勝の官能日記
∞「第3章 勝と彼女の幸せのメール交換」∞
「勝と彼女の幸せのメール交換」
勝と彼女は、お手紙のやりとりの後、ついにメールの交換を始めました。
勝と彼女が、幸せであったことをメールで報告する、名づけて、幸せのメール交換です。
お互いが、ほんの小さなことでもいいから嬉しかったことを相手に伝える、メール交換です。
二人が、心から感動したことを交換する、愛のメール交換です。
勝は、彼女に一週間に二回は、メールをしました。
火曜日と金曜日です。
本当は毎日したかったけど、それでは彼女も大変だから、曜日を決めてメールしていました。
勝は、彼女に一生懸命メールしました。
勝が、聞いてきたいろんな精神世界のセミナーの内容、彼女に逐一書きました。
情報誌で、こんなこと書いたということもつねに報告しました。
経済や政治の問題で、日ころ勝が思っていることもどんどん書きました。
勝は、自分が今、幸せだと思うことを、結構長いメールで書いていたのです。
でも、勝は、そんなメールの中で、すぐに、自分が、女性の関心あることに、何もメールできないことに気が付きました。
勝は、おいしい店とか、楽しい場所、まったく関心ありませんでした。
彼女をどこに誘ったらいいのかも分かりませんでした。
勝は、ただのオタクでした。
幕末、欧米の恐怖、他のアジア諸国のように植民地にされる危機から、日本を護った志士に憧れて、自分も今の日本を救おうと思い込んでいる、平成の志士のオタクでした。
もうすぐ人類は、環境問題や経済問題で大変なことが起きるけど、勝なりに、精一杯のことをしたいと願っている、世紀末、人類救済オタクでした。
あの頃の勝は、そんなメールしかできなかったのです。
でも、彼女は、勝のメールに答えてくれました。
勝の幸せに、彼女も幸せで答えてくれました。
毎回、毎回、返事はありませんが、彼女は、1週間に一度は返事くれました。
彼女は、勝にとても気配りしてくれることが分かるメールをくれたのです。
しかも、彼女は、勝のオタクに付き合ってくれました。
勝が書いたセミナーの内容にとても喜んでくれました。
情報誌に関しても、目を通してくれていました。
政治や経済にも、時には、自分の意見を書いてくれました。
その上に、彼女は、平成の志士として、日本の為に、何かの活動をしたいと思っている勝を、なかなか誰にもできないことだと感心してくれました。
今の日本や人類を救いたいと願っている勝を、がんばってねと励ましてくれました。
彼女は、それが自分の幸せかのように書いてくれたのです。
でも、それだけなく、彼女は、勝の知らない世界のことも話してくれました。
おいしい料理のお店や、友達や、彼氏と行った楽しい場所の話や、デートの話も聞かせてくれました。
勝は、彼女の話で、少しずつ、自分を変えようと思い出したのでした。
「勝の数々の質問」
勝と彼女の幸せのメール交換は続きました。
1ヶ月、2ヶ月と続きました。
勝は、女性とメール交換をすることが、こんなに楽しいと思いませんでした。
女性の人と、日々、いろんな起こったことを話すことが、こんなに面白いものだとは思いませんでした。
女性の人と、メールのやりとりをすることが、こんなに嬉しいものとは思いませんでした。
女性の人から、親しいメールを頂けるのが、こんなにドキドキするものとも思いませんでした。
たとえ、それが、友達の彼女でも、勝は十分でした。
たとえ、それが、勝の淡い恋だとしても、勝は幸せした。
彼女と、幸せなメール交換をすることで、勝は、ますます彼女が好きになれる自分を感じられるだけで幸せでした。
彼女とどんどん親しくなっている自分、彼女を知ることができている自分を発見できて、勝は、幸せだったのです。
しかも、勝は、彼女と幸せ交換することで、日々、自分に起きているいろんな幸せ、小さな幸せを見つけ、感謝することができるようになりました。
いろんな不満が消えて、勝は、幸せを見つけることで、ますます幸せになったのです。
ある時、勝は、そんな彼女に質問しました。
少し、ドキドキしながら質問しました。
彼女からの返事が、少し怖かったけど、質問しました。
