いのちの風 bU65―その1
石黒大圓(だいえん)
【今回のテーマ】
原爆の日は左翼の祭典/もう一つの平和宣言/兵隊さん仇をとってくれ
いつもありがとうございます。 暑中お見舞い申し上げます。 暑い日々が続きますね。 皆様お変わりありませんでしょうか。 お体ご自愛ください。
ロンドン・オリンピックが始まっています。日本は個人プレーより団体競技に強いのがますますわかってきました。 メダルも団体が個人を圧倒しています。 日本人は個人としてはひ弱な感じがするが、集団としては世界一の優秀な資質を持つ、と外国では評価されています。
戦前の大東亜戦争や戦後の復興でもそれが顕著に見られました。「和」を尊重する国柄です。 そしてイギリスでは、その「和」の国、日本の「日の丸」が乱舞する姿が見られます。 しかし日本では祝祭日、日曜日にも日の丸を見ることも少なく寂しい限りです。 世界の非常識が日本では常識になっているのが悔しい限りです。
67年前の8月6日、9日に広島、長崎に米国による原爆攻撃(投下ではない)がありました。 そして「それは日本が戦争を始めた報いだ」との左翼やマスコミの洗脳が戦後広まり日本人は自信を失なってきました。
祖国の自信を失わせることが、かっての敵、米中ソなど連合国による日本弱体化政策の必須の条件でした。 それを受け継いだのが日本の左翼陣営です。 毎年原爆の日は左翼の祭典となっています。
しかし最近はその欺瞞に目覚めて声を挙げ始めた人々が現れ始めました。 以下はその人々の義憤を込めた声明文です。 この宣言は日本の新聞に決して載せられることがないのです。
【私たちの平和宣言 (平成24年)】
「もう一つの平和宣言」
67年前のあの日、非道なる原爆で一瞬にして残虐で理不尽な死に直面した方々、そして3日後に同じ運命に直面した方々、さらには無差別爆撃のあるいは機銃掃射の、艦砲射撃の、標的になって死に追いやられたわが国各地の方々・・。
夥しい犠牲者は今もってすべてを数え上げることすらできません。 あれは誤爆でも偶然でもありません。あなた方は狙われる謂われのない無辜の人々でした 。あなた方は私たちの父母、祖父母あるいは兄弟たちでした。 惨禍の中、肉親を、同胞を求めて彷徨い、精一杯の手当てを施し、逝く者に寄り添いました。
こうした努力を続け、そしてかろうじて生き延びた方々は力をふり絞り、原子砂漠を美しい街に蘇らせました。 歳月はこうした方々の多くも旅立たせて行きました。 そして今、私たちはあなた方に心から感謝の気持ちを捧げます。
「刀をくれ、やっつけてやる」と見守る人に求め、国歌を歌い、「母ちゃん」と呼びながら、被爆後一日あまりで短い生涯を閉じた中学生・・ 朝5時の汽車で通学して勉学と土木作業に邁進した少年・・ 大阪爆撃の瓦礫から遺体を掘り出す作業に携わってから広島に移り、被爆死した少年・・
20キロ以上の道のりを歩き、炎上する広島の街に入って我が子を探し歩いた父や母・・ 爆心地の防空壕で負傷なく難を逃れながら直後に救援活動に当たったために受けた放射線障害で、10日あまりのうちに全滅した長崎のとある町の人々・・。
兵士、警察官、教師、民間人、そして子供達までが、未曾有の惨禍にあってなお秩序整然として、同胞相助たすけ合った数々の姿を思うと、私たちの胸は張り裂け涙が止まりません。 国は負けましたが、心は負けなかったのです。
強い心を持ち、空前の悲惨さの最中でも他者に分け隔てない慈愛を注ぐことの出来たあなた方は、私たちにとって最大の誇りです。 そしてその精神と行動を受け継ぐことが、私たちの責務であると信じます。
今、私たちには危険が忍び寄っています。 北朝鮮は核爆弾を一層高度化し、弾道ミサイルの射程は伸び、既にわが国は完全にその攻撃範囲に入りました。 彼らは「我々は堂々たる核保有国であり、強勢大国への道に入った」と呼号し、米国まで届くミサイル保有まであと一歩の段階です。
中国は、その北朝鮮に弾道ミサイル運搬車両を供与していました。 北朝鮮制裁決議をした責任ある安保理常任理事国でありながら、平然とそれを犯しているのです。 核拡散防止条約は、核兵器国である中国自らが義務を破ったことで無意味な存在になりました。
中国はまた、通常兵器を質量ともに過去10年で3倍以上に増強させ、南シナ海全域を軍事的に制圧し、わが国固有の領土である尖閣諸島の奪取は秒読み段階に入りました。
さらには沖縄本島にも魔手が忍び寄っている兆候があります。 中国の核弾頭の推定保有数はこれまでの200発が3000発以上と大幅に上方修正されました。なす術を失っているわが国の足元を見たロシアは、北方領土問題を無視し去るようになりました。
韓国では、前大統領時代に密かにウラン濃縮を行っていたことが発覚しました。 そして、現政権与党の有力議員が記者会見で核武装の意図を公言したことが、現地では肯定的に報じられています。
(その2へつづく)