縁の花
(本物を目指して心と心のネットワーク)
第28号
第3の波
紫陽花は皆さんにこれからの時代は大きく変りますよと何度もいっています。
信じられないぐらい劇的な変化を、これから日本や世界も迎えます。
それは好むと好まずにかかわらず、皆さんにしろ、紫陽花にしろ避ける事ができないのです。
紫陽花はそう皆さんに自信を持っていっています。
だから今からその準備や心構えをして置いて下さい。
でないとその劇的な変化に付いていけませんといっている訳です。
でも皆さんの中にはその変化がよく分かっていない方もいると思います。
確かにベルリンの壁の崩壊から始まって東欧諸国、ソ連の崩壊と世界は大きく変化がしているといわれたら、そんな気もするけどそれが一体何なのか。
この日本でも自民党の単独政権が終わり、細川政権から自社政権へとあっという間に変わっているけどそれが何を意味するのか。
皆さんははっきりとは分かっていないかもしれません。
いえもしかしたら、円高などを含めた不景気が日本をこれから劇的に変える事を、まだ全然認識していないかもしれません
紫陽花は大半の日本人はそうだと思います。
なぜならどうして今、何百年に一度と呼ばれる事が次々と起こっているか、日本人のほとんどは、はっきりとは理解していないからです。
ですから今回の縁の花では世界や日本がなぜ大きな変化をしているかを、皆さんに知って欲しいと思います。
一説によれば東欧やソ連の崩壊はすべて衛星放送による情報の為だといわれていますが、それはいつか精しく機会があったら書くとして、もっと大きくマクロ的に見て、その変化とは一体何かという事を皆さんに知って欲しいのです。
だってどんな大きな変化でもその迫ってくる変化の正体が分かっていたら、怖れる事はないからです。
それが多くの人が呼んでいる第3の波と呼ばれているものなんです。
ではその第3の波とは一体何なんでしょうか。
MG流にアルビン・トフラーの第3の波を簡単に説明しますと、人類は分かっているかぎりでは、今までに大きな変化を2度経験しています。
もちろんその前にも火とか言葉なんかで変化したのかもしれませんが、はっきりとは確かめようがありません。
今、分かっているのは第1の波と第2の波と呼ばれているものです。
皆さんにも分かるようにいえば農業社会と工業社会といわれるものになるのです。
しかもそれはポイントとしてすべて実は道具によって変ったといわれています。
政治とか経済でも教育でもありません。
幕末それまで磐石の重みのあった徳川幕府が、まさか崩壊すると誰も思わなかったものが、たった4隻の黒船、蒸気船という道具で大きく揺れ始めたのと同じように、第1の波にしろ、第2の波にしろ、それを生み出したものはすべて道具です。
人間が作り出した道具になるのです。
ではその道具とは一体何かといいますと、第1の波の道具はたぶん皆さんは知らないと思いますが磨石石斧と呼ばれているものです。
この磨石石斧はいまから1万年以上も前にメソポタミアであらわれたといいます。
それまでの人類は狩猟社会でした。
石や弓矢で獲物を取っていた社会です。
獲物がいなくなればいる所に移動したり、木の実や植物も全部食べたらある所に移動するそんな移動社会で住んでいたのです。
しかし磨石石斧はそんな社会を見事に変えてしまいました。
磨石石斧とは図で書くと下に書いた通りになりますが、これは簡単にいえば石斧です。 木に石を強く括りつけたり、埋め込ませたのです。 そして人類はこの磨石石斧という道具を持つ事によって始めて木を切る事ができるようになったといいます。
森に斧を入れる事ができたのです。
これがメソポタミアやエジプト、インダスや黄河などの四大文明と呼ばれているものの始まりです。
強大な森の森林を切って、そこに畑や家畜を住まわせる檻を作っていった訳なんです。
が、この事はそれまでの人類社会を劇的に変えてしまいました。
どう変えたかといいますと、まずそれまでは食料のある所に次々と移動していましたが、畑を耕やかしたり、檻を持つ事で定住する定住社会になりました。
一カ所で住むようになったのです。
しかもそれが最初は一家族でも、それが他の家族が真似をする事によって十軒なり、二十軒になると村が生れます。
それがもっと大きくなると市になり、そんな市が何個か集まると都市国家になります。
人類に始めて国家という概念が生れた事になるのです。
これもそれまでの猿山のようなボスがいて何人かを支配する社会とはまったく違ったものになりました。
国王という王様が誕生したからです。
でもそれだけではありません。
皆さんに分かって欲しいのは、他のなにもかもが変わってしまったという事です。
たとえば国王という支配者は死ぬまでに何か記念になるものを建てたがります。
エジブトのピラミットやメソポタミアのバベルの塔などがそうですが、こんなものは狩猟社会ではありませんでした。
無用の長物だったのです。
しかしそんなものがどんどんでき建築や文字などの文明が発達する事になります。
それを伝える教育などというものも生れました。
磨石石斧というたった一つの道具によって、政治も経済も社会も文明も何もかもあっという間に変わってしまったのです。
これが農業社会というもので皆さんも御存じなようにメソポタミアから始まって、約1万年以上ずっと続いたのです。
その間に支配者はどんどん変わりました。
例えば織田信長から豊臣秀吉、徳川家康へと変わった時代にうまく乗り越えられた家臣は山内一豊ぐらいしかいないといわれています。