「勝のことを率直にどう思う、少しは好きですか」と、彼女に聞きました。
どうしても、勝はそれが知りたかったのです。
彼女が、勝のことをどう思っているか、率直に意見を聞きたかったのです。
彼女は、そんな勝に、率直に、返事をくれました。
私は、勝ちゃんのこと、好きよ。
世界の中で、5番目くらいかな。
彼女は、そう勝にいうことで、気を使ってくれたのです。
勝は、そんな彼女に、再び、聞きました。
「勝のどこが好き、勝のいいところはどこと思う」
彼女は再び答えてくれました。
真剣に考えて答えてくれました。
人には、それぞれいいところあるけど、勝ちゃんにもいろんないいところある。
私は、勝ちゃんが、情報誌を書いているところは好きよ。
素直に、何でも率直に書いているのに感心しているよ。
政治、経済、歴史などに詳しいのも、すばらしいと思う。
勝ちゃんが、もりしりなのもとても尊敬している。
世の中の為に、何かをしたいと願っている事も刺激を受けている。
実際に、情報誌を通して、活動をしているところは、かんばっていると思う。
他にも、嘘をつけないところ。
人とのご縁を大切にしているところ。
真面目に働いているところ。
お金がなくても、謙虚に生きているところ。
つねに前向きで、感謝して生きていること。
彼女は、そんなことを書いてくれたのです。
しかも彼女は勝自身も、気がついていないところも何個か教えてくれました。
・
・・・・・・・・
勝は、そんな彼女に感動しました。
勝が、彼女のいいところ何個かあげられるとしても、表面的なもので、とても彼女のようにはかけないと思いました。
実際に、書こうとして、勝は止めてしまったのです。
そこまで思いつかなかったのです。
だけど、勝は、彼女から、人の長所を見ることを学びました。
今まで知らなかった彼女やいろんな人の長所を見ようとしたのです。
また、勝は、ある人、再び、彼女に質問しました。
今まで、ずっと分からなかったこと、最初から聞きたかったことを聞きました。
「どうして彼氏の友達の一人に過ぎない勝に、そんなに優しいの」
「彼から言われているから。そこまでの事をしてくれるの」
勝は、そう尋ねたのです。
彼女は、そんな勝の疑問に答えてくれました。
もし、天、神様がいたら、勝ちゃんには、感謝していると思うわ。
情報誌をずっと10年以上も続けている勝ちゃんに、喜んでいるわ。
人と人のご縁を大切にしている勝ちゃんの生き方に、微笑んでいるわ。
日本や、人類の為に、何とか自分なりにしたいと願っている勝ちゃんに、優しいと思うわ。
お金がなくても、地位がなくても、どんなに苦しくても、自分の道、情報誌を書き続けている勝ちゃんに、笑顔でいると思うわ。
そしてそんな勝ちゃんに、優しくしてあげたいと思っている。
勝ちゃんが、時には疲れていたら、癒してあげたいと思うわ。
勝ちゃんが、時には、空しさを感じていたら、励ましてあげたいと思うわ。
勝ちゃんが、心の中で泣いていたら、抱きしめたいと思うわ。
勝ちゃんが、本当に困っていたら、救済してあげたいと思うわ。
勝ちゃんが、時には、異性の愛を求めていたら、それに答えてあげたいと思うわ。
だけど、天、神様は、直接では、何もすることはできないの。
人には、人や物のご縁を通してでないと、神様でも愛を注げないし、肉体を通してでないと、勝ちゃんを感じる事もできないの。
だって、神様と、人は次元が違いすぎるから。
でも、人は、すべて神様の分身でしょう。
神様は、人を通して、愛する事も、感じる事もできるわ。
だから、本当は、勝ちゃんにも、誰か、勝ちゃんにふさわしいすてきな女性が現れて、神様の代わりに、優しさや愛を届けないと、いけないのだろうけど、まだいないから、できるかぎりのことを、私にさせて欲しいの。
それが、彼ではなくて、天の願いかな。
私には、それが分かるの。
勝ちゃんは、私からみても、本当に天のお仕事、がんばっているものね。
彼女は、そう答えてくれました。
勝は、そんな彼女の返事に感動しました。
一瞬、涙が出そうになりました。
