時代が変わる!(村長著書 ザ・智閥 連載3回目)

情報社会への取り組み事始め

いづれ物売りはだんだん難しくなる、まして事務機やOA機器のような成長産業は異業種の参入も盛んだし、ますます販売競争が激化するのは明らかです。

“物を仕入れて売る時代は終わった”と考えなければならない。とするなら、原事務機鰍21世紀につないでいくにはどうしたら良いかという大問題にぶち当たりました。

 

そのためには発想の転換を図り、対策に取り組まなければなりません。

原事務機鰍フ社長を5年以内に退任し、来るべき情報社会に供える準備をしようと心に決めたのでした。

 

とはいっても創業して25年間、中小企業とはいえ曲がりなりにも発展している会社、事務機・OA機器という成長産業のオーナー社長を退任し、血縁関係のない社員に社長を継承することは、社会常識では考えられないことであり、後継者を誰にするか、従業員にどう理解させるか、取引銀行、仕入先にも、まして家族を納得させることができるか等々、これらのことは極めて至難の業でした。

 

それ以後から「情報社会」は私の研究テーマとなったのです。

受け皿として原経営研究所を設立し、異業種交流を目的とした“情報交流研究クラブ”の主宰をし、それから15年間ずっと「情報社会」を見つめながら取り組んできました。

 

少し早すぎた嫌いがないわけではありません。多額の資金を費やしてしまいました。人を見る目にも問題があったと反省しています。

 

10数年の歳月を費やしましたが、この間、収益構造構築まで結びつかず、単に勉強しただけに留まりました。失ったものは大きかったと思いますが、おかげで「情報社会」がはっきりと見え、確信を持つことができました。

 

情報社会と情報社会

既に情報社会が来ているという方がいますが、私の言う情報社会とは全く違います。それは「工業社会における情報化時代」といったほうが正しいような気がします。

 

近い将来、高度に情報を活用することによって、人々が豊かで充実した生活を営む社会が訪れます。いや、われわれは既にそういう社会を創り上げつつあるといったほうが適切かもしれません。

 

この“情報を高度に活用することによって、人々が豊かで充実した生活を営む社会”の呼び名に「高度情報社会」「高度情報社会」の二つが使われています。

 

一見、同じ事柄を表しているように思えるこの二つの言葉、実は国の行政機関である省庁の間ですら統一されていないのが現状です。

各省庁はどちらの言葉を用いているのでしょうか?

「高度情報社会」という呼び名を使っている省庁は4省庁あります。

通商産業省、農林水産省、自治省、科学技術省の下に置かれている宇宙開発事業団は科学技術庁に準じています。

 

これらの省庁の見解はおおむね同様です。ここでは代表として通商産業省の見解を紹介しましょう。

“将来の日本は、国民があまねく情報を活用し、情報が生活に欠かせない要素となる社会になることが予想されます。しかし、現在は、そのような社会になる過程であり、これからそうなっていくだろうという意味で「情報化」としています”(通産省機会情報産業局電子政策課)

 

「高度情報社会」という呼び名を用いている省庁は2省あります。郵政省と文部省の2省です。両省とも“特別に明確な理由はありませんが、慣習として「高度情報社会」を用いている”とのことです。現在では用語の使い方に余りこだわっていないようです。

ただ、各省庁の話を総合すると、10数年ほど前1985年前後)まではかなり呼称の使い方は敏感であった様子が窺(うかが)えます。

 

情報化の推進には、通産省の分野である情報処理機器やソフトウエアと郵政省の分野である通信回線・通信機器の両方が不可欠です。中には通産省の分野とも、郵政省の分野ともつかない分野が出てきますが、これを通産省では「高度情報社会」と呼称して自分の分野に組み入れようとし、郵政省も「高度情報社会」と呼称して同様の主張をするというわけです。

 

現在は大きなプロジェクトが出揃って、既に計画が進行しているため、あまり用語にこだわらなくても良くなったということのようです。既に工業社会崩壊が進んでいるのに、いまさら省庁間で争っている時代ではないと思うのですが!?

 

「高度情報社会」「高度情報社会」を使い分けしているのは建設省だけでした。「高度情報社会」は現在を含めて情報化が進んでいく過程の社会という意味で使っています。また、国民の生活に情報が不可欠なものとなり、十分に浸透した理想的な社会というニュアンスで「高度情報社会」を使っています(建設省都市計画局情報調査課)

 

また、そのほかの省庁では書類を作成する担当者の判断によってどちらも使っているそうです(総理府、大蔵省、厚生省、運輸省、経済企画庁、環境庁、総務庁、新技術開発事業団)と「ほとんど使わない」(法務省、外務省、運輸省、北海道開発庁、防衛庁、国土庁)の二つに分けられます。

 

ただ、郵政省、通産省をはじめ、いずれの省庁も用語を統一する通達を出しておらず、正式に明確な基準を打ち出している省庁はありません。省庁の使い方は以上のとおりですが、この本では「情報社会」「高度情報社会」を用いています。

 

ちなみに「高度情報社会」のことをフランスでは「電子情報社会」と呼び、アメリカでは「情報志向社会」と呼んでいます。また、国際学会や学識者の間では、情報処理機能を持った社会を「高度情報社会」、これに染まった社会を「高度情報社会」と見ているようです。(つづく)

(この本を書いたのは1999年だったので省庁の呼び名は旧呼称です)

ザ智閥 時代は変わる 完結しました

原先生が、1999530日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、

若干の修正加筆をして連載していたザ智閥 時代は変わる

200932255号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました

皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし

原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います

 

また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事はこれで終わりですが

原先生の智閥 造りの活動は、今、本格的に始まっています

しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが

もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています

2011724日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって

本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが

その準備に向けても、着々と動いています

もうすぐ、すごいことが始まりますよ

 

しかも、時代が、10年前に、原先生が

予測していたように、動いていることは

皆さんも、記事を読めば分ると思います

もう残された時間は少ないです

2009年には、もう縁とチャンスもないと思います


しかし、残念ながら、ホームページでは

皆さんに、これ以上はお知らせできません

伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです

 

 

だから、是非、皆さんの中で何かを感じたら、ぜひ、私までご連絡下さい

2009年の原先生の活動をご説明したいと思います

本当に大切なことです。よろしくお願いします

岩谷正

ennohanakikusakaeru@ybb.ne.jp



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