いのちの風 bS65 

月18日(火)発信 石黒大圓(だいえん

 

 Eメール・アドレス gytkm947@ybb.ne.jp

 

今回のテーマ 花見で踊る/割れ窓と民間防衛/無償奉仕の精神/映画・「土方」/激情の民族

 

 

いつもありがとうございます。 明後日 20日に「いのちと出会う会」『街頭紙芝居のおばちゃんが子どもの心を育む』があります。 お時間がありましたらご参加ください。(十八時半 應典院6771-7641(谷町9)1000円(司会・石黒)

 

参加申し込みが現在1名で、意外にわずかなので悲鳴を上げています。 お時間がありましたら、よろしくお願い申し上げします。

 

 

 

市内の桜は葉桜となって新緑の季節を迎えました。 しかし造幣局のボタン桜はまだ咲き誇っています。 炊き出し用の車が置いてある桜の宮へ、昨晩行く途中多くの夜桜見物の人々の列を見ました。 また御堂筋のイチョウは若芽をふき出して目にまぶしいくらいです。 はーるですねぇ〜♪ 先週の週末は土・日と晴れて絶好のお花見日和でした。 私はウクライナへ行っていた小野さん主催の、大阪城石垣の上の絶景の場所での花見に参加しました。 

 

今年は男性が多くて少し華やかさに欠けていましたが、次々と参加者の余興が登場。 私もよさこいソーラン踊りメチャハピー大阪万歳を最後のトリとして久しぶりに一人で踊りました。 石黒の踊りは丸太ンボーのような踊りや。 やんちゃな小学生が踊っているようや。 6年もやっているのに踊りのクセが一杯で、元気だけが取柄。 そしてリズム感がない。 

 

 

後から習いだした我が踊り子隊の後輩が、踊りをマスターし出してから、先輩の私のクセがわかったらしく、そのように無残にも皮肉を言いよります。 いつも一生懸命に踊るのですが、動作のクセだけはなかなか直せんわい!  

 

皆さんにつたない踊りを見ていただいて、酒の酔いもさめたのではないでしょうか。 よくぞ最後まで石も投げられずに見ていただいたと感謝。 それでも後でその踊りを習いたいと行って来られた方々がおられたので、いちおう独立・祭宣伝マンとしての任は果たせました。 

 

先日大阪中華学校の春節祭へ行ったときに知り合った中国伝統舞踊の先生が私たちの踊りの練習場へ見学に来られて、日台友好の交流もできるきっかけになれそうです。 まだまだこの元気な踊りを大阪中に伝えますよ! お呼びが掛かれば踊りの出前をしますよ。 よろしくお願いしまーす♪

 

わが町を守る気概が国護る

 

先日の割れ窓理論についてですが、今年の初めに大阪市の主催で講演会があったのです。 行政だけでなく一般市民が犯罪防止に協力してほしいとの要請でした。 行政にばかり任せているのではなく、国民として大阪の市民としてこの地域や国を護るという気概がないと街や国家は破壊されつづけるのです。 


  子供の場合は危険な「人」に要注意ということばかりでなく、危険な「場所」を調べ上げてそこを皆に知らしめて、改善することで子供への犯罪が減る。 それには町のコミュニティーが団結して子供を護るという決意が必要。 警察に任せてばかりでは町や子供は護れない。 それこそがお上に頼らない民主主義国家の国民の義務。 またそれは前から私が言い続けたこと。 民間防衛は国家レベルだけの問題ではなく、それこそ町レベルでも必要なのです。 

 

 

割れ窓理論からの防犯対策として、ニューヨーク市は日本の交番制度をモデルにもしたそうです。 そして札幌の交番はススキノ地区のピンクビラを貼らせない。 違法駐車を徹底的に取り締まり、一掃するという方法をとったら、街の治安が改善されたそうです。 交番制度はアジアの国も学んでいます。 日本でもくわえタバコに罰金刑を加えて、街がきれいになった東京の例があります。 大阪でも近く実施されるらしい。 違法者はどんどん取り締まるべきです。

     

喫煙の自由を束縛しているとサヨクはまた反対をするでしょうが。 サヨクに遠慮して警察は町の治安をなおざりにしてきたのでは。 社会民主党の福島瑞穂は警察に拳銃を持たすな、とバカなことを言っている。 ただでさえ反日中国人の犯罪が増えて逮捕率も下がり、治安が乱れつつあるのに、何を言うか。 親中派は治安の混乱を政権奪取の好機と考えている。

 

黙々と奉仕の姿畏敬する

 

  先日ラジオ深夜便で鍵山秀三郎さんが話しておられました。 広島の県警本部の幹部が暴走族に掃除への協力を依頼して、多くの警察官と一緒に掃除を始めたら、暴走が収まったとのこと。 また「日本を美しくする会」では毎月何十人もの人々が、新宿東口の風俗街・歌舞伎町界隈を含めた所を掃除しているらしいです。 全国から人々が集り、そのなかに東京副知事も掃除に来ていたとのこと。 この清掃奉仕活動を続けることによって町にゴミを捨てる人が少なくなり、町の防犯にも掃除は役立ち始めています。


  そして世界中に「掃除に学ぶ会」が展開されて、南米や中国にもある。 そして興味深かったのは、中国人が日本人の掃除に学ぶ姿勢を高く評価して「我々も日本人の高い精神性を学ばなくてはいけない」と上海の新聞が書いたという。 日本に対して憎しみしかない大学生が、掃除をする日本人の姿に感激して日本を見直し、日本へ留学に来たという話もありました。 

 