彼女は、仏の化身、観音菩薩、天が、勝に与えてくれた女性だと思ったのです。
また、勝自身も、彼女のように、天、神様の代理、化身として、いろんな人に、優しさや、癒しや、愛を注げられる菩薩になれるだろうか。
いつか彼女のようなことをしたい。
勝は、そう本気で思いました。
勝は、彼女のように、綺麗でもないし、異性の人を引き付ける魅力はないかもしれないけど、いつか、勝も彼女のようなことをしたい、メールでの幸せ交換をしたいと、彼女にしみじみと言ったのです。
彼女は、そんな勝の気持ちに、とても喜んでくれました。
きっと、できるわよとメールで励ましてくれました。
勝ちゃんを必要とする女性は、必ず現れるわ、そう言い切ってくれました。
神様が、きっとそんな女性とのご縁を、勝ちゃんに与えてくれるわ。
そう自信を与えてくれました。
その女性に、愛をたっぷり注いであげてね。
豆にメールしてあげてね。
その女性を必要としてあげてね。
供に成長してあげてね。
私、その日が来るの、楽しみにしている。
彼女は、そう言いました。
勝には、勝を必要としてくれる女性が、いつか現れるか、どうか半信半疑でしたが、現れたら、本当に大切にしたいと思いました。
例え、その女性が、勝よりもはるかに年上な女性でも、例え、その女性が結婚されていて、勝とは直接、会えない女性でも、勝は、彼女が、勝のしてくれたように、大切にしたいと思いました。
心から大切にして、メールの世界で、一杯、一杯愛したいと思いました。
勝は、そう神様と彼女に誓ったのです。
「ドリーム・ステーション・縁」
勝は、ドリーム・ステーションというものとご縁を持ちました。
勝と同じくバーチャルの世界で、村を作っているある駅長さんのお誘いでした。
勝が、前から知っているある先生が構想したものでした。
勝は、喜んで大阪で、最初のドリーム・ステーションに参加しました。
ドリーム・ステーションは、何もない不思議な場です。
ただ、2時間半ぐらい、メンバーと月に一度、集まるだけでした。
後は、何の目的もありません。
何もする必要もありません。
ただ、駅長を含めた25人限定の人達で場を作るだけなのです。
でも、このドリーム・ステーションには、何も目的がなくても、神様には目的があります。
何の目的がないだけに、神様のエネルギー、意思が入りやすいのです。
神様のエネルギーが、この場には注ぎこまれるのです。
また、このドリーム・ステーションには、何の目的もないだけに、駅長と波長のあった人達が集まります。
同じ波動を持った人達が集まる場なのです。
その人達、一人一人の夢を叶えるというのが、唯一の目的なのです。
勝は、このドリーム・ステーションに参加する事にしました。
大阪で作られたドリーム・ステーション縁のメンバーの一人になることにしました。
このドリーム・ステーションが、勝の長年の夢、これからの21世紀の集まり、智閥になると思ったからです。
この一見何の目的がないという集い、ドリーム・ステーション縁に、とてつもない可能性を見たのです。
また、勝は、このドリーム・ステーションに、友達と彼女を早速お誘いしました。
二人が、25名の中に入って頂けたら、勝は、一月に一度、二人に、自動的に会えることになります。
彼女に会える確率が高くなります。
しかも、二人が、辞めない限り、勝は、二人と、ドリーム・ステーション縁の縁を通して、一生ご縁を持てることになります。
勝は、二人が、参加してくれたらいいなあと、心底思ったのです。
でも、それは実現しませんでした。
二人は、ドリーム・ステーション縁に、一度来てくれましたが、参加はしなかったのです。
でも二人は、喜んでくれました。
彼女も、メールで、「面白かった。すてきな人が参加しているのですね」という感想をくれました。
ドリーム・ステーション縁には、綺麗な女性が多いですねと感心してくれたのです。
「ミクシイのご縁」
彼女は、ドリーム・ステーション・縁のお礼として、ソーシャル・ネットワーキング「ミクシイ」というものに、勝を招待してくれました。
彼女は、彼氏から教わったそうです。
彼女は、勝ちゃんだったら、絶対に喜んでくれる。
