いのちの風 bS50

1月4日(水)発信 石黒大圓(だいえん

 

   Eメール・アドレス gytkm947@ybb.ne.jp

今回のテーマ 新年のご挨拶/アインシュタイン博士の言葉/皇室の価値/女性天皇

あけましておめでとうございます。 旧年中は色々とお世話になりありがとうございました。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 以下は「はがき道」の坂田道信先生にならって今年の年賀状として知人へ送ったものです。 多くの方から年賀状をいただきました。 ありがとうございました。 

例年通りで申し訳ありませんが、通信仲間の皆様へは今回の通信をもって平成18年の年賀状の代わりとさせていただきます。 ご了承ください。

年賀  明けましておめでとうございます。 

今年も無事新しい年を迎えることができましたこと、お世話になりました皆様に心よりお礼申し上げます。 昨年は多くの皆様とのお出会いにより、心成長させていただくことができました。 妻子の遺志を継いで多くの社会活動が始まって5年余り。 今いのち輝かせて生かさせていただいています。 多くの方々の体験談を聞かせていただく「いのちと出会う会」は昨年5周年を迎えることができました。 またここでのご縁をいただいて取り組み始めた、野宿者支援・炊き出し・真冬の寝袋配布も約4年が経ちました。 そして「貧しく小さくされた人々」へ寄り添い、また日本国民としての自覚と感謝の思いを綴り発信し始めた「いのちの風」通信は、6年間毎週送り続けさせていただいております。 今年もこころ豊かに社会のために働ける人生を歩ませていただきたいと思っております。 今年も皆様にとりよき年でありますようお祈り申し上げます。   

平成18年元旦  石黒大圓・敏之

万世の一系なるが尊きなり

昨年は皇室典範問題でこの通信で天皇制について考えました。 日本の歴史や文化、伝統、生活、宗教などの根幹にある天皇制が今存亡の危機にあります。 そのために今年の念頭にはアインシュタイン博士の以下の発言を掲げさせていただきます。 大正時代に来日した天才物理学者であり世界平和運動家だった博士は次のように述べました。

『近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。 一系の天皇を戴いていることが、今日の日本をあらしめたのである。 私はこのような尊い国が世界に1ヶ所ぐらいなくてはならないと考えていた。 

世界の未来は、進歩するだけ進歩し、そのあいだに幾度か戦争がくり返されますが、最後に、戦いに疲れる時が来ます。 その時人類は世界を真の平和へと導いてくれる者を探し出さなければなりません。その世界を導く者は、武力や金の力による者ではなく、あらゆる国の歴史を抜き超えた、最も古く、また尊い家柄の者でなければなりません。

世界の文化は、アジアにはじまって、アジアに還ります。 それはアジアの高峰日本に戻らなければなりません。 私たちは神に感謝します。  私たちに日本という尊い国をつくっておいてくれたことを・・・』 

(今大きな書店にある、ごま書房「世界の偉人たちが贈る・日本賛辞の至言33撰」の巻頭の言葉より)

この言葉は全日本国民が知らなくてはいけない至言です。 私たちは井のなかのカワズで異文化を肌で知ることがありません。 外国という異郷の地に降り立って、自分がいかに異民族としての自覚を強いられるか。 

自分の中の日本をその時に感じます。 今までいかに素晴らしい国に暮らしていたことか。 日本と自分を同一視します。 それは海外に暮らすと良くわかります。 これは私の体験でもあります。 

日本国民は自分の祖国をよく理解できていません。 そしてその国民性が有していたすばらしい気質に対して戦国の世から幕末明治大正戦後と、来日した外国人がどれだけ畏敬の念を向け絶賛していたことか。それがなかったら明治以来の発展も戦後の復興もなかったのです。 その陰には皇室という人心をまとめて結束させる根源的な機構が人々の心の底があったためです。

アインシュタイン博士の言葉はそのほんの1例です。 これからの日本国民は日本人としての自信や誇りを持つことが大切と思います。 

日本の植民地であった台湾でさえ、日本統治を経験した老台湾人たちは日本を第2の心のふるさと今もあこがれています。 日本人に教わった日本精神や大和こころを貴重な心の遺産として感謝しています。 そのことを日本国民自身が知らされていません。 

多くの書物では博士の言葉の最初の3行が抜かされて単なる日本礼賛とされています。 しかしこの言葉は皇室礼賛そのものです。 天皇を抜きにしては外国からは礼賛される国家ではなく、皇室のいない日本が世界をリードする資格がある、とは考えられません。 

