いのちの風 556
平成20年11月11日(火)発信 石黒大圓(だいえん)
今回のテーマ
日本の戦いと黒人大統領/人種差別との日本の闘い/東條英機はユダヤ人の恩人
いつもありがとうございます。 だんだん冬の寒さがやってきて防寒服が必要になってきました。 寝袋配りも昨日までにすでに500個ほどが配布を終わりました。 今年は昨年の寝袋を着て寝てくれている野宿者が多くて、ほんとうにありがたいです。
「開閉のチャックが壊れているので交換しほしい」と言う人には感謝をこめて新品を差し上げています。 このような人が多く出てくれば私たちの負担も軽くなります。 永年の成果と有難く思っています。
【日本の 戦いが生んだ 黒人大統領】
アメリカ大統領にやはり予測通りにオバマが当選しました。 これは歴史的事件です。 アメリカにとっても世界にとっても「黒人大統領」は、大きな「CHANGE]です。
そしてかって長い間差別されてきた黒人が現在、世界の政治的経済的覇者となっているアメリカのリーダーとなったのは計り知れない歴史的意味をもつ。
100年ほど前にこんな時代が来るとは世界の人々は誰も想像もつかなかった。 そしてたった60年前、戦争前の世界では、西欧列強による有色人種への人種差別や植民地支配が世界をおおっていました。 白人は黒人を犬のように鎖でつないでも当然の時代だった。
しかし100年前に突如東の片隅から日本という有色人種の小国が現れた。 そして誰もが日本は負けるとも思った巨大な中国清帝国、ロシア帝国を打ち破り、最後は西欧列強相手に資源も乏しい小国日本はたった一人で戦った。 侵略戦争などではない。 このようなことが歴史上かってあっただろうか。
特に世界一の陸軍をもつ大ロシア帝国に東洋のちっぽけな島国の日本が勝利した。 有色人種が初めて白人に勝ったのです。 その衝撃は世界中に広まりました。 白人の植民地下にあったアジア、アフリカ、そして欧米自身、ユダヤ人、アメリカ黒人さえ狂喜させました。
日露戦争や大東亜戦争がなかったらならば、黒人大統領誕生は今の時代にありえなかったでしょう。
大東亜戦争ののち多くの植民地は独立し、人種差別の壁はどんどん打ち破られていったのです。
【黒人の目覚めをもたらす日露戦争】
以下の多くはインターネットで調べたものです。
・日露戦争での陸海の勝利は、国内的には西欧コンプレックスの克服を、対外的には白人世界に恐怖の念を、有色人種には覚醒的な衝撃をもたらした。 日本はアジアで唯一、植民地化を免れた民族で、白人種を相手にして勝ったということが、アジア・アフリカの人びとやアフリカ系アメリカ人に、植民地状況脱出の希望を抱かせることになった。
・黒人有識者たちは、有色人国家である日本の短期間における近代化に注目しはじめていた。
・日露戦争で黒人は日本びいきになった。
有力な黒人系新聞は「アメリカでの日本人排斥や日本人学童隔離問題」が世紀末より悪化していた南部の黒人差別と同根で、白人至上主義の共通の犠牲者ととらえた。
またある新聞の論客は「日本人労働者にパスポート発行を停止することに同意した日米間の紳士協定が、日本にとっては紳士協定とは言えない」と同紙上で痛烈に批判した。
カリフォルニアの白人紙が主張する、日本との開戦となれば「どちらにつくか」ということが、いくつかの黒人紙で論議され、日本との同盟を予測する論調さえ見られた。
・在米日本人には、白人の目を意識してアフリカ系アメリカ人をそらんじる者も少なくなかったが「黄禍」論を機に、黒人の実情に同情をいだくものも出はじめた。
また日本の識者のなかにも、南アやアメリカの人種問題に注目する動きが出てくる。
西海岸には当時まだ黒人は多くなかったが、彼らの職を奪うことになる日本人労働者の増加を懸念する黒人紙の論調もあった。
しかし一般に「排日」機運が高まる中で、黒人識者の態度は初期の「注目」からときには「同朋」「同盟」志向へと展開している。
日露戦争と「黄禍」論をめぐる人種的反応
―日本人と米黒人の出会い―(5)
http://www.tenri-u.ac.jp/tngai/americas/files/newsltrs/09/9rediscoverly.hurukawa.html
さらにこの黒人をふくめて有色民族への差別撤廃への道を開いたのは戦前の日本だった。
第一次大戦後、大正8年戦後処理を行ったパリ講和会議において日本は「人種差別を撤廃する」提案をした。 「国際連盟の盟約として、人種平等の原則が固守されるべき事」という提案であった。 唯一有色人種の国家として、先進国の仲間入りをしつつあった日本が、人種的偏見によって不当に扱われるのを避ける狙いもあった。