全国の勝ちゃんを必要としている人達とのご情報誌を咲かせてねといって、招待してくれたのです。
勝は、彼女のご招待に喜んで、ミクシイに参加しました。
否応はありませんでした。
彼女の誘いなら、何でも参加するつもりだったのです。
また、このミクシイに、勝は、はまってしまいました。
ミクシイは、無料ですが、会員制のプログサイトです。
プログを好きなだけ書くことができます。
その上に、会員制なので、書き込んでくれた人は、誰なのか、分かるようになっているので、荒らす人もいません。
その上に、ミクシイには足跡機能もあります。
誰が、勝の日記を覗いてくれたのかも、すべて分かるようになっています。
本当にすばらしいサイトだったのです。
ミクシイでの、勝の最初のお友達は、招待してくれた彼女でした。
ペンネームは、彼女らしい紫陽花でした。
彼女は、紫陽花の花が大好きなのです。
写真も、ピンクの大きな紫陽花の花だったのです。
また二人目は、友達でした。
ペンネームは、野武士でした。
勝のマイミク、友達は、この二人から始まって、どんどん増えていきました。
最初は、ドリーム・ステーション縁の人達や、情報誌の読者や村人の人達が、勝の招待に応じてくれたのです。
でも、それだけでなく、全国の人達で、波動の合う人が、勝のマイミクになってくれました。
勝のマイミクは、50人、100人、150人と増えていったのです。
しかし、勝が一番、嬉しかったのは、やはり彼女でした。
彼女とミクシイを通して、繋がることができたことでした。
彼女が、勝の日記に書き込んでくれたら、瞬時に、勝には分かりました。
ミクシイか、赤文字で教えてくれるのです。
しかも、彼女が、書き込まなくても、足跡を見ることで、彼女が見てくれたことは分かりました。
勝はそれだけで幸せでした。
とても幸せだったのです。
その上に、彼女が、日記を書いたかも、勝は、毎日チェックすることができました。
彼女は、頻繁に日記を書いていて、勝はそれを見て、書き込むのが楽しみでした。
勝は、彼女の日記を見ることで、彼女が、どんなことをして、何を考えているのか分かりました。
勝は、それだけで満足していました。
彼女とのご縁が深まっているのを感じました。
勝は、彼女と、いつでも繋がっている、結ばれていると思うだけで幸せだったのです。
「彼女とのデート」
勝と彼女の幸せ交換は、3ヶ月、4ヶ月と続きました。
メールだけでなく、ミクシイを通しても、ご縁が深まることはできました。
勝は、その中で、ますます彼女が好きになる気持ちが、高まっていくことを実感していました。
勝は、彼女のことが本当に好きでした。
彼女に、恋している自分をもう抑えることはできなかったのです。
勝は、彼女とデートしたいです。
一度だけでもいいから、彼女と手を握りながら、いろんなところ歩きたいです。
勝は、彼女とハグしたいです。
一度だけでもいいから、彼女を思い切り抱きしめたいです。
勝は、彼女の裸がみたいです。
一度だけでもいいから、彼女の裸身、この目に焼き付けたいです。
勝は、彼女と愛し合いたいです。
一度だけでもいいから、彼女の胸やおしりを十分に堪能したいです。
勝は、彼女とセックスしたいです。
一度だけでもいいから、彼女の魂と合体したいです。
勝の思いは、もう止まりませんでした。
何だか、勝だけの思いではないみたいでした。
まるで、何かが、そう訴えているみたいでした。
いつもの何もいえない勝ではないみたいでした。
勝は、決心すると、率直に彼女にお願いしたのです。
もし、よかったら、いつでもいいので、勝と一緒に、デートして貰えませんか。
勝と一緒に、二人でどこかを歩いて貰えませんか。
勝と一緒の時間、過ごして貰えませんか。
勝は、恥ずかしながら、女性と、簡単なデートした事はあっても、本当のデートしたことありません。
勝は、一度、どうしてもデートしたいです。
手をずっと手を握っていたり、ハグしたいです。
そんなすてきな思い出、生きているうちに一度持ちたいです。
でないと、死にきれません。^^。