世界でも日本でも何千年も続いた国家はありません。
その時には支配者は殺されたりして劇的に変わっていますが、政治や経済などのシステムが根本的に変わるという事はありませんでした。
たいていの人は農業で生計を立てていたのです。
しかしそんな人類も今から200年以上前に再び劇的な変化を迎えます。
有名なイギリスで起こった産業革命です。
これが第2の波とも呼ばれているものです。
そしてこれも実は道具によって始まりました。
どこかの偉い権力者が実施したのではなく、まず道具から入ったのです。
それがタービンといわれているものです。
これを使って蒸気船や蒸気機関車なども生れた訳ですが、まずは大量生産が始まりました。
マンチェスターという所でズラリとはた織機を並べて、今までに考えられなかった程の量の織物が作られるようになります。
工場の誕生です。
さあこれで最初に職業が変わりました。
今まで農業をしていた人が工場に働くようになったのです。
家の近くで畑を耕していた父親が、離れた所に勤める事で家庭が変わりました。
家族が同じ仕事をせず、父親が家庭という組織から離れたのです。
また経済も変わりました。
近代資本主義というものが生れ、それまでの土地を支配している権力者から資本家と呼ばれる人達に権力が移りました。
大きな工場、お金を持っている人が偉い世の中になったのです。
が、それだけではありません。
はっきりいってここでも何もかもが変わってしまいました。
政治も民主に選ぶ権限がある民主主義、議員と呼ぶものが生れました。
兵隊も国民全体が戦うようになりました。
日本でいえば武士と呼ばれるものが軍隊に変わり、国民の誰もが戦う為に訓練されるようになったのです。
しかもその戦争の規模もそれまでとは考えられないぐらい大きくなっています。
第1次世界大戦、第2次世界大戦と進み、今は核兵器で人類を何回も殺せるぐらいまで進んでいる訳です。
また教育もそれまではごく一部の人が、寺子屋という所でソロバンや文字の読み書きを教わっていたものが、学校が生れ義務教育で誰もが教育を受けるようになりました。
学校で数学や外国語、科学や歴史などのいろんな科目を勉強するようになったのです。 はっきりいってこれらはすべてタービンといわれるものから始まっています。
現在はタービンというもので始まったイギリスの工業社会がどんどん大きくなったものの延長でしかすぎません。
紫陽花や皆さんが住んでいるこの1995年も、そんな工業社会の行き着いた先、ある意味ではピークに達しているのです。
しかし人類はそんな社会から次の社会へと変わろうとしていると、今多くの人にいわれています。
紫陽花のいう第3の波と呼ばれているものがそうです。
今、この工業社会は環境問題や経済問題など精しい事は書きませんが、息詰まっています。
必然なのかどうかは分かりませんが、今この時代にそんな人類社会を劇的に変える為に新しい波が生れているのです。
それが工業社会から高度情報社会に変えるものなんです。
そしてもちろんこれももう皆さんが分かっているように、実は道具から始まっています。 人類は新しい道具によってこれからたぶん、皆さんや紫陽花や、いえ誰もが予想もできない未知の素晴らしい社会を迎える事になっています。
今の人類の誰もが経験した事もない社会です。
じゃその道具は何かといいますと、第5世代コンピューターとコヒーレント通信とハイビジョンTVといわれている端末です。
この3つの道具に付いては一つずついつか皆さんに精しく説明しますが、これでこれから世の中は皆さんもびっくりするぐらい変わります。
でもそんな世の中がどう変わるかは、誰もはっきりとは分かっていません。
何しろ人類史上まだ誰も見た事もないからです。
ただそれでもいえる事はすでに道具はすべて完成しているのだから、間違いなく人類は過去の2度の歴史、第1の波、第2の波と同じように、いえそれ以上に劇的に変化する事です。
これはMGやアルビン・トフラーや多くの知識人がいうように間違いありません。
考えてみれば紫陽花にしろ、皆さんにしろ、そんな人類が何度も経験できないような大きな変化を経験できるという素晴らしいチャンスにも巡りあっているのです。
何という幸運に巡り合っている事でしょう。
ですからそんな人生を紫陽花と一緒にこれから楽しみましょう。
今日本や世界で起こっている変化やこれから起こるもっと大きな変化も、基本的にはこの第3の波という変化の一貫だと思ったらいいのです。
そしてそんな変化に乗り込まれないように勉強しましょう。
第3の波というものが、これから人類にどんな変化をもたらすかははっきりとは分かりませんが、少なくても予想する事ならできます。
紫陽花にしろ、MGにしろある程度は分かっています。
経済、政治、教育、職場どうなるかは歴史や今の時代を見ていればある程度分かります。 MGではそんな事を勉強しているのです。
ですから皆さんも今回は第3の波を簡単に書いたのでまだピーンとは来ないかも知れませんか、責任を持っていつか分かるようにします。
だから準備28号では皆さんに何となくだけどもうすぐ大きな変化が来る事、日本がこれからますます大きく変わるという事だけは理解して貰えたらいいと思います。
よかったら皆さんがそんな紫陽花達と一緒に勉強してくれる事を願って、このへんで終わりたいと思います。
ではこれで。・・・・・
平成7年4月22日
縁の花 トップページに戻る
縁の花村トップページに戻る