縁の花

                (本物を目指して心と心のネットワーク)

       第60号

                      小浜由美子講師

 2月25日、MGの高度情報科学セミナーに、素晴らしい女性を講師としてお呼びする事ができました。

 地球村で環境問題に取り組んでいる小浜さんです。

 招待講師としてお呼びしたのです。

 しかもその結果は大成功でした。

 後でアンケートの結果を見たら、生徒さんの感想は小浜講師一色でした。

 小浜講師の話はよかった。

 環境問題の深刻さがよく理解できたなどと殆どの人が書いており、その後話をした紫陽花なんか惨憺たるものでしたが、本当によかったです。

 というのも紫陽花が地球村に入ろうと思ったのは、高木善之先生の話を聞いて、感激して、その話をできたら多くのMGの仲間に伝えたいと思ったからです。

 その地球村の考え方は、将来、福祉や環境にいい社会、高度情報社会を創るという我々、MGにもの凄く合っている。

 いつかは結び付くというか、紫陽花達がこれから創っていく高度情報社会の環境面では、頭脳部分になって、いろいろと教えて貰えるような気がしたのです。

 ですからその意味でも小浜講師や、地球村の人と縁を作る事は、今後の事を考えると重要な事なのですが、紫陽花は成功してほっとしました。

 また小浜講師に講演を依頼する事ができるからですが、それは何も小浜講師にかぎらず、他の地球村の講師や、高木先生にもお願いしたいと思います。

 まだまだ小さいけど、ここに1つの縁が生まれたのです。

 本当に大切にしたいと思います。

 が、それは何もMGだけのことではなく、この縁の花の読者の事で考えてもいえます。

 今から小浜講師が講演してくれた内容を、皆さんに報告していきますが、その話に皆さんも感激したり、興味があれば、是非直接聞いてあげたり、身近の仲間を集めて、講師として呼んで、ミニセミナーを開いて欲しいのです。

 小浜さんは、人数が少なくても、喜んで講演してくれると思います。

 さて、前置きはこれぐらいにしておきましょう。

 紫陽花は小浜講師の司会役を務めた時に、ながながと説明しすぎた事を反省しましたので、このへんでやめて、さっそく小浜講師の講演内容を書いていきたいと思います。

 おそらく、皆さんもその内容に衝撃というか、ここまで地球の環境が悪化しているのかとショックを受けると思いますが、大切な事なので聞いて欲しいと思います。

 よろしくお願いします。

 

 

                小浜講師の講演

(環境問題全般)

小浜講師の話は、最初、地球村の代表である高木善之さんと、小浜さんの出会い、縁に付いての話でした。

 代表である高木先生が、松下電器の環境担当副参事を現在勤めており、紫陽花も知らなかったのですが、前の松下電器の社長、谷社長の元で行政スタッフを勤めていた事などを紹介すると、次に自分と高木さんの出会いを話してくれました。

  小浜さんが、10年ぐらい前に、松下電器に勤めていた事。

 松下電器の社員で100人ぐらいセミプロが集まって、中央混声合唱団を作っていましたが、紫陽花もいつか縁があれば是非聞いてみたいですが、小浜講師はこの中央混声合唱団の歌姫として、歌っていたという話。

 高木さんは、この中央混声合唱団で指揮者をしていましたが、5年ぐらい前に、地球環境が大変だという事で、地球村を創って、本格的に環境問題に取り組み始めた事に、大きく影響を受けた事。

 自分がそんな高木さんの姿勢に共鳴して、これは地球は大変な事になると、一緒に環境問題に取り組み始めた話なんかです。

 その努力が、今、現在4千人以上の村人が地球村に集まり、本も船井先生との共書で、「地球村に生きる」とか、ビジネス出版で、「地球大予測」の本を出し、大変売れている事や、高木先生の講演も年間で5千回ぐらい、1回に約500人から千人の人に聞いて貰っている事で実っています。

 小浜さんはその初期の頃から関わっている訳です。

 紫陽花はそれだけでも素晴らしいと思いますが、小浜さんは、そんな活動の為に、何と松下電器をやめ、今現在は、カナダに1年半もいた時に磨いた英語で、通訳や翻訳の仕事をしています。