正直言って、メールの内容は、むちゃくちゃでしたが、勝は、素直に、彼女に自分の気持ちを書いていたのです。
彼女は、そんな勝のメールに、喜んでくれました。
私も、勝ちゃんと一度はデートしてみたかったと言ってくれました。
その時には、ちゃんとしたデートしましょうと約束してくれました。
お互いが、一生の思い出になるようなデートしましょうと誓ってくれました。
恋人のように、手を握ったり、ハグしたりしましょう。
私、おしゃれしていくからね。後はすべて勝ちゃんにお任せします。
彼女は、そう書いて、勝を安心させてくれたのです。
「勝のイケメン大作戦」
勝は、彼女とデートすることが決まりました。
でも、決まってからが大変でした。
日程を決めることはできても、その後、勝は、何をしたらいいか分かりませんでした。
彼女とどこをデートしたらいいかも分かりませんでした。
勝は、女性が、行って楽しい場所も知りませんでした。
彼女が、すべて任せると言ってくれたので、勝は、彼女に相談する事もできませんでした。
勝は、とても困ってしまったのです。
しかも、勝は、どんな服を着て行ったらいいのかも分かりませんでした。
おしゃれするという彼女に、勝は、どうおしゃれしたらいいのかも分かりませんでした。
勝は、彼女とデートしたかっただけで、何も考えていなかった事に気がつきました。
何も知らなかったことを痛感しました。
何も、できない自分を、初めて知ったのです。
勝は、自分が、映画、電車男のオタクの男性と、まったく変わらないことにやっと気が付いたのです
思い余った勝は、ご縁のある人達に、相談する事にしました。
情報誌の読者や、ドリーム・ステーション縁の皆に、応援求めました。
勝は、今度、ある女性とデートします。
一生の思い出にしたいです。
どうか応援よろしくお願いしますと言って、みんなをえーえっええーと驚かせたのです。
また、勝は、皆さんに実際に応援して貰えました。
情報誌の読者の人達の中には、本当に驚いて、メールで、励ましや、アドバイスしてくれた人何人かいました。
ドリーム・ステーション・縁のメンバーには、ヘルシーな料理である、豆腐料理で有名な梅の花を紹介して貰いました。
勝が考えていた映画は、見るというのは、会話が何時間もできないので駄目、女性は、おいしい料理が一番というアドバイス頂きました。
しかも、cocoさんやショージさんには、勝のイケメン大作戦、おしゃれに直接協力して貰えました。
二人には、実際に、服を買うのに付き合って貰い、選んで貰ったのです。
二人によって、勝は変身しました。
靴から始まって、靴下、シャツ、セーター、全部、一式揃えました。
ピンクのカーターシャツが、よく似合う勝になれました。
勝自身が、びっくりする新しい勝になれました。
おしやれな勝になったのです。
でも、そんな外面よりも、勝は内面でも大きく変わろうとしていました。
勝は、彼女によって、初めておしゃれに関心持ちました。
周りの人が、どんな服を着ているか、意識してみるようになりました。
もっと、もっと、カッコいい男性になりたいと心から思いました。
少しでも彼女に近づきたいと思いました。
写真をとっても、違和感がない、せめて写真をみられる勝に、心底なりたいと思ったのです。
「電車男勝とエルメスの彼女」
情報誌の読者や、ドリーム・ステーション・縁の皆に応援して貰ったことに気をよくした勝は、ミクシイでも、彼女とのデートのこと、皆さんにご報告しようと思いました。
勝のマイミクの人達にも、いろんなアドバイスが欲しかったのです。
勝は、彼女とデートができる喜びを、マイミクの皆にも知って欲しかったのです。
供に喜び、供に感動したかったのです。
でも、それだけでなく、勝は、彼女とのデート、本当にすばらしいものにしたいと願っていました。
勝だけでなく、多くの人が忘れられない一生の思い出に成ったらいいと思いました。
また、勝が、一番、彼女にアピールできるものがあるとしたら、自分とご縁のある人達だと思いました。
情報誌の読者や村人、一生お付き合いするドリーム・ステーション・縁や、勝のマイミクの人達が、勝の最大の宝物だと確信していたのです。
