いのちの風 590
平成21年1月6日(水)発信 石黒大圓(だいえん)
今回のテーマ
平成二十二年年賀状/産経新聞に寝袋配りの記事/西村眞悟先生の時事通信
明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。
寒いお正月ですが、皆様いかがお過ごしですか。 昨年末にはいいことが2つありました。 12月31日の産経新聞社会面で私の活動を紹介していただきました。 私がダンボールの中で寝ている野宿者に寝袋を渡している姿の写真も載っていました。
朝の7時から「見たよ」と電話が何度も鳴っていました。 うまくまとめていただいて、しかも社会面の1/3ほど取るくらいの大きな記事にしていただいて感謝しています。
そしてこの記事について、同じ日に前衆議院議員、西村眞悟先生がご自身の「時事通信」にこの記事について感想を書いていただきました。
涙をもって拝読させていただきました。 平成二十二年の年賀状に続いてこの2つを転載いたします。
【平成二十二年年賀状】
年賀 明けましておめでとうございます。旧年中は色々お世話になりありがとうございました。昨年は新型インフル、政権交代など日本存亡の危機が招来しましたが、世界の国々に比べて日本はまだ恵まれています。妻子との死別後、私自身が路上でオヤジ狩りに会い殺されかけました。そののち打撲傷の後遺症で半年間痛みに苦しみつづけウツにもなりかけました。その過程で、痛みのない日々がどれほど「恵み」に満ちたものだったことか。妻子がそばにいる、家がある、毎日食事ができる、仕事がある、目が見える、体が自由に動く。当たり前と思っていたことが「当たり前」ではなく、「天から恵み」そのものであると悟ったのです。それらがなくなった時どれだけつらい思いになるか。いま何も困ったことが起こっていない、その日々の一瞬一瞬が恵みそのもの。その「当たり前でない恵み」のなかで私は日々生かされていると知ったのです。その報恩感謝の思いが恵まれない人々に手を差し伸べる活動にたどり着きました。今年も奮闘します。本年も皆様にとりより良き年でありますようお祈り申し上げます。 平成二十二年元旦 石黒大圓・敏之
【産経新聞に私たちの寝袋配りの記事】
「寝袋いりませんか」
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/091231/trd0912310040000-n1.htm
「寝袋いりませんか」
大阪の男性 野宿者に無料配布9年目 亡き妻子思い「命助けたい」 2009.12.31
新年が間近に迫った大阪。毎年、大勢の野宿者が凍死・病死などで亡くなる路上で、野宿者に寝袋を配る活動を続けている人たちがいる。
代表は会社社長の石黒大圓(だいえん)さん(62)=大阪市中央区。かつて4歳の次男を白血病で、49歳の妻を胃がんで相次いで失った。「
愛する家族の命を救えなかった分、路上で凍え死ぬかもしれない人を助けたい」。活動の底流には、妻子への思いがあふれている。
「寝袋、いりませんか」 クリスマスの夜、大阪市天王寺区の路上。石黒さんは仲間3人とともに、段ボールで作った寝床で毛布にくるまる野宿者に声をかける。「おおきに」「助かったわ」…。笑顔と一緒に感謝の言葉が返ってきた。
10月末から3月まで毎週金曜の夜、日雇い労働者の街・あいりん地区や天王寺、ミナミなどを車で回り、野宿者に新しい寝袋を無料で配布している。毎年約千個を配り、今年で9年目。寝袋の購入資金は全国から募ったカンパだ。
石黒さんによると、大阪の野宿者の数は"ブルーテント"に住む人を除いても3千人以上。多くは高度成長期を底辺で支えた高齢の元日雇い労働者だが、今は不況で仕事や住む家を失った30〜40代も増えたという。
「寝袋を受け取ると恋人のように抱きかかえ、泣き出す人もいる。決して同情や人権問題として取り組んでいるのではない。野宿者にも自己責任はある。ただ、目の前で凍え死ぬかもしれない人を放っておけない」
大学卒業後、父が営む衣料卸業の跡を継いだ石黒さんが寝袋配布を始めた原点には、愛する妻子と死別した体験がある。
平成元年8月、次男の邦之さんを白血病で失った。「僕、何も悪いことしてへんのに、なんでこんな苦しまなあかんの」。闘病中に息子が発した問いに、ともに涙を流した妻の佐知子さんも9年5月、胃がんで亡くなった。
絶望のどん底で人生の意味を考えた。2年後に「オヤジ狩り」にも遭い、悩まされた後遺症の左肩の激しい痛みが半年後に消えたとき、涙があふれた。「痛みのない体がどれだけ恵まれたものだったのか、と。天からの恵みで私たちは日々生かされていると知った」
やがて、肉親を失うなど同じ境遇の人と生と死について語る会合を重ね、その縁で知り合った野宿者の支援者から「毎年100人以上が路上で死ぬ」と聞き、妻子の姿と重なった。
