第三の波
時代が大きく変わるということを最初に言ったのは未来学者アルビン・トフラーです。アルビン・トフラーは昭和57年(1982年)「第三の波」という題名の本を書きました。世界中でベストセラーになりましたが、日本でも大ヒットしました。
「第三の波」というのは2000年~2010年ころには工業社会が崩壊し、新しい情報社会(デジタル時代)が来るということを言ったものです。
アルビン・トフラーの説によれば、過去において人類は大きな時代変化を2回経験しています。
1回目が狩猟社会から農耕社会へ、2回目が農耕社会から工業社会へ、そして今工業社会から情報社会へ3回目の時代変化を迎えようとしているのです。
農耕社会で価値のあった「閨閥」(血縁関係で閥を創りそこへ権力と富を集中させる組織=日本では徳川幕府)が崩壊し工業社会になって価値をなくしました。これを産業革命(明治維新)と言います。
工業社会では新しい価値をもった「財閥」(一部の政治家、一部の官僚、一部の資産家が共謀して権力と富を集中させる組織=日本の現状を見れば理解できます)が生まれました。今それが急速に崩壊を始めています。
情報社会では工業社会で価値のあったものが価値をなくし、情報社会では新しい価値を持つものが誕生するに違いありません。筆者はこれを「智閥」(心と心のネットワーク=自我をなくし、人のために生きる喜び、愛と感謝で共生できる組織)と称しています。
ちょうどそのような時期に我々は生を受けているのです。一体どうして、いつ、なぜ、時代が変わったかということを考えてみましょう。(つづく)