2007年03月20日
大河ドラマ風林火山 第10話 「晴信謀反」
第10話で、いよいよ、ドラマ面白くなってきました。現実の話にちかづいてきました。晴信が、信虎を、駿河に追放する事になります。いえ、その後も、晴信、信玄は、信虎に対しては、毎年、決まった額の金銭は与えているので、隠居させたという方が正しいと思います。
しかもここで、絶対に忘れてはいけないのは、それを無血、誰の血も流さないでやっていることです。晴信は、ここで、信虎が跡を継がせようとした弟の信繁にしても、武田家の家臣の誰も、成敗していません。反対派がいても、血は流していないのです。
これは見事です。今でこそ、会社内でクーデターが起きるニュースがあっても、血は流れませんが、戦国時代では考えられません。跡目を誰が継ぐかで、戦乱が、多少は起こるというのが、戦国時代の常識です。その中で、晴信は、武田家の家臣団は、見事に、無血で、信虎を追い出しているのです。もっともっと、歴史的に大きく評価されるべきだと、菊は確信します。
また、菊が、ここで、皆さんに知って欲しいのは、大河ドラマでは、信虎は、今川義元の招きで、駿河を訪問していた時期、娘に会いに行っていた時に、謀反が起こったとされていますが、はっきりとしたことは分かっていないということです。晴信が、どうやって、信虎を駿河に追放したのか分っていないのです。
何故なら、信虎は、今川義元の手紙で、駿河に、少数の兵で、訪れたとされていますが、戦国時代の常識として、そんな事はまずはないからです。一国を動かす人物が、いくら同盟を結んでいる関係とは言え、兵も率いずに、単身で相手のところに行くなんてあるはずかないのです。ましてや、武田家と今川家は、つい最近までは、激しく争っていた関係です。どう考えても、今川家の家臣でない信虎が、駿河に行くはずがありません。
その上に、信虎も、自分が、駿河にいったら、晴信が何かをするのではないかと危惧しないなんてないだろうし、自分が、のこのこ今側義元のところに行って、もし首を取られたら、武田家がどうなるか考えないわけがありません。晴信に、ちゃんと家督を譲っていたら別ですが、そうでないまま、領内を出て、病死、毒殺でもされたら、、晴信派と弟の信繁派で、内乱が起きて、武田家が滅ぶことも分かっているはずです。
どう考えても、戦国の乱世を生き残った、武田信虎がそんな愚かなことをするわけがないのです。だから、新田次郎さんの小説、武田信玄では、信虎が、駿河を訪問していた説を取っていません。甲斐、国内で、晴信を追放しようとした信虎の裏をかいて、先に追放しています。それを多くの武田家の家臣団が、支持したということにしているのです。
しかしそれが真相なら、晴信と、武田家臣団は、本当に見事だと言うことになります。国内に、当主の信虎がいる中で、そんなことができたとしたら、これは、家臣団が団結していたことを意味します。もし、家臣団に派閥ができていたら、すぐに、情報が、信虎に漏れてしまいます。絶対に、不可能なのです。
そこから信虎、駿河訪問説が出たのですが、真相はどうでしょうか。これからの武田家の研究を待ちたいと思います。
ただ、このクーデターを、すべての家臣達の力を借りてしたことで、重臣達に対しての発言力が弱く、後の晴信は、重臣の意見を無視することはできなかったと後世の歴史家は言っています。信長のように、血を流して家督を継いでいないので、思ったことができず、信玄は、武田家を、信長のようには変えられなかったというのです。
だけど、菊はそう思いませんし、そういわれていることは、武田家の家臣団の御霊にとっても何よりも無念なことだと思います。武田家が、織田家のように、変革できなかったのは、その土地柄の性です。これだけは、信玄が、武田家臣団が、何とかしようと思っても、どうすることもできませんし、信長と同じことを、甲斐、信濃しても、大失敗することは、本能寺の変の後の、甲斐、信濃を支配していた織田軍が、一揆で、すぐに崩壊したことでも分ります。
その事を、このクーデターを成し遂げた武田家の家臣団の御霊を代表して、武田一年日記を通して、皆さんに述べることで、終りたいと思います。ありがとうございます。
蔦 2007年03月20日
戦国時代、どの武将も本拠地に城を構えていますが、信玄は城ではなく、館しか構えておりません。
これは、家臣団が謀反を起こす心配が無く、或いは早めにその芽を摘み取っていたからで、それほど主従の団結が強かった証左だと思います。
であったが故に、信虎追放が領内で進行していても、緘口令が徹底していたのでしょう。
また、信虎の政と、信玄のそれとは、あまりに違いすぎます。
領民の親愛がどちらに注がれていたかは、一目瞭然ですし、
家臣団の優秀さが顕れるのは、後年徳川の世になった時、旧竹だけの家臣が、沢山召抱えられた事でも分ります。
信玄の治世の素晴らしさであるでしょう。
貫太郎 2007年03月21日
おかげさまで毎週大河ドラマが楽しみになりました。それは菊さんのこの解説があるからです。無血クーデターという視点は明治維新を知っていましたがなるほど言われてみれば武田家もそのとおりですよね。歴史研究をしていない私としては今回のドラマの陰謀はなるほどと感じ入っておりました。でも菊さんのように実際はどうだったのだろうなどと想像する事も楽しいものですね。これからも登場人物の心理推理、時代背景の効いた解説を楽しみに読ませて頂きます。ありがとう。
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