皆が、ミクシイの中で、勝の為に、盛り上げてくれたら、本当にすばらしい思い出になると信じていました。
勝は、多くのマイミクの人が、勝とデートしてくれる彼女の存在に、何てすばらしい女性なのだと、感謝してくれたら、彼女も喜んでくれると思いました。
彼女にとっても、すばらしい思い出になると思ったのです。
だから、勝は、ミクシイの日記に、ある女性、勝のエルメスさんとデートすること書きました。
突然ですが、勝は、ある女性とデートするので、勝に力を貸して下さい。
一生の思い出にしたいのです。
勝は、彼女もミクシイは見るので、一言断ってから、そう書きました。
後は、余計なことは一切書かなかったのです。
勝は、それを掲載した瞬間、自分は、本当に、映画の電車男になってしまうことは分かっていました。
彼女が、すてきなエルメスさんになることを願っていました。
勝のマイミクの皆は、そんな勝の為に、一杯一杯書き込んでくれました。
大いに盛り上げてくれました。
その人の中には、勝が、デートすることを、本当に喜んでくれた人がいました。
勝のエルメスさんは、本当にすばらしいと、絶賛、感謝してくれる人がいました。
勝ちゃん、がんばってと、励ましてくれる人もいました。
勝ちゃん、デートはこうしたらいいと、具体的にアドバイスしてくれた人もいました。
私、絶対に成功すること、信じているからねと、エネルギーくれた人も何人もいました。
私、成功すること、願っているからねと、祈ってくれる人も、たくさんいました。
勝は、そんな皆の応援が嬉しかったです。
涙がでるぐらい嬉しかったです。
きっと、皆の喜びや愛のエネルギーや、祈りは、彼女に届いていると思いました。
彼女も、勝と同じように、喜んでくれていると心から確信したのです。
また、彼女は、そんな勝の日記、読んでくれていました。
足跡がついていました。
でも、彼女は、何も言いませんでした。
勝とのメールでも、そのことにはあえて触れませんでした。
ただ、すごいねえと感心しているだけでした。
彼女は、勝や、勝のマイミクの皆さんの為に、知らないふりをしていてくれたのです。
「梅の花尽くしデート」
勝と彼女のデートは、早朝から始まりました。
勝は、最初は、大阪城にある梅の花を見に行きました。
大阪城の梅の花が綺麗だということは、マイミクの人から教わりました。
去年、勝の知り合いの人が、大阪城に咲いている梅の花を、デジカメで撮ったもの、メールでくれたこともありました。
勝は、梅の花ははずせないと思いました。
豆腐料理の梅の花と実際の梅の花、ものすごいご縁があると思いました。
いろんな梅の花、花達が応援してくれると思ったのです。
また、梅の花綺麗でした。
ピンクと白い梅の花、最高でした。
勝は、みんなの助言で、事前に下見していて分かっていましたが、大阪城は、梅の花で、一杯で、とても綺麗だったのです。
しかも、勝は、花は大好きです。
彼女と初めて会ったのは、紫陽花寺でした。
それ以来、時々、大阪にある大きな植物園にも行っていました。
毎年、紫陽花の咲く時期は、紫陽花に会いに、一日を潰しています。
心から、彼女と梅の花、楽しんだのです。
その上に、勝は、大阪城では、ずっと彼女の手、握っていました。
本当に、ドキドキしました。
彼女の手は暖かく、しっかり握ってくれていました。
これが、本当だったら、どんなにいいだろう。
彼女が、勝の本当の恋人だったら、死んでもいいと思ったのです。
そしておしゃれしていた彼女は、そんな勝に対して、最初から笑顔で接してくれました。
勝のおしゃれには、見違えたと驚いてくれました。
ものすごくセクシーになったと褒めてくれました。
勝ちゃんには、いい友達がいるねとしみじみと言ってくれました。
その後、彼女は、勝と肩を組むと、歩いてくれたのです。
二人は、その後、大阪・中之島の国立国際美術館で、ロシアの「プーシキン美術館展」を、手を握りながら見ました。
それだけで、勝は、幸せでした。
本当に幸せでした。
しかも、彼女は、美術にも詳しかったです。
よく、美術館に行くと言っていました。
