日本文化を見直そう
今、欧米では東洋思想が、勝ってないほど評価され始めました。
科学の最先端を極め、合理的に社会システムを組み、豊かな物質社会を創って
きた西洋文明にかげりが見え始めてきたのです。
地球温暖化を始めとして、自然の環境破壊が進み、それに加えて民族間、国家
間の摩擦は絶えず、心が殺伐として、心の豊かさをなくしてしまいました。
東洋文明の基盤は、大自然をバックボーンにした精神主義です。
東洋の文明や文化は、科学一辺倒の西洋人には理解しづらいらしい。
西洋人にとっては、東洋は今も尚、神秘な国なのです。
ところが彼らは、東洋の神秘を科学の力で解明し始めました。
直感や感性によってえた宇宙観と、最先端の科学によって解明された宇宙観と
は、それほどのずれはなかったということが解ってきました。
西洋人の自然観や価値観は徐々にではあるが東洋に向き始めています。
その中でも特に日本文化に関心が向けられています。
日本料理、歌舞伎、武道、禅、鍼灸、ヨガ、易経などに世界中の人たちが関心を
示しています。
東洋人の発想は、西洋人のように白か黒かという二元論ではなく、宇宙はひと
つの連続された系として、全体の動きを捉えようとする特徴があります。
人生の中で起こるいい事も悪いことも、すべて意味のあることだというふうに捉
えていま
す。
物事の現象を周期や循環として捉えているのです。
私達が何となく易に興味を持つのは、巡り巡っている自分の人生の中で、今は
どのあたりにいるのだろうと気に掛けているからです。
健康に気をつけていても病気になるし、運転に気をつけていても事故に遭遇し
ますね。
そんなとき人生の中で起こってくる出来事の意味を見出そうとしているのです。
成功や失敗の二元論的な考えではなく、自分の生きている人生の意味や本質を
求めて止みません。
現代社会のように、成功と失敗、貧者と富者というふうな、二極化や格差問題と
いう捉え方はしないのです。
物事の現象を連続された陰陽の動きと見るのです。
現代社会を東洋の目で観ると、新たな発見がいくつもあります。
何千年培ってきた日本文化の中に、素晴らしい知恵が数多く眠っています。
その東洋の知恵を、もういちど掘り起こし、未来への知恵として活かしていき
ましょう。
私たちの自然観や価値観は、あまりにも西洋化しすぎてしまった感があります
。
そのために、木ばかりを見て、森が見えなくなってしまったのです。
このあたりで一人ひとりの心の中に、本来の日本文化を取り戻そうではありませ
んか。