 しかもこの英語も相当に実力があるみたいですが、それは講演の中で出てくる英語の発音を聞くだけでも、英語音痴の紫陽花にも分かります。

 それが彼女の大きな特徴の一つで、他にも海外にも多くの友達を持っていたり、一人で十分に生きていける力があるなど素晴らしい才能があります。

 本当に凄い女性だと思いますが、年齢はまだまだ若くて、話をしてみると、(ある時多くの地球村の仲間と飲んでいたら、酒の中にレモンが入っており、農薬、ポストハーベストが入っているといって怖がります)結構かわいい女性です。

 小浜講師は、そんな自己紹介をちょっとすると、いよいよ、「騒がれている多くの環境問題の中で、今、もっとも急ぐ問題は、何だと思いますか」と、聞いている80人のMGの生徒さんに話しかけると、本題の環境問題に入りました。

 続いて「それはオゾン層の破壊の問題です」と答えると、オゾンと呼ばれるものの説明をしてくれたのですが、小浜講師の特徴の一つは、生徒さんに退屈させない為に話しかける事です。

「オゾンというものは、どんなものだと思います」とか、適当に聞いてきますが、生徒さんも分からないなりに答えていましたので、皆さんもよかったら考えて欲しいと思います。

 ここで30秒考えて下さい。

 「オゾンとは一体なんでしょう」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と、まあ紫陽花がこんな事ばかりしていると、先に少しも進みませんので、さっそく答えをいいますと、オゾンとは地球の上空、20キロから25キロにある成層圏といわれている所にあります。

 ここに霧や靄のように非常に薄い、たった3ミリぐらいの厚さしかないのですが、有害な紫外線Bなどから、すべての生物を守ってくれているのです。

「レースのカーテンのようなバリアで地球は守られていた」

 小浜講師の言い方を借りるとそうなるのです。

 しかしそんなオゾン層は、今、どんどん破壊されて、薄くなっています。

 小浜講師はそれを「フロンガスがオゾン層破壊の犯人です」といいきると、次にフロンガス、英語で書けばCFCの説明に入りました。

 紫陽花がそんな小浜講師の話を要約すると、1928年に自然界にはない、奇跡の物質といわれて、人間の手で誕生したフロンガスは、見えない、燃えない、臭わない、人間に無害だという事で、いろんな用途に使われ始めました。

 その用途は大きく分けると4つに分かれますが、順々に書いていくと、まず1番目として、半導体のような細かい物質を洗う、洗浄剤、2番目として、冷蔵庫やエアコンなどの、物を冷やす役目の冷媒、3番目として、今はもう使われませんが、スプレー、4番目として、発泡スチロールなども入りますが、断熱を目的に使う、発泡剤です。

 この4つの便利さの為に、まさにオゾン層は破壊され、人類は大きな危機を迎えているのですが、小浜講師はそれを丁寧に説明すると、今度は紫陽花達日本人が当たり前だと思っていた常識に疑問をぶっつけてきました。

 例えばどこにでもある自動販売機です。

 こんなものは欧米にはないそうですが、日本ではなんと全国で300万台もあります。

 これが必要なくなって、破棄された時に、フロンガスが出るので問題なのですが、それだけではなく、実は自動販売機はたった1台で、4人から5人の家族が毎日使う電力と同じ量だけの電気を毎日使っています。

 これはいくら何でも多すぎるのではないか。

 決してなくさないといけないとはいいませんが、電力の無駄な面からも考えるべきだとはいいました。

 皆さんもよかったら一度考えてみて下さい

 また小浜講師は、その後、皆さんもご存知かもしれませんが、去年始めて環境問題でノーベル賞を貰ったローランド博士の事をMGの生徒に教えてくれました。

 このローランド博士は、1974年にフロンガスの事で大きな警告を3ついったそうです。

 それが、10年後にオゾン層に穴が開く、20年後に人的被害が出る、30年後に取り返しがつかない事になるということですが、小浜講師はそれが見事に当たっているといいます。

 始めてオゾン層に穴が開いたのは、11年後の1985年ですからあたっていますし、今年は1996年なので、20年たっていますので、人的被害が起こっても不思議ではない。

