時代が変わる!(原裕一郎著書 ザ・智閥 連載41回目)
アメリカの経済植民地化を防ごう
われわれは声を大にして外資系ネットワークビジネスの進出を防ぐことを国民に訴える必要があります。日本を絶対に経済植民地にしてはならないからです。
このことを日本政府は口にする気がないから、われわれ草の根市民が叫び声を上げるよりほかはないと思うのです。
石原信太郎氏が代議士を辞める時に“日本は明確な意思表示さえできない、男の姿をしながら実は男子の機能を欠いた、さながら宦官(かんがん=東洋諸国で宮廷に仕えた去勢男子の小吏)のような国家になり果てた”と言いました。
石原氏は平成10年9月号「正論」に“アメリカの金融奴隷になり果てた日本”と題して「正論」編集長(大島信三氏)との対談で次のように述べています。
“今はもっと悪い。このさまじゃ纏足(てんそく=中国で女児が4〜5歳になった頃、足に長い布帛を巻き、親指以外の指を足裏に折り込むように固く縛って、大きくしないようにした風俗。唐末の頃から起こり、南宋頃から盛行。清の康煕帝が禁止令を出したが効果がなかった。民国となってからはほとんど廃滅)された妾(めかけ)ですよ。自分の足では立てない。旦那の肩にすがらなきゃ立ち上がれない。金融に関しても世界の経済状況が本質的に変わっていることが分からない。だから戦略が立てられない。そういう国は一方的に収奪されるだけです。
しかも、そのことに気がつかないし、気づこうともしない。IMFというのは事実上アメリカの機関でアメリカの利益のために動いている。
アメリカの金融戦略というのは大体シナリオが決まっています。
ターゲットにする国に、最初はジョージ・ソロスのような投資家集団が乗り込みます。現地は当然、このカネに飛びつく。生産手段に対する投資は日本の企業が系列化しているから、そのカネは不動産投機などに流れてバブル状態になる。そして頃合いを見て短期のカネを引き上げる。それでパニックになる。
そこへムーディーズとか、スタンダードプァーズといった訳の分からない各付け会社が出てきて、何の権威もない民間の格付け会社が、いきなりランクを下げて発表し、経済を混乱させます。そして最後にIMFが昔の進駐軍よろしく入ってきて、その国を自分の管理下に置くわけです。どこも同じパターンですね。
カネをつぎ込んでいた日本の金融機関は、そこで不良債権を抱え込むことになります。生産資本を注入していた日本の企業もパニックになる。そこで日本企業は引き上げる。その後は何が起こるか、見ていてご覧なさい。必ずアメリカの企業が進出して来ますよ。それで日本の持っていたシェアーをブン捕る訳です。これが新しい形態の侵略です。
モノ経済がカネ経済に変わったことをほとんどの日本人は知りません。
モノ経済というのはモノを作って売ったり買ったりする経済です。
今はモノ経済で行き交いしているカネの25倍ものカネが訳の分からない金融市場で動いている。その最たるものは株じゃなくてリスクです。いわゆるデリバティブ(金融派生商品)というものです。デリバティブがカネ経済のメイン商品になっている。
アメリカは世界で一番借金の多い国です。アメリカの対外債務が1兆ドルある。不況でアップアップしている日本の対外資産は1兆ドルの黒字です
だからアメリカの債権をたくさん買わされている。そのニッポンが疲弊して日本から一番金を借りているアメリカが栄えること自体がおかしな話なんです。
とにかくまともな理屈に合いません。今は知恵のあるところにお金が集まる時代。日本にないなら仕様がないんです。アメリカの戦略がまんまと成功し、日本人は骨抜きにされてしまった。
二世議員と官僚だけじゃ大物政治家は生まれません。役人は発想力(構想力)がない。世の中を変えたのはすべて前衛(ベンチャー企業経営者)ですよ。
武将でも、政治家でも、起業家でも。人が考えたこともないことを考えた人間だけが世の中を変えてきました。松下幸之助(松下電器産業)だって、本田宗一郎(本田技研工業)、井深大(ソニー)、森田昭夫(ソニー)、稲森和夫(京セラ)にしたって全部前衛だ。それを疎ましく思うのが役人であって、役人はそういうのを好みません。自分に寄ってこないから。そういう前衛は民間にしかいません。
民間の英知を集めて、政治家の責任で採択して役人にやらせる。政治をそういう方向に持って来ないと、日本の持っているダイナミズムが生きて来ない。
特に中小企業の人たちは、死ぬか生きるかの中で仕事をしているからとんでもないことを考える。国内だけで経済を考える時代は去ったと思います”と。
これまでの時代が続くのであれば、これまでの時代の延長線上に乗っていた人が、それなりに能力を発揮して仕事を続けていけるのでしょうが、今のように何もかも変わってしまうような時代には、若い頃から一つの線路に乗って走って来た人にはどうしたらいいか分からなくなってしまうのではないでしょうか。そうすると今の小渕政権はいろいろな意味で古い時代がつくりだした二世のかたまりなのかもしれません。ある意味で古い時代のエキス、特徴が全部集約された人たちの集まりなのかもしれません。(つづく)
ザ智閥 時代は変わる 完結しました
原先生が、1999年5月30日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、
若干の修正加筆をして連載していた、ザ智閥 時代は変わる
2009年3月22日、第55号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました
皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし
原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います
また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事は、これで終わりですが
原先生の智閥
造りの活動は、今、本格的に始まっています
しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが
もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています
2011年7月24日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって
本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが
その準備に向けても、着々と動いています
もうすぐ、すごいことが始まりますよ
しかも、時代が、10年前に、原先生が
予測していたように、動いていることは
皆さんも、記事を読めば分ると思います
もう残された時間は少ないです
2009年には、もう縁とチャンスもないと思います
しかし、残念ながら、ホームページでは
皆さんに、これ以上はお知らせできません
伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです
だから、是非、皆さんの中で
2009年の原先生の活動をご説明したいと思います
本当に大切なことです。よろしくお願いします
岩谷正
人が生まれた時に、持っている性格や運勢が分かります。
これは、はっきり言って、すごいです。
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