いのちの風 bS89 

11月29日(水)発信 石黒大圓(だいえん

 

5410056大阪市中央区久太郎町3−4−18 рO6−6251−1496  1497  携帯 090−1146−7351 

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今回のテーマ 誕生日/消えたおっちゃん/内なる仏/国民国家/言挙げし黙々と行動する

 

いつもありがとうございます。 一雨ごとに寒くなってきましたね。 しかしまだまだ暖かい。 今年もあと1ヶ月ほど。 毎年月日が早く過ぎ行きます。 

 

11月18日は私の誕生日でした。 17日の寝袋配りが11時過ぎに早く終わったので相棒がラーメンをおごってくれました。 「ハッピーバースデー トゥ 大圓!」 少し早い最初の誕生日祝い。 わたくし、59歳になってしまいました。 よく生きてきたな。 自分をほめてやりたいです。 そして皆に感謝。 今生きている人々に、亡くなった人々に、そしてご先祖様へ、日本の先人の方々へのご恩に感謝。

 

来年の今日には、還暦祝いで赤いちゃんちゃんこを着ることとなるのでしょうか。 赤いずきんを着た、お爺さん赤ずきんちゃん! まだ孫はいないけど。

 

30年ほど前に母の天理市の伯父が、赤いちゃんちゃんこを着て還暦のお祝いをしました。 今だにその時のことを覚えています。 私もそんな歳になってしまいました。 まだまだ若いつもりですが、手のシワを見れば歳がばれます。 しかし踊りに深夜の寝袋配りに、まだまだ若い元気な日本男児でありたい。   

 

  今年は外食産業の幹部の方から5月と11月に数十万円のカンパをいただいたので、釜が崎の多くの夜回りグループへ寝袋を送り、共に寝袋配りができています。 今年はカンパが少なくて困っていたのが、天は助け人を遣わせてくれました。 ありがたい。 その方とはインターネット・サイトのmixi(ミクシィ)で知り合いました。 面識はまだありません。 その方がご自分のmixiブログ日記に私とのメールのやり取りを書かれていました。

 

道端で 凍える人に 神を見る

 

11月13日『消えたオッチャンの話

 

「犬の散歩で通う公園へ行く道に、ホームレスのおじいさんが1人いました。 高速道路高架下の雨のしのげる場所、ダンボールを重ねた台車の上に、丸まって毎日寝ていました。 裸足に黒く汚れたスニーカーをはき、寒くなってくる季節の中で、薄い服の前を合わせながら小さくなっていました。


  見ていられなくて、タンスの中から毛糸のパッチや靴下を集めてきて、普段着用のダウンジャケット、ホッカイロ、現金(使いやすいように小銭で)、お弁当などと一緒に持っていってあげました。 「おっちゃんがんばりや」と言って渡しながら、思わず涙が出て来ました


  翌朝通りかかった時、ニコッと笑いながら移動の支度をしているおっちゃんを見ました。 そしてそれ以来、ぷっつりとそのおっちゃんの姿が見えなくなりました。 あのおっちゃんは、「私がどう対処するか」を見極めるためにあの場所に現れた神様だったのでしょうか・・・。 今でも不思議な気持ちを感じながら、毎日おっちゃんのいた場所を通っています」

 


■大圓さんにメールでこの話をしたら、下記の返事をいただきました。 もしよろしければカンパしてあげてください。 ホームレスの人たちに現金を渡すことについて、簡単に考えてはいけないというアドバイスも頂戴しました。 ありがとうございました。

 


 大圓 「大阪の野宿の人たちに10月に配った寝袋400個のうち400個分は、五月にいただいた、この方からのカンパでまかなえました。 本当に助かりました。 私も初めて釜が崎のカレーの炊き出しに参加した時に涙があふれました。 相手が泣くのでなくて、こちらが泣くなんて不思議ですね。 今も涙があふれることがしょっちゅうあります。 内なる仏様が泣かれているのだと信じています。


  遠藤周作さんのショートストーリーで、ホームレスの人をかわいそうと抱きしめたら、相手が金色の神様に変身したという話、大好きです。 奈良時代の光明皇后も同じような伝承をもっておられます。 本田神父の本には炊き出しに列に並ぶイエスの姿が描かれた絵が載っています。 神仏は私たちの側にいるのではなく、彼らの方におられるのですね。 その方々に奉仕するが故に、思わずありがたくて、むせび泣くのですよね。 そう理解しています」

 

国づくり一人ひとりの双肩にあり

 

同じくmixiで知り合った女性が大阪駅前の炊き出しを見学しに来てくれました。 彼女は自分で作った手編み帽子やセーターも持ってきてくれました。 そしてmixiの中の編み物のコミュ(ホームページ)で全国の人々に野宿者へ手編みのプレゼントを呼びかけていただきました。 全国の見知らぬ方々からそれらが届いています。 そして彼女が実況放送的に炊き出し現場訪問記を書かれていたので、私がその日記に次にように書き込みました。

 


  「炊き出しはキリスト教主導です。 なぜ日本の仏教や神道、新興宗教は動かないのか。 動かないなら一般市民が金と時間を捧げればいいのです。 自らその一歩を踏み出すかどうかです」これに対して二人の方からの書き込みがあり、それに刺激されて私はさらに左記のように書き加えました。