 いえ、もうすでに起こっていると、大変冷静な語り口でいうのです。

 しかもそれに対する世界の取り組みは小浜講師の話だと期待できる程は進んでいません。

 1995年にCFC、フロンガスを全廃する事は150国もの取り決めで決まったそうですが、発展途上国には10年の猶予が与えられています。

 その上に脱フロンガス(HCFC)というものは、2020年まで使っていい事になっていますが、これもオゾン層を1万倍も破壊します。

 CFCが10万倍ですから遥かにましですが、それでもたった1つの分子で、1万個ものオゾンの分子を破壊するとなると大問題です。

 小浜講師は、それを分かり易く、1万人もの住民が住んでいる町を例にして話してくれました。

 紫陽花がそれを簡単にまとめると

「例えば、ある一人の人が、何の許可もなく住み着いたとします。その人がいつ、どこに引っ越ししたのか分からないのに、どんどん人が少なくなって、気が付いたら一つの町が全滅したと考えたらいい」といいましたが、それぐらい大変なものなんです。

 紫陽花も改めて認識しました。

 が、紫陽花がそんな事を書けば、「じゃ、そんな脱フロンもなくしたらいいじゃないか」と、皆さんの中にはいう人がいるかと思いますが、これは難しいです。

 例えば、オゾン層を全く破壊しない、HFCー134aという脱フロンの物質もあるのですが、これは二酸化炭素の3千倍以上も温室効果と呼ばれるものに対して威力があるのです。

 今、日本の企業はそういったものを必死で作っていますが、結局、環境問題の解決にはならない。

 小浜講師は、そういったオゾンを破壊しなかったらいいじゃないかという企業の姿勢を、やんわりと否定してしますし、紫陽花もそう思います。

 やっぱり企業は環境問題の事より、まず自社の利益を考えます。

 ですからこのようにフロンガスの代わりになるものはなかなかあらわれないのですが、次に小浜さんが話したのは、そんなフロンガスの特徴です。

 というのも、フロンガスには大きな特徴があります。

 その一つが触媒反応といって、自分は変化しないで、相手をどんどん変化させる事ですが、もの凄く安定したガスの為に、何十年もオゾン層を破壊するのです。

 しかもこのフロンガスは、非常に重い為に、オゾン層の所まで上がるのに、15年から100年掛かるといわれています。

 皆さんが10歳の時にスプレーをまいていたら、それが25歳になって始めてオゾン層に到着する事になるのですが、これは、まだまだ大量のフロンガスが、オゾン層まで行っていない事を意味します。

 オゾン層内で残っているフロンガスはたくさんある。

 その上にこれから大量のフロンガスがどんどん登って行く事になる。

 知れば知るほど、現状は厳しいですと、小浜講師は優しくいいますが、本当に大変なんです。

 が、もっと怖い事は、次に小浜さんがいった、今のオゾン層破壊による現状です。

 はっきりいって、もう被害は出ています。

 紫外線Bは地表に降り注がれ、オーストラリアやニュージーランドでは被害が出ています。

 アトピーやエイズなども、紫外線BはDNAを破壊し、免疫力を低下させるので、決して無関係ではないそうですが、問題はそれだけではありません。

 ニュージランドでは、目の見えないウサギや木にぶっつかるカンガルーがいます。

 それだけ視力が落ちているのですが、これは日本も同じです。

 若い人で白内障の病気が増えているそうですが、以前の2倍です。

 日本政府はそういった情報にどうやら無頓着みたいなので、小浜講師の話だと、これから大変な事が起きる感じです。

 皆さんに是非覚えて欲しい言葉に、ワン・ツウ・スリールールといって、オゾン層が1パーセントなくなれば、紫外線は2パーセント増え、DNAは3パーセント傷つきますというのもあります。

 そのルールを皆さんも適用して想像して下さい。

 皆さんにも分かると思います。

 またカナダの医師会では、5歳の子供が毎日毎日直射日光を浴びていたら、20歳まで生きられないと宣告したそうですが、現状はそこまで来ています。

 日本では皆さんもそこまで進んでいる事が、情報が不足しているので理解できないと思いますが、海外に多くの友人を持っている小浜講師には、そんな情報が入ってくるのです。

 ですからそんな小浜講師の友人からいわしたら、平気で日光浴をしている若者や、子供を太陽に当てようとしている日本の母親はクレイジーだそうです。

 日本は欧米に比べて情報が遥かに遅れているのです。

 この事は皆さんも認識して欲しいと思います。

 ただこの事に関しては紫陽花も何もいえません。

 紫陽花もMGの原先生同様、毎日できるだけ1分間ぐらい太陽を拝んで、日々一日の感謝を心の中で述べているだけに、何もいえないのですが、子供さんには、もう直射日光には当てないようにすべきだと思います。

