縁の花
(本物を目指して心と心のネットワーク)
第93号
話し方
高木善之さんがやっている、環境問題の大変さを訴えている地球村というものがあります。
この地球村は現在村人という会員が7千人から8千人になり、本物の世界でも注目されています。
高木さん自身、日本では一番講演回数が多く、一番多くの人に話しているのではないかと思えるぐらいの勢いでどんどん仲間を増やしており、たぶん皆さんの多くも知っていると思います。
又僕はこの地球村の村人で、実に多くの事を学ばせて頂きました。
地球村の本部が幸いにも大阪にあり、水曜日の晩に行われるMMと呼ばれるものに参加して、直接多くの仲間からいろんな事を教わったのです。
特に1ヶ月に1度のペースで高木先生も来られ、この時には直接高木先生からも教わり、大変勉強になりました。
今、縁の花の読者の中には、この時のMMで知り合った事が縁で読者になって頂いている方も何人かいますが、僕にとってはそういった面からも考えても本当に大切の存在です。
是非皆さんにも参加して頂いて一緒に学びたいと思います。
しかしではそんな僕がこの地球村で何を学んだかという事ですが、実は環境問題の事だけではありません。
もちろんフロンガスによるオゾン層の破壊の問題や温室効果、森林の伐採などの問題も深く学んで、ある程度は話せるようになりました。
環境問題のいろんな知識を教わったのです。
でも僕が1番勉強になったのは実は話し方です。
環境問題の深刻さをどうやったら、関心のない多くの人に正確に伝えられるか。
どうやったら理解して貰えるか。
そのこつというか、やり方を教わったのです。
ですから僕は今から地球村で教わった話し方を皆さんに伝授したいと思います。
というのも皆さんが、今、いくら本物に目覚めたとしても、伝え方を知らなかったら本物とはいえません。
以前僕は本物の人とは、いくら船井先生や他の先生の本を読んで知識を持っていても駄目です。
それを周りの縁ある人達に伝えるというような、何かの行動がともなってこそ、初めて本物の人と呼べると書きましたが、その伝え方が間違っていたら、いくら行動しても残念ながらその人は本物とはいえないのです。
それぐらい話し方、伝え方というのは重要なんです。
が、この話し方というのは、ただ人に話せばいいというような単純な事ではありません。
何しろ本物の世界の話は、どれも目に見えないもの、実証が難しい事を話すのですから、話をする上で相手に伝わるように、注意をしないといけない事が沢山あるのです。
ですから皆さんにも今から僕がまとめた話し方の注意点を書いていくので、はたして自分はどうだろう。
こういった注意点にまったく気がつかないまま、今まで話していたのではないかという事を考えて読んで頂けたら幸せです。
では今から始めます。
まず皆さんには注意点を書いた上で、後でじっくり説明したいと思います。
話し方の注意点
1、あまりに熱心に話しすぎて、宗教になっていないか。
2、言葉に迫力がありすぎて、相手に圧迫感を与えていないか。
3、人に対して教えてやるという態度で、どこかの先生になっていないか。
4、人に話してやるという態度で、偉そうにしていないか。
5、知識のない相手を、どこかで馬鹿にしていないか。
6、議論になって、相手に自分の考えをねじ伏せていないか。
7、自分の考え方だけが正論で、相手の考えをまったく聞いていないのではないか。
8、自分の考えを受け入れない相手を責めていないか。
9、自分の考えがすべてで、他人に自分の考えを押しつけ、無理に説得しようとしていないか。
10、思いこみやかってな解釈で事実を歪曲して伝えていないか。
11、自分の体験や他人の体験を熱心に話しすぎて奇跡信仰に走っていないか。
12、自分達だけの世界に入って、それを理解しない相手の存在を認める気持ちがないのではないか。
13、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上が僕がざっと思い付いた注意点ですが、まだまだあります。
たぶん皆さんも考えれば、いろいろ思い浮かぶと思うので、是非考えてみて下さい。
大抵の人はこういった注意点というか、罠に引っかかって失敗してしまうのです。
少なくとも皆さんも一度や二度は経験があるはずです。
でも僕も皆さんに偉そうな事はいえません。
実は僕が書いた注意点は、僕自身縁の花を書くに当たって気を付けている事です。
しかしなかなかできません。
僕自身まったく気が付いていないで、読者である皆さんに指摘される事もあります。
それでもやっぱり気が付けばやってしまっているというようなものなんです。
だけど僕はこういった点には注意したいです。