  「我が家の檀家寺の住職は、月参りのお布施以上に毎年寝袋カンパをしていただいています。 ありがたいです。 個人で釜が崎に肉や野菜をカンパされている僧侶もおられます。 しかし実際に炊き出しなどに参加される人はほとんどないですね。 毎日の月参りやお参りの接待などで忙しいのでしょうか。 

 

全般的に宗教家はしゃべるのは上手ですが、何か自分中心的です。 勉強家で頭でっかちなのでしょう。講演を依頼してもテーマとは関係ないことをしゃべって、脱線して宗祖の話になって説教的になってしまう。 世間的常識とは離れたところに生きているのかと思ってしまいます。 そして社会的矛盾への関心がうすいような気がします。 

 

あるとしても自分が動くのではなく、体制批判的になって口ばっかり。 宗教家に限らず日本人全般がそうです。 宗教に甘えて神仏に頼ってしまって、「私を救って」ばかり。 そして社会改革は横暴なサヨクにまかせっきり。

 

 


  欧米でボランティアが発達しているのは、国家とは国民自らの力で築いていくものだという伝統的信念があるから、と思います。 何百年もの戦争ばかりの歴史のなかで、相互扶助の精神がガレキの中からの復興には必要だったのでしょう。 またアメリカは新天地であり、西部開拓で一人ひとりが国を切り開いて築いてきたという自負がある。 

 

民主主義国家は一人ひとりに背に負われて成立すると信念がある。 国家の前に国民が動いて国を築くのだという伝統がある。 その分、不正な政府への抗議や監視は日本以上です。

 


  日本のようにお上がすべて面倒を見てくれる、という甘えがない。 日本人にとっては祖国とは、築く前にすでに存在していた。 周辺国からの侵略に備えて守る気概もなくなっている。 孤立した島国であるために、亡国の危機感は他国と国境を接している世界中の国々に比べてまったくない。欧米には一人ひとりの個人が国民としてこの国を建て直し、築いていくという行動力がある。 そして社会の矛盾も我々自身の問題として我々が解決していくという思想がある。  

 

国家の前に市民があるという自負がある。 その上に、キリスト教の博愛、慈善の精神が、幼い頃から刷り込まれて身につけさせられているのです。 個人の行動力と信念が日本と欧米とでは異なります。 口ばかりで正義や社会的矛盾の解決を、お上に求めるのが日本人。 欧米人はまず自分が動いて解決しようとする。 個人主義の良い所が現れていると思います。

     

 

 

「私はこう思う」という意見を彼らは持って行動する 日本人にはそれがない。 手を上げて発言する人が日本人は少ない。 そしてそのような信念がないから行動力が足りなくなってしまう。 信念があるということは自我の押し付けとなることもあるので、欧米では争いごとが絶えないという逆の歴史もありましたが。 

 

日本には言挙げしない民族性があるので、国内的に平和が保たれ、人々の間での争そい事も少ない、という利点もあると私は思っています。

 

 

日本では聖徳太子が四天王寺に悲田院や施薬院などの施設が建てられ、キリスト教的な慈善事業がすでに千年以上前にありました。 以後、日本仏教もそのような慈善活動をしてきました。 日本の伝統のなかにも「貧しく小さくされた人々」へ慈悲のまなざしを向ける精神がありました。

 

相互扶助のこころざしを持つ人々が過去の日本のなかに多かったからこそ、今の日本の繁栄があるのです。 その精神を再び呼び戻すためには、それに気づいた人々が、まず黙々と動いてその後ろ姿を人々に示していく。 見返りを求めずに「下座」の精神で人々に奉仕する。 その行動力がこの日本を再び立派な国に再生していくには必要だと信じています。」

 

 

 

再度、寝袋カンパのお願い 釜が崎の四つの夜回りグループにも寝袋を送って手分けして配布をしていただいています。 すでに七百個ほどは配り終えました。 しかしもう資金が底をつきかけています。 皆様のご協力を再度お願い申し上げます。

 

5410056 大阪市中央区久太郎町三―四―十八

 

【寝袋支援カンパ振込先】(口座名はともに石黒良彦) 

三井住友銀行・船場支店 普通預金 1858882

郵便振替 00990―8―110746 

 

(完)

 

リンクのホームページ

 

@ 「いのちの風」通信 (大阪駅前炊き出しや清掃の写真、そして踊りの動画など掲載)

http://www.geocities.jp/ishiguro_yoshihiko/index.html

 

A 知人の野瀬泰良さんの霊園会社のホームページに、私の体験談を載せていただいています。 

美原ロイヤル・ニュース (平成16年冬季号 VOL.8の3ページ目) 「【シリーズ】別離の哀しみを乗り越えて 人と人との魂の絆に気づいて 野宿者救済運動を始める」 釜が崎での炊き出しの写真とともに私の体験と考えが掲載されています。

http://www.noseh.com/

 

B 應典院HP「いのちと出会う会」

http://www.outenin.com/inochi/index.html

 

C 大阪メチャハピー祭

http://www.joy.hi-ho.ne.jp/mecha/

 

D せんば花金夜市(よさこいソーラン踊りを私が踊っています。虎のぬいぐるみも私です)

http://www.home-smile.com/hanakin/index.html



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