大河ドラマ 風林火山 
第25回 「非情の掟」駒井政武


 武田家二十四武将の中に入っていませんが、一人、是非、皆さんに注目して欲しい武将がいます。信玄の付き人としてつねにいる側近、駒井政武です。若い頃から、晴信の相談相手になっている、ちょっといい男です。武将としてはあまり活躍していないので、少し波動が違うので、ドラマを見ている女性の中で、好きだと思う人がいると思います。

 しかし、武将として活躍しないでも、信玄の側近として、なくてはならない存在でした。ドラマでは、駿河の今川家と相模の北条家との河東地方の戦いで、和解させた三方輪で、信玄の使者として、今川義元にあって、その外交手腕を発揮していますし、信玄が定めた「甲州法度之次第」の草案者としても知られています。「甲州法度之次第」は、信玄が作ったのではなく、若い時からずっと信玄の側近として使え、信玄の気持ちを一番、よく分かっている駒井政武が、作ったのです。本当に、大切な武将です。
 
 しかも駒井政武は、「高白斉記」という、明和七年から、天文二十二年にいたる五六年間の記録を残しています。信玄の一番の側近として使えた人の日記です。今でも、武田家の歴史を調べる上で、一級の資料といわれています。高坂弾正が残した、甲陽軍鑑よりも遥かに評価されています。そんな記憶を残したのも、駒井政武の大きな功績です。菊としても、心から、駒井政武の御霊には感謝したいと思います。

 だから、菊は、大河ドラマ、第25回 「非情の掟」の中で、「甲州法度之次第」の誕生のいきさつを詳しく描かれていたこと、とても嬉しかったです。まず、この「甲州法度之次第」が、今川家の家法、今川義元の父、今川氏親が作った「今川仮名目録」を高く評価して、それを素直に真似たことや、単なる真似ではなく、信玄らしい特長を出す事に、本当に苦心したことなどを描いてくれていました。きっと、この事は事実だと思います。

 それをドラマで描いてくれた事で、ドラマではあまり出て来ない武将ではない、信玄の側近として、「甲州法度之次第」を作成した奉行の人達の御霊も満足していると思いますし、今川家の人達の御霊も喜んでいると思います。菊は、大河ドラマは、本当にいいことをしてくれたと思います。すばらしいです。

 しかしそんな駒井政武は、若くして、天文二十二年になくなっています。信玄が、村上義清を、信濃から追い出した頃です。川中島の戦いは、その後に起こっています。とても残念です。菊の持っている武田家の資料では、軍師として、吉日や方位を占い、雲見として、天気を予想したそうです。もっと生きて欲しかったと思います。

 そしてそんな駒井政武が、第25回 「非情の掟」のシーンで、「甲州法度之次第」の最後55条に付け加えさせたものは、「晴信行儀その他の法度以下に於いて、旨趣相違の事あらば、貴賎を選ばず、目安を以って申すべし、時ぎに依って、その覚悟むすべきものなり」というものです。
 絶対無二の最高権力者である信玄自らが、遵法の姿勢を明らかにし、法を犯した場合は、責任を負うことも辞さないと、公言したものです。

 こんなことを家法に入れたのは、信玄だけです。それで、後々まで高く評価されています。それを信玄が考えたのか、駒井政武なのかは分かりませんが、信玄の事を良く知る駒井政武の意志かもしれません。そんな駒井政武に代表される、信玄の側近の人達にも熱くお礼を言いたいと思います。「ありがとうございます」

人が生まれた時に、持っている性格や運勢が分かります。
これは、はっきり言って、すごいです

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