だって決して難しいことではなく、全部人間として当たり前の事だからです。
その人間として当たり前の生き方をするだけなんですから、決して本当は難しい事ではないのです。
だから僕は皆さんにも、こういった注意点に気を付けて話せるテクニックを身に付けた方がいいですと勧めているのです。
もしよかったら皆さんも、これから何かを話す時にはこの注意点に気を付けて頂けたら嬉しいです。
さて余談はここまでにしておきましょう。
今からさっそく、先程あげた13の注意点を一つ一つ簡単に解説したいと思いますが、皆さんにはやはり高木先生の話す環境問題が一番分かり易いと思いますので、それを例にして書いていきたいと思います。
というのも例えば環境問題一つとっても、熱心に人に話した時にかならず返ってくるのは、「それ何かの宗教組織なの」という言葉です。
これは高木先生にしろ、地球村の多くの人達にしろ、一度や二度は経験していますが、どうしても熱心にいえばいう程そんな誤解を与えてしまうのです。
ただそれでも僕は正直いって、どうして環境問題を訴える事が、宗教になるのかは理解できませんが、いえる事はそんな誤解を与えてプラスな事は一つもありません。
注意点の1に僕が書いた通りです。
ですから僕は何事も熱心にはいわないようにしました。
これは環境問題だけに係わらず、河内先生にしろ、他の本物でも一緒ですが、情熱を内に隠してたんたんと話すようにしているのです。
だってその方が自然だし、相手に対してもひしひしと伝わるからです。
僕はやっと何回か失敗して熱心さというのは殆どの場合、注意点2で書いたように、一種の自己満足に入って相手に圧迫感を与えるだけだという事に気が付いたのです。
この事がまず僕が皆さんにどうしてもお伝えしたい事なんです。
又僕は注意点3で書いたように絶対に先生にもなりません。
何かの先生になっていってしまうと、どうしてもそこに偉そうにしているとか、相手を心のどこかで馬鹿にしている態度が出てしまいます。(注意点4、5)
でも人はそういった人の意見は聞きたくありません。
誰でも教えられるよりも、教える方が好きだからです。
だから僕は縁の花でも決して先生になるのではなく、同じ生徒としてMG流の双方向でやっていますし、地球村でも先生はいません。
高木先生でも講演から放れて、仲間で話し合うMMのような場所では、同じ対等の人間として話すようにしています。
そういった人の意見しか、人は真剣に聞かないのです。
これが僕が2つ目にお伝えしたい事です。
と同時に僕は注意点6で書いたように議論も絶対にしません。
高木先生がよくいうように、もし議論をする事で環境問題が解決するのなら、もうとっくに解決しているはずです。
でも残念ながらそうはなっていません。
それは議論するという事は、相手の人と対決しているからです。(注意点7、8)
そんな人と対決しているものに、しょせん勝っても、相手はその事に心から賛同はしてくれません。
仲間にはなってくれないのです。
だから僕も議論はしないようにしています。
議論からは何も生まれないからです。
しかも僕は議論だけでなく、説得もしないようにしています。
たとえ人を説得できて、地球村や河内先生の話を無理に聞いて貰っても、それでは何の意味がありません。(注意点9)
皆さんも経験があると思いますが、後が続かないのです。
何故ならその人は自分の意志で来ているのではなく、連れて来られただけという気持ちがあるし、そこに友情だとか、義理からというものがからめば何にもなりません。
あの人との縁は連れて来られたからという他人任せではなく、自分でいきたいと思ったからという自主性を持って貰うようにしないといけないのです。
これが僕が3番目にお伝えしたい事なんです。
が、このように注意点を説明していくと、実に話すという事は難しい事が分かります。
皆さんもそう思いませんか。
僕はしみじみそう思います。
本当に人の目にみえないものを伝える事は難しいです。
でも僕たちはそれをやらないといけません。
しかしそこで問題なのは、じゃどう話したら多くの伝えられるかです。
それが一番大事な問題です。
ではそれを地球村では、どう教えているかですが、僕自身も何回かの失敗からやはり「これかな」と納得した答えは、意外にも気が付くまで待つという事です。
それをいいかえたら話すという事は気付くチャンスを作る事であって、気付く邪魔をしないという事なんです。
というのも皆さんも考えてみて下さい。
今の日本で住んでいる人達で、環境問題が深刻だという事にまったく気が付いていない人なんていません。
ある程度は誰もが分かっているのです。
ただこれなら簡単に解決できるという解決策がないから、知らないふりをしている人が大半なんです。
