連携を強化すること

A    他企業が自社の市場へ新規参入することを阻止する対策を講ずること

B    安い代替品や高性能な対抗製品が現れることを阻止すること

C    低コストを実現し、コスト的に他社を寄せ付けない優位性を確保すること

D    サービスや製品の差別化を徹底し、競合他社と明確な垣根を構築すること

E    透き間市場を掘り起こして主導権を握ること

などが重要な要素となります。

 

そこで主役となるのがコンピューターであり、データーベースであり、ネットワークであるわけです。コンピューターは守りのための道具ではなく攻撃のための武器です。

 

工業社会において経営資源は「人、物、金」が重要とされました。企業にとってこの三つの経営資源を欠くことができないのは言うまでもありませんが、情報社会においてはこれらに加えて「情報」が大きくクローズアップされてきています。

 

さらに情報社会の原点はネットワーク(通信を利用した)となりますから、ネットワークを無視した経営は苦戦を免れません。特に流通業である問屋・小売業はよほど特殊な商品を主力として取り扱っているか、特殊技能を必要とするサービスの付随する商品を取り扱っている企業を除いて壊滅する恐れがあります。

 

社歴が古いことや、企業規模の大小、小売店としての立地条件、あるいは個人であっても情報社会での競争は、同じ土俵で相撲を取るようなもので、これらの条件はほとんど関係なくなります。特に景気変動や社会変革に伴う条件変化の対応に追われて、リストラのみに明け暮れ、とにかく現場で頑張るだけの企業は姿を消していくでしょう。

(つづく)

ザ智閥 時代は変わる 完結しました

原先生が、1999530日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、

若干の修正加筆をして連載していたザ智閥 時代は変わる

200932255号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました

皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし

原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います

 

また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事はこれで終わりですが

原先生の智閥 造りの活動は、今、本格的に始まっています

しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが

もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています

2011724日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって

本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが

その準備に向けても、着々と動いています

もうすぐ、すごいことが始まりますよ

 

しかも、時代が、10年前に、原先生が

予測していたように、動いていることは

皆さんも、記事を読めば分ると思います

もう残された時間は少ないです

2009年には、もう縁とチャンスもないと思います


しかし、残念ながら、ホームページでは

皆さんに、これ以上はお知らせできません

伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです

 

 

だから、是非、皆さんの中で何かを感じたら、ぜひ、私までご連絡下さい

2009年の原先生の活動をご説明したいと思います

本当に大切なことです。よろしくお願いします

岩谷正

ennohanakikusakaeru@ybb.ne.jp



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