 というのは皆さんの中には、オゾン層の破壊の問題は、南極と、その周辺国の問題で、まだまだ日本は大丈夫だと思っている人がいるかもしれませんが、小浜講師の話だとそんな認識は間違っています。

 日本は世界で2番目の15パーセントのフロンガスを放出しているので、そんな国の上空が危険でない訳がありません。

 先進国が多い、北半球の中緯度のオゾン層も減っているみたいですが、日本上空も平均して、10パーセント、北海道では13パーセントも減っているのです。

 しかもオゾン層の破壊は年々悪くなる一方です。

 南極では1995年に、ついに日本の面積の60倍まで広がったそうですから、日本もどんどん薄く成っていく覚悟が必要なんです。

 が、こういったオゾン層の破壊による有害な紫外線の問題は、人間や動物だけではなく、植物や海のプランクトンにも影響を与えています。

 大切な食料である植物のDNAが傷ついて、作物が育たなくなったり、プランクトンが死んだ為に、魚の餌がなくなって、魚も減る事も考えられます。

 オゾン層の破壊は、すべての生き物に関わっているのです。

 本当に怖いと思います。

 が、肝心な事として、ではそういった問題から、紫陽花達は一体どうしたらいいかという事ですが、小浜講師は、まず一人一人が、気を付けるべきだといっています。

 日本政府の情報だけに頼らずに、自分でも環境問題に関心を持って、まず、直射日光に浴びない事。

 特に夏や春先はサンウォッチで、小浜さんの仲間の地球村の人が紫外線を調査すると大変危険だそうです。

 10分ぐらいしか浴びたらいけないそうですが、特にお子さんがいる家庭ではお母さんは気を付けて上げて下さい。

 はっきりいって「子供は太陽の元で遊んだらいいというような考えは捨てるべきです」

 でも紫陽花が何もそういったからといって、皆さんもあまり深刻に考えないで下さい。

 地球村の人や小浜さんも、そんな情報で皆さんを怖がらせる事が目的ではありません。

 むしろオーストラリアなどをモデルにして、できるだけ明るく、楽しく、紫外線を避ける運動をしています。

 できるだけ多くの人に長袖を着たり、首までを守る帽子やサンローションを塗ったり、サングラスを掛けて歩く事を勧めているのです。

 しかし地球村のしている運動は、もちろんそれだけではありません。

 これ以上フロンガスが大気内で増さないように必死で呼び掛けています。

 というのもフロンガスの10パーセントは、紫陽花達の手の中に残されています。

 それはどこにあるかといえば、各家庭では冷蔵庫やエアコン、発泡スチロールの中、企業でいえば、半導体の工場の中にありますが、これはどんな事があっても、大気の中に放出させたらいけません。

 何故なら小浜講師も一番力を入れていっていましたが、それができなかったら、人類は最後の大きなチャンスをなくす事になるからです。

 が、これがどういう事かといいますと、1960年からフロンガスは大量に生産されましたが、今、実際オゾン層を破壊しているのは、その内の1981年までのものです。

 これが10パーセントぐらいしかないので、後の80パーセントはどうしているかといいえば、まだ大気の中にあります。

 その80パーセントのものが、これからオゾン層に到着したら、どういった被害が起こるのか、想像すると目の前が暗くなってしまいますが、今大切な事は、これ以上フロンガスを増やさないという事です。

 小浜講師はその為に、欧米の国を例にあげて、フロンガスの回収を呼び掛けています。

 実際に、日本以外の先進国、米国やヨーロッパ諸国ではフロンの回収が義務付けられています。

 それに違反した企業なども罰金を支払ったそうですが、個人でも米国で250万円、ドイツで350万円の罰金を払わないといけません。

 こういった事は紫陽花も素晴らしいと思いますが、地球村の考えとしては、このフロンの回収を呼び掛けています。

 小浜講師も一人一人の人が、自分自身や家族を守る為に、事実を知り、まず自分の手の中にあるフロンは責任を持って、回収して下さいといいました。

 冷蔵庫などを新しく買う時にも、電気屋さんにフロンの回収を相談して下さい。

 そこが駄目なら回収してくれる店を探すなり、回収してくれる所を見つけて下さい。

 かならずあります。

 そして声を出して、地元の市や電気メーカーを動かして下さい。

 自動販売機なども必要以上には利用しないで下さいと熱心に訴えました。

 小浜講師の最初の1回目の講演は、ここで終わったのです。

 

