いのちの風 bU55―その2
平成24年4月23日(月)発信
石黒大圓(だいえん)
【今回のテーマ】
日の丸行進の報告/海ゆかば/米国の日本国民大虐殺戦争/名誉の戦死
(その1からのつづき)
白人はダーウィンの進化論を誤って解釈して、黒人は万物の霊長たる人類ではなく、猿と同じ低級な動物と見なしました。 黒人を奴隷として売買して酷使することに何の良心の呵責もなかった。 黒人は牛馬と同じ家畜だった。 有色人種への人種差別など白人にとっては戦前では当然のことでした。
その結果、アフリカ黒人は奴隷貿易によりアフリカから輸出され、過酷な輸送船内での扱いや病いなどによる千万人以上の死者を出しました。 その結果それらを加えると数千万人が故郷アフリカから引き離されたのです。 数々の優れた文明が育っていたアフリカ大陸、その文明的停滞はこの時代から始まりました。
そのうえ非キリスト教徒は神から救われない、死後地獄へ落ちる汚れた魂の持ち主として人間扱いされなかった。 ユダヤ人への差別、欧州以外に住む有色人種も差別されました。 それに立ち向かったのが「人種平等、差別撤廃」を唱えた大日本帝国であり、人種平等の世界へと導く世界的歴史意義をなしとげたのです。
1973年にタイの首相になったククリット・プラモード氏は、「サイヤム・ラット」紙の主幹だった頃、「12月8日」と題した次のような記事を書いている。
「日本のおかげで、アジア諸国はすべて独立した。
日本というお母さんは、難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。 今日、東南アジアの諸国民が、米・英と対等に話ができるのは、いったい誰のおかげであるか。
それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったがためである。
12月8日(大東亜戦争開戦の日)は、われわれにこの重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大な決心をされた日である。 我々はこの日を忘れてはならない」
一方、アメリカ軍にとって日本人は進化していないイエローモンキーであり、キリスト教を信じない野蛮人でした。 そのために一般市民や日本軍捕虜の大虐殺に良心の呵責も感じない戦争を日本に対してアメリカはしたのです。 そんな特殊な戦いを戦争の語り部は「戦争」と語り伝えていることに本人も気づかないのです。
【名誉ある 戦死者祀る 世界各国】
世界中で戦没軍人を祖国のために命を捧げた勇気ある英霊として手厚く祀っています。 日本の靖国神社と同じような外国の戦没者慰霊地は国民の崇敬の的です。
40年ほど前に歴史学者、会田雄次氏は「アーロン捕虜収容所」を書かれました。 アーロン収容所は会田氏が終戦後のビルマの収容所で日本軍捕虜として過ごした日々が書かれ、白人の人種差別の実情を書いています。 そこには以下のような文章があります。
「君たちは奴隷(スレイブ)か。 奴隷だったのか」 「われわれはわれわれの祖国の行動を正しいと思って戦った。 君たちも自分の国を正しいと思って戦ったのだろう。 負けたらすぐ悪かったと本当に思うほどにその信念は頼りなかったのか。 それともただ主人の命令だったから悪いと知りつつ戦ったのか。 負けたらすぐ勝者の機嫌をとるのか。
そういう人は奴隷であってサムライではない。 われわれは多くの戦友をこのビルマ戦線で失った。 私はかれらが奴隷と戦って死んだと思いたくはない。 私たちは日本のサムライと戦って勝ったことを誇りとしているのだ。 そういう情けないことは言ってくれるな」
軍人は誇りをもって祖国のために戦う。 立派に戦った相手をも賞賛するのが世界の軍人魂です。 そして「国のために死ぬことほど名誉なことはない」のです。 名誉の戦死をとげた英霊、戦没者を崇敬の念をもって慰霊するのが世界の常識です。
しかし日本では日本軍将兵を侵略者として見なして無視している。 遠い異郷の地に眠る数十万の遺骨でさえ未だ日本に持ち帰って祀っていない。 未だに成仏していないであろう将兵の魂は、自らが命を投げ出して守ろうとした日本をどのように思っているのか。 無念なことでしょう。
今回の東日本大震災において自衛隊は祖国のために震災と戦われた。 「日の丸行進」で「自衛隊の皆さん、ありがとうございます」と連呼するのは、「英霊の皆さん、ありがとうございます」と同義と思っています。
そのために「海ゆかば」を行進の前に歌うのです。
(完)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
石黒大圓
541‐0056大阪市中央区久太郎町3−4−18
メールアドレス
gytkm947@ybb.ne.jp