いのちの風 564
平成21年2月2日(月)発信 石黒大圓(だいえん)
今回のテーマ
ガザ紛争プロパガンダ/桑山紀彦氏/テロリスト・ハマスを非難するアラブ世界
いつもありがとうございます。 寒さが続きますが、いかがお過ごしですか。 私は先週に風邪を引いてしまいました。 それも天王寺区倫理法人会で講話をする前日。 体調不良にもかかわらず一生懸命に話しました。 しかしそのためか、寝袋を手渡された辛い思いで生きてきた野宿者の心に感情移入してしまって、何度もむせて声が出なくなりました。
今もまだ風邪を引きずっています。 1日、2日と妻、母の命日で、1日に通常は墓参りをするのですが、それも今月は果せません。 なお絶食すると免疫が上がるということなので、食事を控えていて、やせそうです。 これには「ついてる」です。
インターネットで寝袋があらたに132個も手に入ったのに、まだ配れていませんが、今週には元気になるでしょう。 もうすぐ配布を再開します。
まだまだ資金が足りませんので、今後ともご支援をお願いいたします。
【戦前の 日本を見るべし ガザ紛争】
パレスチナのガザ問題がまだ収拾がついていません。 イスラエルはマスコミに翻弄させられています。まるで「戦前の日本が悪の帝国であった」との「戦勝国米中のウソの宣伝」と同じです。 左翼マスコミによる反イスラエル側のプロパガンダにだまされてはいけない。
裁判においても検察と弁護士の弁論の両方を聞きます。 戦法としてお互いに自分に不利な情報は開示しません。 それと同じで反イスラエル=反米として闘っている左翼は、一方に肩入れした情報操作でパレスチナ=被害者、イスラエル=加害者に仕立てています。 このやり方は在日、部落、沖縄、アイヌ、障害者、野宿者、失業者などに左翼がよく使う手です。
また世界の情報網はユダヤに支配されていると言う人がいます。 今の世界じゅうから流れる反イスラエル報道はそれがウソだとの証明です。 ユダヤが世界を支配しているというコッケイな陰謀話は、日本が世界を支配するために戦争をしかけたという戦前のウソの謀略説と同じで、まったくの言いがかりです。
今の日本では戦前の大本営発表と同じで、ステレオタイプの耳さわりのいい情報にのみに関心を寄せています。 大本営発表を批判する人が多いですが、そのような偏った耳さわりのいい情報を、戦前は国民皆が待ち望んだのではないでしょうか。 これらの報とは違った情報を載せると反動右翼、薄情者とのレッテルが貼られます。 私はあえて反対側の情報を載せて目覚めを呼び起こしたいと思います。
世界を舞台にして活躍されている医師、桑山紀彦さんの「地球のステージ3」を昨年に見ました。 映像と音楽で世界の実情を訴えている方です。 桑山さんは最初にエルサレムについての歌を歌われた。 反日反米のプロパガンダを流す「地球村の高木善之」とは違う政治観を桑山さんは持っておられると、この歌で感じました。 左翼ならエルサレム、イスラエルなどは無視、パレスチナを高く評価する歌を歌うでしょう。
また日本のクリスチャンの多くはエルサレム聖地巡礼が終わったら、イスラエルではなくパレスチナ見学を行う。 日本の神父や牧師の多くが左翼思想をもっているので、彼らに洗脳されてイスラエルをアラブの敵、そしてパレスチナを被害者と見なしイスラエルを避けるからです。
桑山さんは地球のステージで言われます。 パレスチナ人は生活がつらかったら壁を越えてエジプトへ逃げればいいのに逃げない。 彼らは紛争状態にあることでアラブなどの周辺国や諸外国から支援がもらえるからパレスチナの地に住んでいる、という現状を述べられました。
これは日本の左翼マスコミが伝えるものとはまったく違う視点です。 ネットで調べた「地球のステージ3」のプログラム説明にも以下のようにあります。
【必要とされてしまう紛争篇】
「やられたらやり返す」という連鎖のほかに、「紛争を必要としている人や社会」が存在している。 適度な紛争がある程度の生活レベルや社会基盤を維持しているという皮肉な事実。
地球のステージ 応援し隊ホームページ
http://
【ガザ住民 ハマスは盾に 攻撃す】
先にやったら、やり返される。 大東亜戦争でも真珠湾攻撃を一方的な予告なしの先制攻撃と見なされた日本は、アメリカによって市民を巻き込んだ無差別な攻撃を仕掛けられた。 正義、正当な理由があろうとも、情け容赦ないのが戦争です。