             小浜講師の2回目の講演

 さて、小浜講師の2回目の講演は、先程のオゾンの破壊の話の補足から入りました。

 最後にちょっと深刻な事をいいすぎたと反省したのか、小浜講師は希望がある話をしてくれたのですが、それは後15年して、残りの80パーセントがオゾン層に達しても、アウトではないという事です。

 正直いってその小浜講師のいう話は、少し苦しそうでしたが、まず、80パーセントのフロンが全部上がる事はないという事と、オゾン自体も、酸素があれば、そこに紫外線が当たれば、オゾンとなり、ある程度は自然に修復できる事です。

 50年もすれば、これ以上フロンが増えなかったら、だいぶ元に戻る事に成ると思うと小浜講師はいっていますので、紫陽花もその言葉を信じたいと思います。

 が、それでも紫陽花達に希望がある訳ではありません。

 他にも難しいいろんな環境問題を抱えているからですが、小浜講師は、オゾン層の破壊の次に話した話は温室効果と呼ばれている問題です。

 これも皆さんの殆どがよくご存知だと思います。

 が、温室効果の問題を紫陽花が簡単にいえば、今、地球がもの凄く暖かくなっているという事です。

 これを小浜講師は、簡単に話してくれました。

 それを図で説明しますと、下の図のようになります。

 

 

 

 

 

 

 

 これを小浜講師はOHPという機械を使って、スクリーンに図を出すと、IPCCという世界の科学者400名を集めて、地球の温度を調査している国連の機関の報告では、地球の二酸化炭素は280PPMから200PPMの間をいったり、来たりしている事が分かりましたといいました。

 何故それが分かったかといえば、IPCCが16万年前の南極の氷を掘り出したからです。  その氷を世界中の科学者が徹底に調査した結果、二酸化炭素は、大気中にほんの0、003パーセントしかないのですが、それでも100万分の1といわれるPPMという単位を使うと、図のように上がったり、下がったりしている事が分かったのです。

 この上の方の時期を温暖期、下の方を氷河期と呼んでいるのですが、これで、何度ぐらい温度差があると思いますなんて、小浜講師は生徒に尋ねていましたが、実は皆さんも意外かもしれませんが、わずか80PPMの差だけで平均して4度も違う事は分かっています。

 しかも小浜講師の話では、そんな二酸化炭素を、人類は産業革命以来、どんどん増やして、360PPMまで増やしてしまったそうなので、実は、これから大変な事が確実に起こります。

 だって単純に360PPMから280PPMを引いたら、80PPMになります。

 この数字を突破してしまったという事は、かならず今の地球の温度よりも、平均して4度ぐらいは上がるという事です。

 ですから小浜講師の話でも、地球は40年前に比べて、図のように0、5度平均気温を上げていますが、これからどんどん気温が上がる事が予測されます。

 地球の温度はこれから急上昇しても、不思議ではないのです。

 でもこれは大変な事です。

 皆さんも考えたら分かります。

 地球の温度が0・5度上がっただけで、多くの人は異常を感じています。

 今、世界中は、テレビや新聞を見ても異常気象のオンパレードです。

 これが4度も上がれば、本当に大変な事になります。

 というのももし日本の平均気温が3度上がれば、西日本では米がいっさい取れません。

 西日本の土地が死んでしまうからですという事は、以前、高木先生の講演内容を紹介した時に書きましたので、覚えている読者もいると思いますが、それだけではなく、ブナなどの森林もなくなり、日本の砂浜の8割がなくなってしまいます。