ですからそんな人達に極端に熱心にいったり、先生になった気分でいっても駄目です。
環境問題の深刻さは知っているのですから。
知っている事を偉そうにいわれたり、馬鹿にしたいわれ方をして気分を害しない人は居ないと思います。
又議論や説得をしても無駄です。
だっていくら議論をしても環境問題を完全に解決できる解決策なんてないし、説得したとして、フロンガスを回収したり、車の乗る回数を減らして貰ったり、例え地球村に入って貰っても、それで環境問題が解決する事とは全然つながらないからです。
いえむしろその時、相手と議論をしたり、説得しそこなって、何か嫌な気にさせたら、折角環境問題に関心を持とうとしている人の気付くチャンスを壊す事にさえなります。
それだったら話さない方がいいです
だから僕は地球村にかぎらず何でもそうですが、できるだけ思いこみや勝手な解釈をするのではなく、事実だけを正確に伝えられるようにしています。(注意点10)
そうすればどんな人でも聞いてくれるし、関心のある事なら縁さえつないでおいたら、その時は駄目でも、何年後かに気が付く事があります。
実際高木なんかも、「新聞みたか、南極の氷がえらい溶けているらしいで」と環境問題の事を話した時には全然見向きもしなかった人から1年、2年後にいわれた経験が何回もあるそうですが、僕はそれでいいのだと思います。
何故ならたとえどんなに上手に話せたとしても、それで人を心から変える事はできません。
人は自らしか変える事ができません。
僕達がやれる事は事実だけを話して、そのチャンスを作るきっかけ作りしかできないからです。
これが僕が地球村で教わった話し方の極意です。
結局相手を信じて、気が付くまで、無理せずに、縁を持って、最後は自分が実際にしている行動、環境問題なら車を乗らないようにするとか、できるだけ無駄な消費をしない生き方をするといった普段の生活や行いをみて貰う事で真実を伝え、気が付いて貰うしかないのです。
そうする事が遅いようにみえて、実は長い目でみれば一番の近道だという事が僕自身やっと分かったのです。
これが僕が現段階で、皆さんにお伝えしたい答えです。
正直いって今の僕には、この答えしか思いつかないのです。
又その時に注意しないといけないのは、注意点11で書きましたが、決して奇跡信仰には走っていけないという事です。
というのも本物の世界では奇跡としか思えない事が沢山あります。
地球村の高木先生でも臨死体験をして、人類の未来をみてきたという凄い体験があり、講演の最後のここという時に話しますが、それを強調したり、だから自分は正しいのだといういいかたはしません。
だって今時臨死体験をしたという人なんかざらにいますし、たとえそれが癌が治ったとか、天気が変えたとしても、それぐらいなら珍しくないので本物の世界では誰も驚きません。
むしろその事で、だからこの先生は本物だと強調していったら、かえって反発を生みますし、この先生との縁を持たないと救われないとか、本物に気が付かないと救われないというような言い方もすべきではありません。(注意点12)
そんな事をどの本物の先生もいっていないし、そういった言い方はかえって相手に反発させる可能性が大だからです。
ですから僕はこういった事は極力しないようにしています。
確かに奇跡の体験談はパンチがあるのですが、それをやりすぎたら相手に不信感を与えたり、こういった奇跡の話でもしてあげないと、この人は理解できないという自分自身のおごりにつながるからです。
是非皆さんも注意して欲しいと思います。
が、以上が僕が高木先生から教わった話し方を、僕なりにまとめたものです。
きっと皆さんにとっても何かの参考になると思います。
でも、最後に一つ僕は皆さんにお伝えしたい事があります。
それは僕自身もなかなかできないのですが、話す相手を何も知らない人とみるのではなく、ある程度知っている自分と同じプロとしてみるという事です。
というのも僕は日本人で環境問題を知らない人は誰もいないと先程書きましたが、それは他の本物の心の話とか河内先生の事でもいえます。
だってどんな人でも人間として15年から80年ちかくやっていたら人間の生き方のプロといえるし、河内先生のいう有縁の死者霊(幽霊)の存在を殆どの人は知らないといっても、少なくても魂では分かっているはずです。
しかもどんな人でもこの日本で生を得ている以上、環境問題にしろ、心の問題や河内先生の教えを理解する為に生まれてきています。
それが自分の魂を成長させる事になるからです。
いえむしろ、この大変な時期に、まったくそんな事を理解できない人が、一番重要な国だといわれている日本に生まれて来ているはずはないとさえ僕は思います。