プーシキン美術館展も一度行きたいと思っていたと喜んでくれました。
マティスの「金魚」のことなども教えてくれたのです。
また、勝は、美術の事はまったく分かりませんが、マイミクの卑弥呼さんが、絶賛していた、ロシアの「プーシキン美術館展」を選んでよかったと思っていました。
というのも、プーシキン美術館展で展示されたものは、19世紀末から1917年のロシア革命までの短い期間に、2人のロシア人実業家がパリを中心に収集した「シチューキン・モロゾフ・コレクション」ということでした。
勝は、まったくこの二人の事は知りませんでしたが、ロシアの実業家、シチューキン・モロゾフという人が、まだ無名だった、マティスとピカソにさえ注目して、集めていたというコレクションに興味を持ちました。
勝も、いつかは、彼女にとって、マティスやピカソのような掘り出しものでありたいと願いました。
いつか、彼女が、勝ちゃんは、私が、思っていたようなすごい男性だった。
勝ちゃんとデートしてよかったと思える男性にきっとなりますと、心の中で、誓っていたのです。
その後、二人は、7時に、豆腐料理で、有名な梅の花に行きました。
彼女は、梅の花のこともご存知でした。
でも、とても喜んでくれました。
勝は、マイミクのルカさんの助言で、梅の花では、個室を予約していました。
二人だけの空間で過ごしたのです。
しかも、梅の花の豆腐料理最高でした。
胡麻豆腐・たぐり湯葉・特製かにしゅうまい・三段引き出し・蓮根餅・引き上げ湯葉(くみ豆腐付)・生麩の揚げ出し・海老身丈の湯葉包み揚げ・ずわい蟹の酢物・生湯葉の吸物・飯物・香の物・デザート、すべて豆腐でできていました。
勝は、本当に感動して食べたのです。
その上に、ルカさんが、教えてくれた引き上げ湯葉、最高でした。
茹で上がった湯葉を箸ですくい上げるの、面白かったです。
彼女は、箸で湯葉をすくってくれました。
勝は、それだけで幸せでした。
梅の花の料金も、少しも惜しくなかったです。
本当に、すばらしい思い出になったのです。
その上に、彼女は、大阪城でも、国立国際美術館でも、梅の花でも、積極的に、デジカメの写真撮らせてくれました。
大阪城、国立国際美術館、梅の花でも、勝は、周りの人や店員の人に頼んで、二人の写真撮って貰っていました。
それは、本当に夢のようでした。
勝は、それだけで、十分満足だったのです。
「彼女の悲しい過去 幽霊になった彼氏」
梅の花での食事が終った後、勝と彼女は、喫茶店に入りました。
彼女が誘ってくれたのです。
彼女は、改めて、勝に感謝してくれました。
本当に楽しかったと喜んでくれました。
お金使わせたねと気を使ってくれたのです。
勝は、そんな彼女がますます好きになりました。
彼女と十分デートできると、少しだけ自信つけたのです。
だから彼女が、勝にとっては高嶺の花だと思っても、やはり何もせずに諦め切れませんでした。
彼女は、男として抱きしめたいという思い、消すことはできなかったのです。
でも、勝は、ここで、その気持ちは言えませんでした。
梅の花のデート代を出しているので、今、ここでいうことは、何か、代償を求めているようで、彼女を気づけてしまうのではないか。
そう思いました。
勝は、その事を恐れていました。
前のように、一夜を過ごしたいとはいえなかったのです。
今度、男らしく、デートする前に、お願いしようと思ったのです。
そんな勝の気持ちは、彼女には分かっていたみたいでした。
彼女は、勝に、変なこと、言うようだけど、聞いてくれるというとある話をしてくれました。
彼女は、昔の話をしてくれました。
昔、彼女には、恋人がいたそうです。
二人の仲は、とてもよかったそうです。
大学の頃から、付き合っていたそうです。
二人は、5年ぐらい付き合っていたのです。
しかも、彼女は、彼氏とは、清く正しく付き合っていたそうです。
二人は、もうすぐ結婚を約束していました。
それまで、セックスは殆どしなかったそうです。
キスや、ペッティングまでで、彼も理解してくれていました。
我慢してくれていたのです。
そんなあるとき、彼が突然、交通事故で亡くなったそうです。