「妻子の命を救えなかった分、恵まれない境遇の彼らを救おうと思い立った。こんな豊かな国で路上で死なせることは、大阪、日本の恥だと思って。私にとっては、背中に日の丸を背負った活動でもある」
石黒さんはJR大阪駅前でも週1回、野宿者におにぎり・衣料を配り、野宿者と一緒に駅周辺を清掃している。
【西村眞悟先生の時事通信】
西村眞悟先生の時事通信
http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi
本年のご懇情を深謝申し上げます。 いよいよ大晦日です。 本年戴いたご懇情に深謝申し上げます。
併せて、良き新年をお元気に迎えられますようお祈り申し上げます。
今朝の産経新聞に、尊敬している石黒大圓さんの実践活動が紹介されていた。 石黒さんは、いつも今頃の寒い季節、大阪の街角で路上に寝ている人々に新しい寝袋を配り、大阪駅で暖かいお粥を配っておられる。
本年の十月、中川昭一さんが亡くなったとき、石黒さんは、悲しむことはない、中川さんは「光り輝く死の世界」から、日本を守られる、そのような魂なのだ、と書かれた。
それを拝読したとき、涙がでた。 そして、その石黒さんの一文を中川さんの奥さんにお送りした。
なにもかも亡くなったのではなく、光り輝くところ、そこで、ともにおられると思っていただきたかったからだ。
石黒さんは、平成の初め、息子さんと奥さんを相次いで亡くされた。 その悲しさ寂しさの底で、毎年大阪で百名の人々が路上で寝ていて死んでいると聞く。
その時、妻子を救えなかった分、恵まれない境遇の路上の野宿者を救おうと思い立った。以後、毎年寝袋を配り炊き出しをされている。その活動は、石黒さんだけがしているのではない。
光り輝くところにいる息子さんと奥さんが、ともにされている。
石黒さんの今朝の新聞でのコメントによると、「こんな豊かな国で路上で死なせることは、大阪、日本の恥だと思って。私にとっては、背中に日の丸を背負った活動でもある」と。
ここが左翼の奉仕活動と違うところだ。
左翼活動の特徴は、政治の無策、体制の矛盾をアピールする。 むしろ、政治攻撃の手段として奉仕があるのではないかと思える。
そう、国民の困窮を、自分たちの政治的利益、勢力拡張のダシ・道具に使うのが、左翼の伝統的活動である。
つまり、昨年の今頃の「日比谷派遣村」の演出が、左翼的奉仕活動である。 政治的目的が主であった。失業者をダシに使った。
その証拠に、昨年より更に深刻になった本年、日比谷に派遣村がない。
何故か。日比谷に昨年派遣村を演出した興行師がいないからである。 仮に本年も日比谷に派遣村を造って厚生労働省の前で座り込むとしよう。その時、主張する政治の無策とは何になるのか。
それこそ、正真正銘、「民主党政権の無策」。 だから、本年、日比谷で派遣村の興行ができない。 これが典型的な左翼の奉仕活動である。
もっとも、このことは、既に二十世紀の共産主義国家において共産党が政権を取る前のプロパガンダと、政権を取ってからの社会の悲惨な実態で、証明済みのことである。
大阪においても、テレビなどで報道される街中の奉仕活動は、左翼の活動が多い。左翼は、マスコミへのアピールがうまい。
以前大阪で、数坪の建物に、千名を超える人々の住民票があって、その人達が生活保護を受けていた。
そして、毎月支給される千名を越える「住民」の生活保護費を一括して主宰者が受け取りピンハネしているというカラクリが明らかになった。 これでは、奉仕を食い物にした利権だ。
しかし、このけしからん生活保護費詐取のカラクリも、自分たちで作り出した日比谷の派遣村をダシに使って食い物にし、「政権」にありついた輩と比べればまだ情状の余地がある。
何故なら、生活保護費に目を付けた彼らは、困窮者を食い物にしたが、困窮者を作り出してはいないからである。
これに対して、政治の無策を煽って政権を詐取した民主党政権の、この秋以降の補正予算執行停止と仕分け作業と称する無責任なはしゃぎぶりは、確実にマネーフローを止めてこの年末の困窮者を大量に生み出している。
私も実感しているが、この暮れ、困窮者が増えている。 一昨日二十九日にも、西成の三角公園や四角公園に行き、付近で行われる炊きだしの材料を届けた。
天候の予想は、年始にかけて寒さが厳しくなるという。 この年末年始、食なく職なく家なく路上で寝なければならない人々の苦しさ、如何ばかりかと思う。
政治への不満を煽れば、福祉が充実するのではない。 それは、本年の政権交代の結果が証明している。
かえって悪くなった。 今こそ、日本人と日本社会が昔からもっていた相互扶助、 「助け合い」の心を呼び起こし、石黒大圓さんの思いを思いとして身近な何気ない思いやりを行動にうつすことが大切だ。