休戦協定を延長せず、イスラエルの一般市民に無差別攻撃し続けてきたのはハマスです。 まわりのガザ市民がイスラエルからの反撃を受けるのが分かっているのにイスラエルに攻撃を仕掛けた。 攻撃をすれば仕返しをされる。 責任はすべてハマスにある。 イスラエルの残虐行為ばかりをマスコミは報道するが、戦争責任はハマスの方にある。 そしてハマスがガザやイスラエル双方の住民虐殺に対して責任があるのです。
以下は知人が書いてメールで送ってくれた論文です。 ガザ、パレスチナ、ハマス側の情報ばかりで真実が覆い隠されています。 両方の情報を読んで判断するべきでしょう。
「イスラエルのガザ空爆について」
「過去8年間で1万発のロケット弾がガザからイスラエル国土に発射されてきた。 2005年にイスラエル国はガザから完全撤退。 家も、畑も、店も、礼拝所も明け渡した。それなのに、イランから支援されているハマスは、6400発のロケット弾をイスラエル国土に発射、13人のイスラエル人(非戦闘員)が死亡、800人が負傷した。
2008年だけでも、3000発、4人が死亡、270名が負傷。 2008年6月にエジプトの調停によりハマスとイスラエルの間に停戦協定が結ばれた。その間に発射されたロケット弾は、7月〜10月の4ヶ月で55発だったのに、11月に150発、12月19日までに120発が撃ち込まれた。
イスラエル南部の町、アシュケロンでアラブ系イスラエル人労働者が死亡、ガザから40キロ離れた港町アシュドットでアラブ系イスラエル人女性がバス停で死亡。 ロケット砲弾の飛行距離も伸びて来て、70万人を超えるイスラエル人口が日夜テロリストの襲撃に脅かされ続けてきた。
5か月前にアメリカ大統領候補バラク・オバマがガザを視察し、その時の印象を語った。 「もし誰かが、夜、私の2人の娘が眠っている時、我が家にロケット弾を撃ち込んできたら、私はそれを防ぐためにあらゆることをするだろう。イスラエルも同じようにすると思う」と、イスラエルの立場を弁護した。 さらに、「核兵器を持ったイランは世界の恐ろしい脅威となる。 世界はイランが核兵器を持つことをストップしなければならない」と語っている。
12月19日、6か月続いた停戦協定の延長をハマスは拒否した。 以後、200発のミサイルをイスラエル国土内に発射してイスラエルを挑発した。 12月23日、エジプトのムバラク大統領は、パレスチナのアッバス議長と会談、停戦協定の延長を拒否したハマスを非難。 ハマスがイスラエルにロケット砲を打ち込むことをやめなければ、イスラエルは攻撃してくると警告した。
それまでエジプトは、ハマスとイスラエル、ハマスとアバス議長派との間の調停役を務めてきた。 それを一方的に破ったハマスに対して、ムバラク大統領の怒り心頭に達した。 ヨルダンやサウジアラビア、エジプトなどスンニ派のアラブ諸国は、シーア派のイランの傀儡であるハマスやヒズボラの集団に反対してきた。 だからアラブ諸国の外相会議を開こうとしても、意見がまとまらない。
12月25日、クリスマスの日にイスラエル市民を狙ったハマスのロケット弾、ミサイル、高射砲は80発。 イスラエルはこれ以上イスラエル国民の生命が脅かされているのを座視していることができない状況に追い込まれた。
【中東を 完全支配 イラン核】
12月27日、ついにイスラエルのガザ空爆が始まった。 目標は、武器貯蔵所、ロケット弾発射基地、武器密輸トンネル、警察署、ハマス指導部など、テロリストの活動拠点を叩くためで、一般民間人を出来るだけ避けるよう努力がはらわれてきた。
12月28日、パレスチナのアバス議長は、「イランの手先となっているハマスが停戦を続けていたら、イスラエルの攻撃は受けなかった。 今回の責任はハマスにある。 我々は何度も停戦協定を守り続けてほしいと訴えてきた」と語った。
イスラエルの空爆が始まってからも、ガザからイスラエル国土に発射されるロケット弾は止む気配がない。 ベエルシェバの幼稚園も爆破された。 6ケ月の休戦期間が、ハマスにとっては武器密輸の時間稼ぎだった。 今やカチューシャ砲のミサイルにより、ガザから40キロ離れた地区のイスラエル住民まで、テロリストの攻撃にさらされるようになった。
南部の主な都市に、アシュケロン、アシュドット、ベエルシェバ、スデロットがある。 イスラエル軍の発表によると、ガザにはまだ2000発のロケット弾が貯蔵されている見込み。 イスラエルの空爆で、ハマスのロケット発射地点の3分の2が破壊されたが、まだハマスのミサイルやロケット砲弾の脅威は減少していない。