 これは日本の政府が認めている事なんです。

 しかし日本なんかまだいい方です。

 小浜講師の話では、今でもどんどん海面の温度が上昇する為に、モルジブ国とかツバル国は、国の大部分が海に沈んで、国自体の存続さえ危ない国もあるみたいです。

 温室効果の問題はこういった海面上昇の問題に繋がる訳ですが、これは南極の氷が溶けているからです。

 南極の氷は日本の40倍の面積、高さでいえば、平均して2500メートルあります。

 これが全部溶けたら、なんと70メートル海面が上昇しますし、そこまでいかなくても南極の氷が一部ずれ落ちるだけで大変です。

 巨大な津波が起こるからです。

 しかもこの事は単なる架空の話ではありません。

 南極の氷は、小浜講師の話でも、今、どんどん溶けています。

 本当にその一部がドボーンと落ちただけで、世界は破滅です。

 35メートルぐらいの津波が世界にある原子力発電所や石油コンビナートを襲った姿を、皆様も想像して下さい。

 紫陽花はその時には世界中が、チエルノブイリではすまないと思います。

 そういった姿を是非想像して欲しいのです。

 というのも環境問題というものは、公害のようにははっきりとは見えません。

 はっきりと理解するには、皆さん、一人一人の想像力もとても大切なんです。

 ですから想像して欲しいのです。

 そしてその次に、この温室効果と呼ばれているものの原因を考えて欲しいのです。

 何故ならこんな状態まで温室効果の原因と呼ばれている二酸化炭素やメタン、フロンガスなどを増やした責任は、殆ど紫陽花達先進国の人間にあるからです・

 小浜講師はそれを、例えば車を例にあげて、 

「車は確かに便利です。今の生活になくてはならないものです。が、それにしても、多すぎます。日本に、今、7000万台もありますが、ちょっと多すぎるのではないでしょうか。車1台で、千人が呼吸から出す二酸化炭素と同じ量を出します。こんなに車が本当に必要なんでしょうか」

 とMGの生徒さんに説明してくれたのです。

 今の紫陽花達先進国にすんでいる人間が、当たり前だと思っている生活が、実は、発展途上国の人の何十倍も二酸化炭素を出しているという事を、小浜さんは訴えた訳です。

 紫陽花も本当に考えさせられました。

 しかもその後、小浜講師が環境問題では日本よりも取り組みが進んでいる、ヨーロッパ諸国の具体例で示した紹介は、もの凄く説得力がありました。

 それを皆さんにも2、3紹介しますと、ドイツでは、脱マイカーといって、町や市に車を入れないようにしている所が沢山あります。

 車は郊外にある駐車所に止め、市の中には公用車や電車、自転車を使うようにしています。

 市民がそういったものを利用しやすいように、3500円ぐらいで環境切符と名付けてものを発行して、安く、家族全員が利用できるようにしています。

 それをあの有名な自動車会社、ベンツの企業が率先しているのです。

 紫陽花はそれだけでもドイツや北欧諸国は凄いと思いますが、小浜講師の話だと、他にもヨーロッパには4Rの運動といって4つの運動をしているそうです。

 それを紫陽花が日本語で書くと、1、ゴミを出さない、2、ゴミの量を減らす、3、何度も何度も使う、4、リサイクル(再処理する)になります。

 その内、やっと今、日本はリサイクル運動が盛んに成りました。

 皆さんもよく聞くと思います。

 でもヨーロッパではそんな事は当たり前で、今は1の直接ゴミを出さないような行動をしているそうです。

 それだけ日本人よりも意識が高いのですが、グリンコンシューマー、緑の消費者というのが、ヨーロッパでは20パーセント、米国でも10パーセントぐらいいて、少しぐらい高くても環境にいい商品を買う消費者が沢山います。

 はっきりいって、この人達が国や企業を動かしているのです。

 でも残念な事に、日本はそんな国に比べると遅れています。

 小浜さんはそれを「日本はドイツなどに比べると環境問題ではまだまだです」と教えてくれると、次に森林の伐採の問題に入りました。

 この森林の伐採の問題は、以前縁の花、準備44号、ネットワーク地球村で、同じ地球村の松吉さんという方が話してくれたのを詳しく書いたので、ここでは簡単にしか書きません。

 小浜講師の話も、松吉さんの話も、同じ地球村の話なので、あまり差がないからです。

 ですから興味のある方は、もう一度読み返してくれればいいですが、読んでいない方の為にいいますと、今、森林は、1年間で、日本の面積の半分程がなくなっており、後、100年もすれば、地球上から森林はすべてなくなってしまう。