とは言え、私はえらそうなことを書いている。 今朝は、大晦日に、政治経済そして国際情勢のことを総括しておこうと思ってキーボードを叩き始めたが、石黒さんの実践が報道され、二十九日の三角公園の情景が思い出されて、書く資格のないことを書いてきた。
よって、本文を締めくくるにあたり、私が印象深く読んだ聖書の一節をご紹介したい。福祉というものの原点ではないかと。
しかも、不思議に日本の昔話にも同じ物語があるのだ。 そして、これを読む度に、私は深い自責の念に囚われることを告白しなければならない。
私は、自分は十分にしてもらっているのに、かけがえのない肉親である亡き母、兄、息子に何もしてやれなかったからだ。
「私の父に祝福された人達よ、さあ、世の初めからあなた方のために用意されている御国を受けつぎなさい。 あなた方は、私が空腹の時食べさせ、乾いているときに飲ませ、旅人であったときに宿を貸し、裸であったときに着せ、病気の時に見舞い、獄にいたときに尋ねてくれたからである。」
その時、正しい者達は答えて言うであろう。 「主よ、いつ、私たちはあなたが空腹であるのを見て食物をめぐみ、渇いているのを見て飲ませましたか。
何時あなたが旅人であるのを見て宿を貸し、裸なのを見て着せましたか。 また、何時あなたが病気をし、獄にいるのを見て、あなたのところに参りましたか。」
すると、王は答えて言うであろう。 「あなた方によく言っておく。 私の兄弟であるこれらのもっとも小さい者のひとりにしたのは、すなわち、私にしたのである。」
(マタイによる福音書)
さあ、明日来る新年を、日本の心の復活と、誇りある日本の再興の年とするために、英霊と今は亡き仲間そして同胞へ感謝し、ともに明るく元気に歩みましょう。
来年もよろしくお願い申し上げます。 本年のご懇情を深謝し、貴家、諸兄姉のご多幸を祈り申し上げます。
(完)
【リンクのホームページ】
@ インターネットサイトのmixiに「大圓(だいえん)」として参加
(知人の紹介がないと、ここへ参加し閲覧し、自分のブログ日記を作成することはできません。
参加無料。 参加ご希望の方はご連絡ください)
http://mixi.jp/list_diary.pl?from=navi
ここには「いのちの風」用の下書きの文章をたくさん書きためています。
↓
・【動画】田母神さんが「倫理法人会が日本を変える」と言っている
・2010年トルコにおける日本年
・あけましておめでとうございます(大祓いの儀式、蘇民将来子孫門、キリスト教)
・【動画】「金正日の父は日本人だった」の著者、佐藤守氏の講演
・寝袋配り、年賀状書き、「火の用心」夜回り・・年中行事
・中国国家主席は中国人民をどれだけ弾圧、虐殺に成功したかによって選ばれるようである
・中国は習近平の天皇陛下への謁見をあきらめていた
・来夏「聖将、今村均将軍」について「先人に学ぶ人間学塾」で語る
・昨日は今上天皇のお誕生日そして昭和23年にはA級戦犯が処刑された日
・着ぐるみトラッキー掃除屋が大阪駅前に出没
・レーの炊き出し現場で英語のクリスマスソングという不釣合い
・今年最後の釜ヶ崎でのカレーの炊き出しへ行って来ます
・【動画】小沢一郎のソウル国民大学での演説
・小沢一郎「日本人は寄生虫、害虫」
・【未来空想シュミレーション】対馬を韓国から解放する小沢解放軍司令官
・今日は赤穂浪士の討ち入りの日、そして亡母の誕生日
・天狗の正体は古代イスラエル人だった
・オバマ大統領は平和ボケの大統領ではない
・・・・・・・・
A「いのちの風」通信「縁の花」支縁サイト
(毎月3回知人300人へ送信している、国を憂う志、野宿者支援、いのちについて書き綴っている通信。政治的には愛国保守の内容です。最新の586まで更新されました)
http://www.geocities.jp/ennohana/en20isiguroyosihiko.htm
↓
・石黒大圓さんの自己紹介文
【冬もの衣類カンパのお願い】
いのちの風586 いのちと出会う会/今年最初の野宿者への寝袋配り/国家意識なき赤いエリート
いのちの風585 不動明王/いのちと出会う会/日本の守護神、中川氏/外国人参政権反対デモ/地震予知
いのちの風584 寝袋カンパ/いのちと出会う会/鳩山不況/排出ガス25%削減/夫婦別姓法案
いのちの風583 デモのトラッキー大圓/講演「お盆と日本」/般若心経・治る 治る きっと治る
いのちの風582 いのちと出会う会/民主党へ抗議街宣/選挙違反/原爆投下へ抗議/京都NHKへ抗議デモ
いのちの風581 民主大勝/いのちと出会う会/もう選挙はこりごり/バカにするな!/日本消える
いのちの風580 トラッキーの桃太郎/改革クラブと平沼グループ・応援/小児がんの子ら富士登山
B 知人の野瀬泰良さんの霊園会社のホームページに、
私の体験談を載せていただいています。
美原ロイヤル・ニュース (平成16年冬季号VOL.