自動車の事故で、意識不明のまま死んでしまったのです。
彼女が、駆けつけてから、しばらくして、意識が回復しないままに亡くなったのです。
彼女には、相当なショックでした。
まさか、こんなことになるとは、夢にも思わなかったそうです。
しかし、彼女が、もっとショックだったのは、彼氏が死んだ後、彼女は、彼氏を感じ始めたことです。
彼女は、小さい頃は、幽霊をみたこともあって、霊感があったそうです。
自分の背景に、彼氏が今もいること、見守っていることを感じることができたのです。
だけど、それだけだったら、何の問題もありませんでした。
彼氏が、成仏することを願い、彼女は、彼氏を安心させる為にも、明るく、元気に振舞って、早く立ち直ろうとしたのです。
でも、そんな風にはなりませんでした。
彼女は、彼氏が少しも喜んでいないこと、感じたそうです。
彼氏の空しさが、どんどん伝わってきたそうです
彼氏の悲しみがよく分かったそうです。
やがて、彼氏は、夜中、一人で住んでいる彼女の布団に入ってくるようになったそうです。
彼女に、迫ってきたのを感じたそうです。
でも、幽霊となった彼氏とセックスはできませんでした。
彼氏には、肉体はありません。
彼女は、彼氏の求めに応じたくても、その方法は知りませんでした。
どうする事もできなかったのです。
やがて、彼女は、三日もすると、そんな幽霊に対して疑うようになったそうです。
これは彼氏ではないと恐れるようになったそうです。
彼氏が、こんなことをするはずがないと考えるようになったそうです。
そんな幽霊を忌み嫌うようになったのです。
しかし、幽霊の彼氏は諦めなかったそうです。
彼氏は、夜中に忍び込んでくるだけでなく、彼女の体内に入りこんでくるようになりました。
彼女は、その時から、何かを食べたくなる過食症になったそうです。
夜中、冷蔵庫を開けると、食べ物を食べだし、体重も増えだしたのです。
でもいくら食べても、彼女は満足しませんでした。
彼氏は、そうすることで、何かを彼女に伝えようとしましたが、あの頃の彼女は、それを分かろうとはしなかったというのです。
だけど、その事は、25歳の彼女には、大変なショックでした。
こんな事は、両親や友人に話せません。
彼女は、両親や友人を心配させることを恐れて黙っていたのです。
結局、そんな彼女が相談した相手は、霊媒師、祈祷師でした。
彼女は、いろんな霊媒師、祈祷師とご縁を持ったそうです。
彼女に付いている幽霊を、祈祷師に頼んで、御祓いして貰ったそうです。
霊媒師の人に頼んで、幽霊に離れるように説得貰おうとしました。
彼女自身も、滝に打たれたこともあったそうです。
だけど、どれも駄目でした。
幽霊になった彼氏には、全然通用しませんでした。
何もしても、まったく平気でした。
彼女は、諦めてしまったのです。
そんな時期が2年ぐらい続いたそうです。
彼女は、ある時に、ある人と会う転機があって、幽霊になった彼氏に対して、発想を変えたそうです。
幽霊の彼氏を恐れるのではなく、幽霊の彼氏を受け入れたそうです。
幽霊の彼氏を祓おうとせず、幽霊の彼氏に波長を合わそうとしたそうです。
幽霊の彼氏と一緒に、一緒に、生きようとしたそうです。
そうすると、彼氏は初めて喜んだそうです。
幽霊の彼氏と、一緒に食べてあげたら、幽霊の彼氏にその波動が届いたのか、初めて満足したそうです。
幽霊の彼氏は、「ありがとう」といって、初めて、彼女に感謝したというのです。
また、彼女は、幽霊になった彼氏と親しかった、ある友人に、事情を話して、幽霊になった彼氏を意識して、自分とセックスして貰ったら、友人を通して、快感が届いたのか、幽霊の彼氏は、納得して、彼女の意識から完全に離れたそうです。
それ以後、再び、幽霊の彼氏が姿をみせることはなくなったそうです。
彼女は、きっと成仏していると信じているのです。
彼女は、そんな話をしてくれました。
彼女は、必死で、時には涙を流して話してくれました。
勝は、そんな彼女に何も言えませんでした。
勝には、まったく今まで知らない話でした。
勝は、ただ真剣に聞く事しかできなかったのです。