無くなりて知るは遅しぞ皇室の恩

 

天皇は現存する最古にして最後の皇帝。 そして祭祀国家日本の法王。 文化的にも世界遺産並です。 それゆえエリザベス女王でも天皇陛下と同席するときは上座を譲るし、アメリカ大統領も空港へホワイトタイで出迎えます。 

米大統領がこの歓迎の仕方をするのは、天皇陛下とローマ法王と英国君主のみです。 米大統領に最敬礼させられるのはこの3人のみです。 天皇は日本を代表して米大統領に日本に対し最敬礼をさせているようなものです。 皇室のない日本など法王のいないバチカンのような国家です。

神社仏閣も信仰の元をたどれば、日本最古最高の祭主としての天皇陛下に届きます。 天皇の本来の職務は天下泰平、五穀豊穣、民の安泰を祈る祭祀の神主です。 土日休みもなく国事行為や宮中での祈りの日々を続けておられる。 暑い時は汗を流し、寒い時は凍えながらも、エアコンのない祭礼場で夜を徹して祈られる時もある。 日本のいわば法王である。 

天皇の血の遺伝子は高貴なものとして全国の大名や神社仏閣、また茶道の家元などの芸術にたずさわる家系にも引き継がれ、そこからまた庶民になかにも引き継がれています。 天皇の血統による人脈が日本国中に権威の象徴として張り巡らされていたために、大きな分裂もなく革命もなかった。   

そのような2000年以上にわたる同じ日本人としての遺伝子と同じ民族としての信頼感。 また天皇を頂点にして結び付けられた血縁共同体がかもし出している温かい情緒が、日本人の心の底にあると思います。 

またこの血縁共同体は地域共同体をつなぎとめて人々の心の安定にもつながっていた。 そしてその心の遺伝子は外国の侵略もなく、封鎖されたこの島国で長きに渡って薫り高く発酵し温存されてきました。     

日本の文化や庶民の生活のなかにさえ、天皇陛下を上にいただいてきた温かい息吹が感じられる。 その雰囲気を感じ取ったがゆえのアインシュタインの言葉一系の天皇を戴いていることが、今日の日本をあらしめたのであるをかみ締めたいと思います。  

しかしながら日中戦争が激しくなっていた頃にアインシュタインが来日していたら、この言葉は微妙に違ったものになっていたとも感じるのです。 その来日時の時代的雰囲気をも読まなくてはいけない。 ただ単に日本賛美に喜んでうぬぼれてばかりいてはいけないとも思うのです。 それでも私はよくぞ言ってくれたとうれしく思います。 

博士が来日された大正時代には、中国では日本からの屈辱的な「対華21ヶ条」という要求に対して反日運動が盛り上がっていました。 そしてその怒りが日中戦争に至ったという中国の主張があります。 しかし博士が来られた大正末期には日本と中国は世界で一番親密な国家関係になっていた、との記事に接しました。 その時代を反映しての博士の発言と思います。 

この件について今発売中の雑誌「諸君」2月号に「もし中国にああ言われたら―こう言い返せ」として31項目について大学教授らが中国の主張への反論を載せています。 ご覧ください。

今「愛子様が天皇になられたら可愛いね」など言って女性天皇を望む世論があるという。 しかし昔おられた女性天皇は結婚して、その子が次の天皇になられたのではない。 次期天皇候補者が若いか、適切な候補者がいない時に男性の後継者があらわれるまで仮に中継ぎとして天皇になられた女性ばかりです。 

女性天皇が民間人と結婚して、その子が天皇になられるという新しい試案。 ホリエモンの子供でも愛子さまの夫になれ、もし愛子さまが早世でもされたらその人が天皇になるやも知れず。 そんな天皇を誰が尊崇しますか。 皇室典範会議が出した試案では125代続いた天皇の遺伝子が途絶え、皇統が断絶します。 一度切れたものは元には戻らないのです。 

私は単に人権問題として野宿者問題に関わっているのではありません。 野宿者支援は日本の同胞を守り、市民が我が祖国日本を支えようと呼びかける愛国市民活動です。 「男系天皇維持」の放棄は皇室ばかりでなく、天皇を国民統合の象徴としてきた日本の危機です。 そのために今年の最初の通信はこの問題について、皆様に考えていただきたいと思い書かせていただきました。 

今年も皆さまにとって、よりよき年でありますようお祈り申し上げます。  

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