時代が変わる!(村長著書
ザ・智閥
連載6回目)
非常時脱出の決め手となる道具は何か?
明治維新のとき、非常時前期と後期を分ける決め手になったのは「西南の役」でした。既に徳川幕府という旧勢力は潰れていましたが、武士の魂の余燼が残っていました。それがあるうちは新しい時代の建設の障害になります。
そのとき、「西南の役」が起き、武士が農民出身の軍隊に負けて、ちょんまげ時代が終わりました。大東亜戦争の終戦では二発の原発が決め手になりました。
日本が負けるのは決定的でしたが、どう負けるかが問題でした。
潰れるべき勢力が悪あがきをしていたからです。そこへ原爆が落とされて彼らは完全に潰れました。
これらは日本に限定された地域で起こったことですが、今度の非常時は世界で同時に進行しています。今のようにわれわれ人間が、有限な地球上で勝手気ままなことを続けていると地球は滅びてしまいます。
これまで近代資本主義をリードしてきた工業社会は崩壊し、新しい情報社会の建設が始まります。
狩猟社会が磨製石斧によって農耕社会に変わり、農耕社会がタービンによって工業社会に変わりましたが、このように社会が革命的な変化をするときは何らかの道具が決め手になっています。工業社会の崩壊も道具によって変わります。
決め手となる道具が何かということは大変興味のあることですが、その道具が実用化されたとき、非常時から抜け出しが始まるということができると思います。
この日本の非常時を変える「決め手になる道具」は一体何かということですが、椛D井総合研究所の船井幸雄先生は“21世紀は本物の時代”と定義し、“宇宙エネルギー”が時代を変える決め手になると主張しています。
私もその通りだと思いますが、宇宙エネルギーに加えて「情報スーパー・ハイウェイ」すなわち、光通信ケーブルの敷設による情報通信ネットワークが時代を大きく変えると信じています。
光通信ケーブルの敷設によって、マルチメディア時代が到来し、インターネット、CPU(中央演算装置)、コヒーレント光通信、多機能端末機などの道具が、高度情報社会を創設し、工業社会から情報社会へ時代を大きく変える決め手の一つになるでしょう。
アメリカではゴア副大統領の提案によって「情報スーパー・ハイウェイ構想」がスタートしており、マルチメディア産業が活発化しました。
日本でも、遅ればせながら「情報スーパー・ハイウェイ」(光通信網)の敷設を急げ、との声が出ていますが、いまひとつ動きが鈍いのが気にかかります。
近代工業社会の価値観は人間の“エゴ”
船井先生は、著書「これからの10年本物の発見」(1993年サンマーク出版)に「近代」について次のように書いています。
近代工業社会は、簡単に言えば“エゴ”(自分が何より大事だ)という価値観が、社会を支配していることが分かります。自分中心主義が近代工業社会の大きな特徴なのです。ただし、これには大きな障害があります。
人間は社会を形成して集団で生きていかなくてはなりません。そこへ各人が“自分が何より最も大事だ”という思想を持ち込んだら、“エゴとエゴ”がぶつかって社会秩序が成り立ちません。
そこで“エゴ”を守りながら世の中をうまくまとめて行く便法として、“自由、平等、博愛”というのが出てきたのです。これはフランス革命のキャッチフレーズであり、近代の思想にもなっています。
つまり、近代は、“自由、平等、博愛”を旗印に“エゴ”を大事にすることを実現しようとしました。しかし、“エゴと博愛”というのは始めから矛盾して“エゴ”を生かしきれません。
それで“博愛”は理性や良心の努力目標として、内に仕舞い込んで近代はスタートしました。近代の先頭を切ったイギリスやフランスは一体何をしたのでしょうか?
世界中に植民地をつくりました。彼らの植民地政策は、基本的には搾取であり、“博愛”とは縁遠いものでした。では“自由と平等”はどうでしょうか?
この二つも矛盾します。
自由は平等を保証しません。平等は自由を束縛します。つまり、自由であったら平等ではありません。平等であったら自由ではないのです。
平等より自由が好きだという人たちが作ったのが「資本主義体制」で、自由より平等が好きな人たちが作ったのが「共産主義体制」です。
エゴのために資本主義をとるか、同じくエゴのために共産主義をとるか、二つに分かれてケンカをしていたのですが、非常時に入ってから、アッという間に共産主義体制は潰れてしまいました。
いま残っているのはエゴのための資本主義、いわゆる自由だけです。
今世紀中は多分、この“エゴと自由”が目立つようになるのではないでしょうか?