8の3ページ目)
「【シリーズ】別離の哀しみを乗り越えて 人と人と
の魂の絆に気づいて 野宿者救済運動を始める」
釜が崎での炊き出しの写真とともに私の体験と考え
が掲載されています。
http://www.noseh.com/home3/royalnews.htm
C 應典院HP「いのちと出会う会」(石黒司会の應典院での年9回開催の名物イベント行事)
應典院HP
http://www.outenin.com/about/index.html
應典院HPのなかの「いのちと出会う会」開催予定と趣旨、過去の開催記録(第1回〜)
http://www.outenin.com/otc/projects/inochi.html
應典院へのアクセス
http://www.outenin.com/about/accessmap.html
D 大阪メチャハピー祭 (毎年10月の体育の日・祝日に開催)
(立上げの時から参加して実行委員兼踊り子として関わった、鳴子を鳴らして踊るよさこいソーラン系踊り祭。 今年で10回目、大阪城ホールなどに7000名が参加する子供中心の踊り祭で子供たちに夢と希望を与えようという大阪の一大イベントに成長)
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/mecha/
「2006年・大阪メチャハピー祭」のスライドショー
(「大阪の子供たちに夢と希望を!」「大阪の商売人がんばれ!」「大阪の文化は日本一や!」 この曲のメッセージを、これからも大阪じゅうにまき散らしていきます。 いつでも踊りの出前行きまっせ!)
http://f.flvmaker.com/mc.php?id=Y/xcPpX4__GKUTAF6Eq.PMqehLcwBpX8jEYGJBYuJLOSEhRXPKHlXbvu73Ci83qIZgVPT3bkbolbX1KdiDF7hzs
E せんば花金夜市
(よさこいソーラン踊りを私が踊っています。 虎のぬいぐるみも私です。 画面右の写真をクリックすると大きく写ります。
この着ぐるみを着て大阪駅前で野宿のオッチャンたちと掃除もしています)
http://www.home-smile.com/hanakin/index.html
トラッキーの掃除屋さん(別のところで宣伝マンをしている姿です)
http://itijikurin.blog65.fc2.com/blog-entry-281.html
F 寝屋川市倫理法人会の会員です。
大阪府倫理法人会
http://www.osaka-rinri.net/
万人幸福の栞
http://www.rinri-jpn.or.jp/profile/j-rinri.htm
「今週の倫理」
http://6080.co.jp/rinri/weekly.htm
● 小豆島の「養心の会」での私の講話と踊る姿
http://yaoyorozu.blog.ocn.ne.jp/susyu/2007/07/post_1209.html
● 知人の松江隆明さんのHPに載せていただいた9月20日の阿倍野高校での私の講演会。いつも通りにトラの着ぐるみの頭を着て登場して挨拶を始めている場面。
http://ameblo.jp/kazu-ono11/entry-10049664067.html#cbox
● 同じく松江さんのHPのなかのURL。
あいりん地区(釜が崎)で炊き出しのお手伝いをしました。
http://ameblo.jp/kazu-ono11/entry-10041525376.html#cbox
あいりん地区で炊きだし
http://ameblo.jp/kazu-ono11/entry-10041433704.html#cbox
おにぎりを作っています
http://ameblo.jp/kazu-ono11/entry-10041435938.html#cbox
カレーを配ります
http://ameblo.jp/kazu-ono11/entry-10041445687.html#cbox
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石黒大圓
(縁の花情報)