  中共打倒ばかり叫んでいるのも問題だな、とも思った次第です。 日本人の献身的な高貴な精神を知らずに洗脳されている中国人に、生の日本人の姿を見せることで民間での交流が始まる。 中国人は中国共産党の犠牲者であって、国家をただ非難して中国人までその巻き添えで、下劣な民族と見なすのは間違いかもれないと思ったことでした。

 

日本人が持っている無償の奉仕の精神をみせることで、中国人が日本に対して持っている偏見が消えるかもしれない。 それが結果として日本の安全保障にもなる可能性がある。


  中国に植林しようと行っているグループがいます。 「日本を罵倒している国に対して奉仕して何のつもりか」と抗議するつもりでした。 日本の森林の方が今大変な状況なのに、中国さま、さまで「戦前の罪滅ぼしにでも行くつもりか」と言うつもりでいましたが、止めました。 彼らの無償奉仕活動の姿から中国人の日本人への偏見が取れたら、それはそれで一種の民間防衛にもなるのでは、と思ったからです。

 

暴動も起さぬ精神感謝する

 

昨年の釜山国際映画祭とソウル国際労働映画祭に出品されたドキュメンタリー映画oGaDa /

ノガダ/土方(平成17年/韓国/89分/キム・ミレ監督)。 この日本語版が完成したことを受けて、監督を招待し、全国各地で上映会を開催されて、私はこれを先日、見に行きました。

 

「ノガダ」は日本語で土方(どかた)です。 今も戦前の日本の言葉が韓国の建設業界で使われています。 「オヤジ、ニンプダシ(下請けの請負業者)」「ノガダ(日雇い建設労働者)」「アシバ(建設の足場)」など。 そしてキム女性監督の父親はノガダです。 

 
  1997年韓国は外為危機による経済危機・大不況からIMF体制下に入った。 彼女の父は建築現場で働く型枠大工だが、彼女の父にも仕事がなくなり、生活危機に直面したのです。 彼は家を出て野宿者になると言い出した。 これが彼女がこのドキュメンタリーを撮り始めた動機でした。 彼女は初めて父が働くようすをカメラに収めた。 サウジアラビアへ働きに行っていた若き頃の父の写真も出ていました。 

 

1998年には韓国の建設労働者の失業率は80に達し200万人以上の失業者が生まれた。 野宿者も激増し、ソウル駅や釜山駅周辺には職を失った労働者が何百人も野宿していました。 今でも全国で野宿者は約5000人。 うち半分以上は全国101ヶ所のシェルターに入っている。 それでも不満は渦巻き、ソウル駅での仲間の死に対しての駅員のずさんな対応に怒って、200人が参加する暴動が昨年起こりました。 


  大阪でも完全路上生活者は約5000人もいる状況。 日本では本当はもっと暴動が起きてもいいはずだが、それは両国の国民性の違いだと思う。 じっと耐え忍んでいる日本の彼らは国家表彰さるべきと思う。 

 

韓国では日雇い建設労働者の労働条件は特に劣悪です。 労働安全施設もまともに完備されず労働災害で多くが亡くなって補償もされない。 賃金未払いも常習であり労働闘争が激しい。 日本のようなおとなしい争議でなく、街に出てシュピレヒコールを上げ、労働者のデモ隊は警官隊と戦っていた。 


闘えと釜が崎から叫ぶ声

 

この映画制作の動機の一つが韓国人に日本という良いサンプル。 日本の日雇い建設労働者の恵まれた雇用状況を見せることにあると監督はいう。 日本の労働環境は韓国より進んでいて、韓国の劣悪な状況を改善する目標となるように映画を作ったという。 しかしこの映画は日本の日雇い建設労働者に韓国人のように、過激に資本家や政府と闘えと扇動しているようにも思える。 また上映主催者(全港湾建設支部や釜が崎支援組織など)の意向もそのようだ。


  お湯が出ないシャワーや汚物で汚れた不潔な簡易トイレ、転落防止の防護安全網の不備などの劣悪な労働現場。 平成15年の建設現場での労災事故死779人のうち408人が転落死。 毎日1人が墜落死しているひどい労働状況。 

 

賃金未払いに抗議して元請の会社事務所を10日間占拠して抗議を続ける人々の姿。 そのなかの若い女性は「うちらは犬畜生にもなれない。 働いても金もらえないんだ。 食う飯もないんだ。 こん畜生。 死んでやる」と、激しい言葉で経営者を罵倒する。 すごい激情の民族だ 


  韓国では下請け業者がいくつも重なりあっていて、赤字や倒産で賃金未払いが続発している。 韓国には思いやりのない業者が多すぎるのだ。 「黙って野垂れ死ぬな。 生きてやつらにやりかえせ」が彼らの精神となっている。 そしてその闘争本能を日本に輸入し争議を盛上げて労働者の権利を勝ち取ろうというのが、この上映会の目的のようだ。 かっての釜が崎大暴動の再来を夢見ているのだろうか。


  日本では賃金未払いの事件は少ないようだ。 しかし未払いに抗議して3人の労働者が殴り殺されたことに抗議して、元請の会社に労働組合員が殺到して幹部をつるし上げ賃金を獲得する姿が映されていた。 労働闘争のあるべき姿を映しているつもりなのだろう。  韓国では法があっても力の論理が優先するため、力と力の対立になって耐え抜いた方が勝利する風に、力と度胸でやっていく風土のようだ。 

 

この力の論理を厳しい生活を強いられている日本の高齢日雇い労働者や反体制派に見せて、闘争本能を駆り立てて問題が解決できるのだろうか。 それが上映目的なら怒りの風土を日本に持ち込むようなもので、後は年老いた野宿労働者に血の洗礼を受けさせるだけだ。

 

(終)