したがって、冷戦が終結しても世の中は落ち着きません。これからますます混沌としていくでしょう。エゴが前面に出てきて、紛争や闘争、裁判沙汰などがどんどん増えます。
自由、自由と声高に叫ばれて、自由化要請がますます強まります。それがどんなに正しく見えても、みんな非常時における旧勢力の悪あがきだと言うことができます。これから世界はエゴ化と自由化、こう考えておけば大勢を見誤ることはないように思います。
「非常時に入ったときの特徴」として、一つは目先が不透明になる。二つは旧勢力が悪あがきをする。三つ目は複雑化ということが起こります。
がんでも末期になると症状が非常に複雑化します。もうだめかなと思っていると急に元気になったりします。そしてまた突然、悪くなるといった具合に複雑でどうにもならないようになります。
非常時に入った世の中も同じようにどんどん複雑化していきます。
商品を購入するに際しても、現金払いだけなら簡単ですが、後払い制度(クレジット)が出てきて、延払い制度(リボルビング)が出てきて、前払い制度(プリペイド)も出てきました。
店の経営方式でも、直営店だけなら分かり易いのですが、フランチャイズ、ボランタリーなどややこしくなってきています。これから先何が出てくるか全く予測がつきません。
ビジネスマンの世界も分かりにくくなってきています。名刺を貰うと、書いてある肩書きが良く分かりません。部長代理と部長心得、課長代理と課長補佐、代理や補佐や心得を付け出す会社は危ないといわれます。
複雑化は死ぬ直前の現象なのです。横文字のなんだかさっぱり分からない肩書き、説明しないと分からないような肩書きの会社はダメになる可能性が多いのです。
ともかくこれから数年、世の中の特徴は、目先が見えず、近代資本主義は最後の悪あがきをし、世の中は複雑化し、人々はますますエゴ化し、みんながあらゆる面での自由化を求める。そういう時代になっていくと思われます。
そのような時代の中でポイントになるのは、やはり旧勢力というか、現秩序といいますか、近代資本主義の権力者(支配層)の動向です。なぜかというと、彼らにとって都合の悪いことばかり起こってくるからですが、いくら火消しに必死になっても、事態はますます彼らにとって不利なことばかりが起こって参ります。
近代資本主義制度は「物的なモア・アンド・モア」の追及の上に立っているからです。有限な地球資源を、浪費すればするほど、この制度は発展します。それは一日も早く地球を破滅に追い込む制度と言い替えてもよいのです。(つづく)
ザ智閥 時代は変わる 完結しました
原先生が、1999年5月30日、近代文芸社より発刊した拙著「ザ・智閥」より抜粋し、
若干の修正加筆をして連載していた、ザ智閥 時代は変わる
2009年3月22日、第55号「何か良いビジネスはないか!」で完結しました
皆様には、長い間のお付き合い、心から感謝しますし
原先生にも、御苦労さまとお礼を言いたいと思います
また、原先生のザ智閥 「時代は変わる」の記事は、これで終わりですが
原先生の智閥
造りの活動は、今、本格的に始まっています
しかも記事の最後は「何か良いビジネスはないか」ですが
もうそれは、実現の方向に向かって走り始めています
2011年7月24日、テレビの地上アナログテレビ放送の停止によって
本格的に、日本もデジタル時代をスタートさせることになりますが
その準備に向けても、着々と動いています
もうすぐ、すごいことが始まりますよ
しかも、時代が、10年前に、原先生が
予測していたように、動いていることは
皆さんも、記事を読めば分ると思います
もう残された時間は少ないです
2009年には、もう縁とチャンスもないと思います
しかし、残念ながら、ホームページでは
皆さんに、これ以上はお知らせできません
伝えたくても、伝えてもいけない事になっているのです
だから、是非、皆さんの中で
2009年の原先生の活動をご説明したいと思います
本当に大切なことです。よろしくお願いします
岩谷正
人が生まれた時に、持っている性格や運勢が分かります。
これは、はっきり言って、すごいです。
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