小沢一郎のナゾ
小沢一郎という政治家の人物像は人によって評価が違います。
これは、彼が何をしようとしているのか見えてこないからです。
どちらかと言えば不気味な存在です。
いずれにしても政局のキーマンであることには違いありません。
アメリカも民主党や鳩山党首の記事に紙面を割いていますが、小沢一郎に関してはそれほど多くはありません。
超一級の分析力のある、アメリカが小沢の存在を知らないわけはない。
すべては謎に包まれています。
彼の世間での人物像は、どちらかと言えば「壊し屋」「闇将軍」などと揶揄され負のイメージの方が強いように思います。
「壊し屋」になるにも、「闇将軍」になるにも力がなければ出来ないことです。
自民党時代、40代の若さで幹事長まで上り詰めた実力者です。
当時日本の首相になる射程距離にありながら、自民党を去っていった。
政治家なら当然狙う最高権力者の地位を捨ててまで彼は下野したのです。
もうひとつ不可解なことがあります。
あれほど自民党の体制に反旗を唱えながら、自民党と連合(自由党)を組んだ。
そのご細川政権を支えて、最終的に民主党に合流し政権交代をなしえた影の実力者です。
ここまでの行動を考えると「最高権力者」を目指しているようには思えません。
外からは、一見矛盾に見える行動の中にも、彼独自の政治哲学があるのでしょう。
そこで兵法書で有名な「孫子の兵法」を紐解いてみました。
詳細は別にして簡単にポイントを整理してみると、小沢一郎の行動の矛盾の謎解きが出来そうです。
敵陣に乗り込み内部から体制を変える(自民党との連合)
兵力の数で戦は有利になる(選挙の名人)
仮想敵を作ることで軍を引き締める(二大政党制、その布石のため小選挙区制を提唱)
影武者を立てての陽動作戦(院政)(闇将軍)
郵政のトップにかつての大物官僚を就任させた(敵を味方にする)
このように考えてみると、別段矛盾はしていないと思われます。
後は小沢一郎の目的はどこにあるのかという一点に絞られます。
彼の主張は自民党時代からそんなにぶれていない。
国家百年の大計に立ち、日本の将来を考えての行動であれば、歴史に名を残す大物政治家でしょう。
そうでなければ、これほど危険人物はない。
私は小沢一郎という政治家を信奉しているわけではありません。
ただ私なりに分析した感想を述べたに過ぎません。
■編集後記
めっきり寒くなりました。
先週北海道の旭川に出張していました。旭川空港に降り立ったとき、そこはもう一面雪景色でした。
気温は零下二度で、震えながらバスに乗り込みました。
これから本格的な冬を向かえます。厳しい寒さの中で、みんなこれから先の不安を抱えながら心も
冷え切っているのではないでしょうか。
個人も会社も国も、この難局を抜け出そうともがいています。
勇気を無くしたらすべてをなくします。変化に流されることなく、変化の波にいかに乗っていくか
こんなことを考えている日々です。
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