 いや、このまま温室効果やフロンガスの問題が解決しなければ、50年、30年で森が消えてしまうといわれているのです。

 が、これは大問題です。

 二酸化炭素一つ取っても、植物が酸素に変えてくれているのです。

 この森林の役割はまだまだ他にもあるので、本当に大切にしないといけないのです。

 皆さんも、できたら割り箸一つとっても、できるだけ使わないようにして欲しいと思います。

 地球村では多くの人が、箸を持って歩いているのです。

 紫陽花はそんな努力は大切だと思います。

 しかしこの環境問題は、もちろん、一人の努力だけではなかなか解決しませんし、解決しないといけない問題は他にも沢山あります。

 特にその中でも森林の伐採の次に小浜講師が話してくれた人口爆発の問題なんかは、人類が直接自分自身で起こしている問題ですが、これも深刻です。

 小浜講師がOHPで出したのと同じ、図を下に書いたので見て下さい。 

 

 

 

 

 

 

 

 過去、人類の人口は、小浜講師の話で、紫陽花も改めて認識を持ちましたが、ずっと一定していました。

 何万年も変わらなかったのです。

 が、それが産業革命以後、爆発的に伸びています。

 皆さんもびっくりすると思いますが、この40年間で2倍です。

 27億人だったのに、今や54億人から56億人となっており、2050年には100億人を突破するといわれています。

 皆さんも覚えていたらいいと思う数字に、1日、30万人、1時間で1万人以上の人が誕生しているのです。

 しかし小浜講師の話では、人類はそんな多くの人をとても養う事はできません。

 実はつい最近まで食料の増産も目覚ましく、農業でいえば、この40年間で3倍、魚にいったては5倍に増えていたのです。

 でもそれが農業では1984年に頭打ちになってから、13パーセントもピークから落ちていますし、魚も1989年から減っています。

 もう食料は世界的に見て、増える可能性は少ないのです。

 飽和状態、むしろ、減る傾向にあります。

 しかも問題は中国のように、先進国になるのを目指して、どんどん発展していこうという国が増えている事です。

 こういった国はどんどん農業を捨てて、工業に力をいれています。

 今、注目されている資料に、中国は2010年には、3億人分の食料が不足するというのがあります。

 とうとう中国政府もしぶしぶ認めたのです。

 が、これは本当に大変な事です。

 小浜講師もちょっとあきれ気味にいっていましたが、自給自足している中国に将来、3億人分の食料が不足したら、世界で輸出している食料の大部分は中国に集まる事になります。

 今、人類はそんな誰もが考えても、愚かな事に一直線に向かっているのです。

 特にその中でも、他の先進国は米国でもフランス、ドイツでも100パーセント以上、食料を確保している中で、30パーセントときわめてユニークというか、愚かな食料政策を取っている日本はどうなるのでしょうか。

 そういった姿、将来、日本で飢饉が起きて、多くの日本人が食料の為に、争っている姿を思い浮かべて欲しいのです。

 しかし皆さんがそういった事をいくら想像できても、それで環境問題が解決する訳がありません。

 行動がともなっていなければ、解決できません。

 ここが大事なのですが、高木先生や小浜講師などの地球村の人は、その行動を一人でも多くの人に正しく事実を伝えるという事で行っています。

 小浜講師の言葉を借りたら「私も最初環境問題の事実を知れば知るほど、ショックや怒りや絶望でいっぱいになりました。でも怒った声で、腹立ち紛れに話しても伝わらない。そこで対立を招くだけ。まず、事実を十分に知って、それを優しく、分かり易く伝えて生きたい。またその為に地球村は非対立の姿勢でやっています。どことも対立しない。企業や行政やいろんな多くの人とも仲良くやっていきたい。私もそんな高木先生の非対立の姿勢に感動して、一緒にやっています」

 という事になります。

 地球村はその非対立という考えの為に、今、多くの企業やいろんな自治体に支持され、船井先生が去年一番力を入れたといわれているぐらいの本物になっています。

 毎日8人から10人、1週間で80人は入会するぐらい、爆発的に増え、今年は1万人になるかもしれないという所までいっている訳です。

 そしてそんな地球村の小浜講師から、最後に皆さんにお願い、メッセージがあります。

 それは「まず地球に何が起きているかを知る事。次にその原因を理解し、最後に自分のできる事をする事。決して無理はしない事です」

 これを小浜講師は、紫陽花達MGの生徒さんにプレゼントしてくれましたが、縁の花の読者の皆さんにも伝えたいと思います。

 皆さんが環境問題に関心を持ってくれる事を祈っています。

 では、皆さん、今後も合縁で。・・・・・・

          平成8年3月30日

 

