縁とチャンス
人生にはいろんな出会いがあります。
出会いによって人生が大きく左右されるといっても過言ではありません。
よくある話ですが、成功者が「○○さんとの出会いが人生を変えました。こんにち、私があるのもひとえに○○さんと出会ったおかげです」。
また、その反対に「あの人と出会ったために騙されて財産を失ってしまった」などはよく聞く話です。
こんな話があります。
ブラザー・ミシンの創業者だった故安井正義氏は、兄弟3人でシンガー・ミシンの輸入販売をしていましたが、ミシンを国産化しようと研究し、国産第1号の東海ミシンを試作し、特許などもとりました。
ところが、輸入先から「競争商品をつくるとは何事か「代理店契約を破棄する」との通告を受けました。
そのため売る商品がなくなりました。売る商品がなければ従業員もいなくなります。売り上げがないからお金もなくなります。
すなわち、経営資源の「ひと、もの、かね」がなくなってしまったのです。
金融機関からお金を借りようとしても貸してはくれません。
そこで、安井氏は考えました。
たとえ「ひと、もの、かね、がなくても私には構想がある。工場を建ててミシンの製造をやろう。お金は前金で集めればいい。集めたお金で工場を建ててミシンを製造し、3年後に納品する。この構想に賛同する人を集めるんだ」というわけで、資産家だった母方の森田家より当面の資金を借りて全国行脚し、構想を熱っぽく訴え、賛同者を集めてまわりました。
かって、取引のあったところは、ほとんど安井氏の構想は空想であるとして、賛同を得ることはできなかったそうです。なので、話すチャンスのあった、たとえば、東京駅の赤帽さんや、青森県八戸駅前温泉旅館の番頭さんなど、いろんな人たちに声をかけています。
大変な苦労を積み重ねた結果、構想が実現しますが、赤帽さんにしても、番頭さんにしてもたまたま出会った人たちです。
後にブラザー・ミシンは世界一のミシンメーカーになりました。
ちなみに、東京駅の赤帽さんは後の株ェ重洲ブラザー、八戸駅前の温泉旅館の番頭さんは株ェ戸ブラザーを設立していずれも大成功しました。
このことは故安井正義氏の構想力の凄さと、二人の成功者はいずれも「縁とチャンス」を生かした例として参考になります。
私はこれを教訓として、智閥構想(心と心のネットワーク)を志し、30年間経営していた原事務機鰍フ社長を退任し、デジタル時代(高度情報社会)の農耕型収益構造構築のため、現役で活動を続けているところです。
工業社会では前例がなく、デジタル時代も未到来のため、構想がいかに素晴らしくても、皆さんの理解を得ることの難しさを感じます。
構想実現を疑問視する方もありますが、農耕型収益構造システムの出来栄えを見ていただくまで私は責任持ってやります。
おかげさまで、迫りくるデジタル時代に関心を持つ方や、構想に賛同してくださる方のご支援をいただき、システム構築は順調に進んでいます。
2011年7月24日、アナログからデジタルへの切り替えで、ようやっと我が国も情報化工業社会から本格的高度情報社会へのスタートを切り、明治維新に勝るとも劣らない時代変化が訪れることになるでしょう。
好むと好まざるとに関わらず、我々はデジタル社会へいざなわれます。
インターネットによる情報受信環境はこれを契機に大きく進化することは間違いと思います。
智閥構想から30年、これで私の使命は終わり次世代への引き継ぎとなります。
「智閥」を大きく育てるのは次世代の皆さんですよ。
まさに「グッドジョブ」ですね。
資本家の陰謀
新聞、テレビ、ラジオなどのマスコミでは得られない情報を知ることによって世界が見えてきます。
下記の動画で社会の裏を勉強してください。
http://www.youtube.com/watch?v=hy3tPen4saM&feature=related
ザ・智閥
1999年5月30日に刊行した私の著書ですが、なぜかこのところ「読みましたよ」、「買いましたよ」という方が数人ありました。
私にとっては10年以上も前に書いた本ですし、書店に在庫がないのにこのようなことを聞くのはちょっと不思議だったし、それにしても嬉しい気持ちです。
読んだ方の共通の感想は「10年前に書いたことがいま現実になっている」ということでした。関心のある方は読んでみてください。
Yahooにて「楽天ブックス」を検索し、「原裕一郎」を検索すると「ザ・智閥」が購入できます。
発行所(近代文芸社)に多少の在庫はあるようですが、中古本として¥1〜300くらいで購入できます。