ですからどんな人でさえプロとして扱う事が大事ですし、もし一人のプロに話すのであれば、誰も熱心さを伝えようとか、先生になろうとはしません。
へんな議論や相手を説得しようなんていう事もなくなります。
人に対してそう扱えない所に失敗があるのです。
どうでしょう、皆さん。
僕の経験を元に、地球村で教わった事をざっと書いてみましたが、そこらへんの事を一度皆さんもゆっくり考えてみませんか。
皆さんが僕の話し方を参考にして、もっと素晴らしい話し方を身に付けてくれる事を願っています。
平成9年8月24日
では皆さん南天阿弥陀佛(僕と縁有る人達だけでなく、その背景にいるすべての目にみえない有縁の死者霊も救わせて下さい)
追伸、高木先生が書いた本でオーケストラ指揮法という本があります。
僕は高木先生が書いた本の中では一番素晴らしいと思いますが、是非皆さんに読む事を勧めます。
というのも高木先生が環境問題に関心を持つようになったのは、16年前に起こしたある生死をかけた大きな交通事故に合ったのがきっかけです。
その時に高木先生は臨死体験を経験し、十年後にソ連の崩壊、二十年後にアメリカの崩壊、40年後に地球が崩壊するというビジョンをみせられたのです。
しかし、それで高木先生が変わった訳ではありません。
高木先生が変わったのは、3日3晩生死をさまよったあげく、全身骨折で完全に寝たきりになってから半年後です。
それまでの高木先生は松下電器でコンピューター関係の仕事を任されている優秀な人物という肩書きと松下中央合唱団のオーケストラの指揮者という肩書きがありました。
部下やオーケストラのメンバーに対しても態度は高圧的だったそうですし、環境問題なんかにまったく興味がなかったのです。
その事は高木先生の本、オーケストラ指揮法で詳しく書いていますが、人生は勝てないと意味がないと思っている成功者だったのです。
でもそんな高木先生に寝たりきり間に「そうじゃないよ。競争からは決して幸せは生まれて来ないよ」というもう一人の自分が現れ、その二人が半年の間、いつも心の中で葛藤していたのです。
そしてそんな葛藤は今までと違った新しい高木先生が勝ち、その後意識を変えた事で、奇跡的に身体が回復した高木先生は1年後仕事やオーケストラの現場に復帰しました。
今までと違った新しいやり方をするまったく別人に生まれ変わった高木善之としてです。
しかも新しい高木先生はそこで大成功をします。
仕事でも難しいコンピューターのシステム管理を部下を信頼して全部任せる事で大成功させましたし、オーケストラのコンクールでは12年間、毎年2位か3位でどうしても1位になれなかったのが、1位になる事ができ、それを何年も続ける事もできるようになりました。
交通事故を経験する前と、人生に対する考え方が変わり、話し方を変える事によって、多くの縁有る人達をやる気にさせる事に成功したのです。
というのも例えば質問です。
皆さんもいろんな質問を人にされた事があると思いますが、その時相手は本当に何も知らないのだと思って、正しく答えようとして理路整然と話したり、時にはムキになって答えていませんか。
でも質問する場合、人は大抵答えを知っていて、相手に自分の意見を聞いて欲しいからいう場合が多いのです。
たぶん皆さんが質問する場合も、相手の力量を試すとか、自分の考えを伝える為にいっている事の方が多いと思います。
だからその時に答えをいうのではなく、相手の意見はこうなんだと聞く事が大切です。
その上でやんわりと答える事が、質問に対する話し方のテクニックなんですが、高木さんもその事に気が付いて、質問されると、この人の意見はこうなんだと思って、「あなたはどう思います」と答える事で一緒に考えるようにしたのです。
そうすれば非常にうまくいったのです。
又それはミスをした時とか、何かを任せる時も同じです。
相手の人がミスをしたら、それを多くの人の前で指摘するよりも、目で黙って優しく見つめて、アイコンタクトで教えてあげる方がいいし、人に任せる時も、この人達で大丈夫だろうかと監視しているよりも、相手もプロだという認識を持って任せきる方がこう結果を生みます。
この事はオーケストラ指揮法の本に書いていますが、実際に高木先生は行って成功させています。
ですから何かの気ずきが欲しいとか、周りの人達と協調性を持って、物事を進めたいという人には読む事を勧めます。
僕自身もこの本からいろいろと話し方のヒントを得ましたし、きっと今、皆さんにも必要な本だと思います。
ではこれで。・・・・・
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