それにもかかわらず、イスラエルはガザに食料や医薬品などの生活必需品を運び続けている。 6ケ月の停戦期間に、トラック17000台に満載した必需品を運ぶ。 12月26日に90台、27日に63台、28日に160トン、29日に120台。 イスラエルの軍事行動が始まってから12月30日までに運び込まれた必需品は、トラック275台分、6500トン。
ガザの倉庫は満杯で、2週間分の予備が貯蔵されている。 こうしたイスラエルの人道支援行動は、国連や国際赤十字、WHOなどとタイアップして行われている。 負傷したガザの子供の中には、ハマスが発射したカサム・ロケット弾が、子供の家の近くに着弾して負傷したケースもある。 これまで13人のパレスチナの負傷者がガザからイスラエル国内の病院に運ばれて治療を受けている。
イスラエルは、ハマスがイスラエル国土にロケット弾を撃ち込んでくることを止めるならば、空爆を直ちに停止するとしている。 イスラエルの攻撃目標は、ハマス関係だけに絞られている。 2年前にハマスがガザを支配し、イスラム過激派のタリバン的な政権を樹立して以来、パレスチナ住民の生活が著しく劣化してきた。 ハマス内の主導権争いも激しく、住民の安全も脅かされている。 ガザはイスラエルが占領しているわけでない。 ガザにはイスラエル人は誰も住んでいない。
日本のマスコミ報道には注意が必要。 パレスチナの新聞記者が証言するには、世界のメディアが撮影陣をガザに送り込んでいるが、撮影陣の方からパレスチナ被災者と親族に、泣いたり、叫んだり、ジェスチャーをするように指示している。
あるテレビカメラマンは、母親に「息子は祈りながら死んでいった」と言わせ、「アラブの指導者を罵る言葉を叫べ」、と指示していた。 また別の母親に「自分の顔を打ち叩いて、泣きわめけ」と命じていた。 日本のテレビ局が映す映像を、これらのヤラセの可能性があることを思いつつ見るべきである。
イスラエルの攻撃はやり過ぎだとの批判も後を絶たない。 しかし、イスラエルが敵とみなしているのはガザ市民でなく、1万人のハマス活動家である。 これに対して、70万のイスラエル市民が日常生活を脅かされていることを考えたら、イスラエルに他の選択肢はあるだろうか。 国際社会は、イスラエルの攻撃はやむを得ない、という見識に立っているようだ。
かつて国連事務総長コヒー・アナンが、国際機関がハマスと関係を保つための3つの条件を出した。
@イスラエルの生存権を認める。
Aハマスがテロ行為を止める。
B国連による中東和平協定を尊重する。
この3つの条件をすべて破っているハマスに対して、国連の立場も変わらないだろう。
ハマスを選んだパレスチナ人自身も、ハマスでは生活は苦しくなるばかりで、問題解決にならない、と理解し始めているようだ。 問題は、ハマスやヒズボラなどのテロリスト集団をタコの足のように使い、経済的にも軍事的にも支援しているイランである。 イスラム過激集団がどのように連携を深めてゆくか。
やがてイランが核兵器を持つようになり、テロリストが使用する時が来るかもしれない。 注意深く見守る必要がある。しかしパニックになる必要はない。」
(引用終わり)
● 反イスラエル側のプロパガンダにだまされてはいけない。以下の論考は目からウロコだと言われた方がおられました。
『アラファトおよびイラク選挙後の中東情勢』
駐日イスラエル大使館参事官 ギル・ハスケル
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「イスラエル、パレスチナ和平に関して」 福地
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シオンとの架け橋 イスラエル・ニュース
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*「イスラエルがハマスを倒さなかったのは大きな間違い」と自治政府 高官。ハマスは救援物資を盗んで資金源にし、ファタハメンバーを拘 束、殺害していると非難した。(P)
*ガザを視察したEUの支援責任者が「破壊の重大な責任はハマスにある」と怒り。民間人を人間の盾にして挑発したと激しく非難した。ハマス支持だったEUの態度に変化の兆しか。(P,H,Y)
(完)
(縁の花情報)