当時としては、「人種差別を撤廃する」と言うのは非常に画期的な主張であった。 事実、当時アメリカで人種差別と闘っていた、「全米黒人新聞協会」は、「我々黒人は、講和会議の席上で、人種問題について激しい議論を戦わせている日本に、最大の敬意を払うものである」、「全米1200万の黒人が息をのんで、会議の成り行きを見守っている」とコメントしている。
しかしアメリカのウイルソン大統領は、理想的人道主義者のように言われているが、自分の国内事情もあり、この法案の投票結果が17対11で賛成多数となると、突如、このような重要法案は「全会一致でなければならない」として、「不採決」を宣言し、日本の提出した「人種差別撤廃法案」を葬り去ってしまったのだ。
我が子に伝える誇りある近代史
第6話 人種差別の壁を崩した日本
http://wwwi.netwave.or.jp/~mot-take/jhistd/jhist4_6.htm
【東條は ユダヤの英雄 恩人なり】
またユダヤ人への人種差別をしなかった日本人の例としてもっとも有名なのは、命のビザを発給して、ユダヤ系住民を国外に逃がした、当時リトアニア領事代理、杉原千畝がある。
しかし杉原氏以外にももっと大規模にユダヤ人の救済に奔走した人物がある。 関東軍ハルビン特務機関長であった樋口季一郎少将である。 以下は一昨年のいのちの風470と471にも書きましたが。
昭和13年ドイツからシベリア鉄道経由でドイツでの迫害から逃れて約2万人のユダヤ人難民が、ソ連と満州の国境の駅、オトポールに集まった。 ユダヤ人たちは、満州経由で上海へ向かいたかったのだが、満州国外交部は友好国ドイツへの配慮から、ユダヤ人の入国を拒否した。 酷寒の地で足止めを受けた彼らは食料もなく凍死寸前だった。
そこで樋口少将が満州国外交部や南満州鉄道の松岡洋右総裁に救援列車を要請し救出に成功した。 しかしこの事件はドイツより厳重な抗議を受けた。 そこで当時の参謀長、東条英機中将が、樋口を参謀本部へ呼びつけたが、樋口少将の意見を東条参謀長は受け入れたのです。
5族協和の満州国の理念と、世界は皆同じ家の下の一家族という理念の「八紘一宇」の精神に基づいて、東條はナチスの猛烈な抗議を払いのけて2万人ものユダヤ人の命を救ったのです。
樋口少将が、後にこの人道的行動に出た背景には、もともと少将がヨーロッパ駐在武官をしていた頃、当時のヨーロッパでは日本人に対する差別が相当あり、ドイツなどでは普通の家庭に泊めてもらえなかった。そんなとき温かく迎えてくれたのがユダヤ人の家庭だったため「昔の恩を返すのが当たり前と言う気持ちだった」と自ら語ったと言う。
昨年の週間新潮4月13日号には「『東條英機』はユダヤ人から『英雄』と称えられていた」という見出しが記されています。
この記事のモトネタはラビ・マーヴィン・トケイヤー氏著の「ユダヤ製国家日本」です。 氏は日ユ同祖論やユダヤ教のタルムードに関する書籍で知られています。 彼は古代ユダヤ教の儀式と神道の祭、古代ヘブライ語と日本のカタカナの類似をもとに日ユ同祖論を展開している学者です。
ユダヤ人が東條英機を「英雄」と称えるポイントは二つ。
@昭和12年、ナチスの暴挙を世界に喧伝するためにハルビンで開催された極東ユダヤ人大会。 ハルビン特務機関長だった樋口季一郎らが大会に出席したことに対し、当時、同盟国であったドイツが抗議。 その抗議を東條が握りつぶしたこと。
Aナチスの迫害から逃れたユダヤ人を満州国に入国させたことに対するドイツ外務省の抗議を「当然なる人道上の配慮によって行ったものだ」と一蹴したこと。
ところで、エルサレムの中心地に「ゴールデンブック(黄金の本)」なるものが展示されているそうです。ユダヤ民族に貢献した人、ユダヤ人に救いの手を差し伸べた人達を顕彰するために。
この「ゴールデンブック」には二人の日本帝国陸軍軍人、樋口季一郎中将と安江仙弘大佐の名が刻まれています。 特務機関の幹部として、ハルビンのユダヤ民族協会を通してユダヤ人社会との交流があった樋口、安江。
一方、東條はユダヤ人と親交を結ぶ機会がなかった。 それゆえ東條は「ゴールデンブック」入りができませんでした。 しかし、もしユダヤ民族協会との交流があれば「ゴールデンブック」入りは勿論のこと、東京裁判の判決に対し世界中のユダヤ人から助命嘆願書がマッカーサーのもとに寄せられたことだろう。 トケイヤー氏はそう記しています。
ユダヤ人映画監督スピルバーグがユダヤ人を救った男の実話を描いた「シンドラーのリスト」。 トケイヤー氏は言います。 シンドラーの行為はロハで使える工員を集めて金儲けするという私欲から発したもの。 人道的な精神からユダヤ人を救った日本人と根本が違うと。
日々是桜
http://ilovenippon.jugem.jp/?eid=6
盤南総合研究会・武士道の哀しみ・ブログ
「ユダヤ製国家日本―日本・ユダヤ封印の近現代史」
http://iwata910.seesaa.net/article/13174345.html
(完)
(縁の花情報)