 追伸、

 小浜さんが、MGで講演した事で、今、いくつかの縁が生まれています。

 まだまだ小さいですが、講演が終わった後、さっそく自分所でもお願いしたいという人が出たと聞いていますし、インターネットのホームページに地球村の情報を是非乗せたいという人も出ています。

 そういった縁を、小浜さんに確実に渡して、大きくするようにするのが、紫陽花の役割です。

 しかしそういったものだけではなく、紫陽花の予想以上に大きな縁が生まれそうです。

 というのも小浜さんがMGで講演した事で、紫陽花は多くのMGメンバー、同志がすでに地球村に係わっている事を知りました。

 特に名古屋では梶田峰子さんや武藤薫さんが頑張っています。

 特に武藤さんは皆さんの中にはご存じない人がいるかもしれませんが、あの坪田愛華ちゃんの生前を知っている人で、名古屋で船井先生と高木先生のジョイントを企画した事もあるそうです。

 そんな人も小浜さんの話を聞いてくれていました。

 紫陽花に取っては、何か大きな仲間を得た感じです。

 が、そういったMG事だけではなく、小浜さん自身からもいい言葉を貰っています。

 「何か、MGの人からは大きなパワー、何かをしようとする力を感じる」と誉めて貰いました。

 講演をしている間、小浜さんはいつも話しているものとは別な何かを感じたのだと思います。

 紫陽花はそれが何なのか、はっきりとは分かりませんが、小浜さんが感じても不思議でも何でもないと思います。

 何故なら紫陽花達はただ環境問題に関心を持って、話を聞く為に集まったグループでは決してありません。

 あくまでもいろんな環境問題を解決する為に行動しようとしている草の根市民の集まりです。

 紫陽花達の理想とする高度情報社会なら多くの環境問題も解決できると信じている、全員がエコノミストになる事を目指している平成の志士の集まりです。

 ですから小浜さんが、そんなMGの多くのメンバーから、普段話している人とは別なものを感じるのは、もしかしたら当然といえば、当然かもしれないのです。

 だって過去にも竹村健一や船井先生などの方が、講演した後、紫陽花達MGに何かを感じてファンになってくれた例があるからです。

 だから紫陽花は、今、天が小浜さんとMGの縁をどう育てていくつもりなのか楽しみにしています。

 というのは紫陽花達、MGはもうすぐ太陽のように大きく大きく輝こうとしています。

 今は夜明けの前で、一番、暗い時ですが、もうすぐ登ります。

 その時には小浜さんがびっくりするぐらいの多くの人の前で話をする縁を提供できると思います。

 ただしその為には、小浜さんにももう少し紫陽花達MGを理解して貰って、紫陽花達に合った話をして貰わないといけませんが、紫陽花は実現すると思っています。

 同じ地球村で勉強している仲間として、頑張っている小浜さんに多くの人の前で話すチャンスを与えてあげたいし、有名にもしてあげたいのです。

 またそうする事が、地球村から自分と同じように話せる講師を育てる事が、高木先生の大きな願いでもあります。

 それだけにどうしても実現したいです。

 きっと紫陽花は天が力を貸してくれると思います。

 が、何もその力は、小浜さんにかぎった事ではありません。

 皆さん、一人一人にも、きっと紫陽花はいつか、天がもしかしたらMGを通して力を貸してくれる事があると思います。

 そしてその為に、まず皆さんにMGを理解して、MGや縁の花との縁を大切にして、自分の夢を実現するものとして利用して欲しいと思います。

 紫陽花達MGのネットワークをどんどん利用して欲しいのです。

 というのも紫陽花達MGのネットワークは本当にいろんな事ができます。

 環境問題だけで考えても、小浜さんが話してくれたオゾン層の破壊や温室効果、森林伐採、人口爆発にも、大きく貢献する事ができます。

 どう貢献する事ができるかは、次の第61号で詳しく書きますが、ちょっと考えただけでもいろんな素晴らしい事ができます。

 紫陽花はそれを考えるだけでわくわくどきどきします。

 小浜さんや多くの地球村の人と、水曜日の夜の勉強会に参加して、一緒に環境問題を勉強したり、こうしないといけないと討論している事が実際に次々と実行できるからです。

 皆さんにもどうかそんな紫陽花達MGの理想を聞いて頂きたいと思います。

 ではこれで。・・・・・・・・   

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