第50回「死闘川中島」最終回について

大河ドラマ風林火山の最終回で、

山本勘助が、どう死ぬか、

天命を終えるのか、

そのことに、キクは、ものすごく関心がありました。

ものかきとして、キクなら、こうするというという考えもあるので、

原作者の人達や、武田家の御霊さんは、どうするだろうかと

ものすごく関心を持っていたのです。

というのも、山本勘助が、

上杉謙信に、啄木鳥の戦法を見抜かれて、

信玄公の弟、信繁公や、諸角などの有能な武将や

4千ちかくの多くの兵を亡くしたことに、

責任を取る意味でも、川中島の八幡原で散ったのは、

変更はできません。

その中で、どう表現するか、

とても楽しみにしていたのです。

また、その中で、キクが、嬉しかったのは、

まずは、山本勘助と、キクの前世の兄、

武田勝頼の兄になる武田義信公の関係です。

何故なら、山本勘助と、武田義信公の関係は、

武田信玄に関する多くの本では、よくなかったと表現されています。

山本勘助が、諏訪勝頼との関係が深かったので、

それで、そう想像されていたと思いますし、

キクは、それは当たっていると思います。

そして、その中で、信玄と、義信公の関係が、

おかしくなったのは、この川中島の戦いが、きっかけだといわれています。

新田次郎さんの武田信玄の小説では、本陣を守っていた義信公が、

信玄の命令、守りに徹するようにという命令を、

守らなかったので、ものすごく苦戦して、

その為に、信繁公や、諸角などの武将が、死んだと書かれていました。

信玄は、弟の信繁が、義信のために、死んだという思いが、あって、

親子の関係に、亀裂が入ったのです。

新田次郎さんは、そう書いていましたし、

他の一説でも、この戦いの中で、

信玄公が、義信公を、戦に勝つために、

見捨てようとして、関係がおかしくなったという説もあります。

父、信玄公は、自分を、見捨てようとした。

自分よりも、側室の子供、

諏訪勝頼が、かわいいのではないかという、

疑念が生まれたのです。

だけど、今回のドラマでは、

そんなシーンはありませんでした。

しかも、

しかも、武田義信公は、山本勘助の必死の説得で、

本陣の武田信玄公を、必死で守りました。

親子の膠着は、なかったのです。

キクは、それが、とても嬉しかったです。

作者の人達は、もしかしたら、義信公と、

信玄公の亀裂を、表現するかと思っていたので、

これは、ものすごく意外でもあったのです。

また、その上に、山本勘助と、義信公は、

この風林火山のドラマでは、

和解できました。

何故なら、山本勘助が、武田勝頼に、

武田家の、跡を継がせようとしたら、

上杉謙信の本陣を突こうとした、

義信公を止めることはなかったと思います。

でも、山本勘助は、必死で止めて、

武田勝頼の跡を、頼みました。

この事で、義信公は、山本勘助に対しての

見方を変えたと思います。

そして、その時に、

山本勘助は、信玄公だけでなく、

嫡男の義信公からも、信頼されて、

真の軍師になれたと思います。

言い換えるなら、真の軍師になるには、

信玄公だけでなく、義信公にも、

信用されていないといけないと思うのです。

だから、キクは、今回のテレビドラマで、

山本勘助と、義信公の関係が、

最後の最後で、修復できたことは、

山本勘助の御霊と義信公の御霊のメッセージだと思っています。

二人の関係は、もしかしたら、おかしくなかったかもしれないし、

たとえ、おかしかったとしても、お互いに御霊になったら、

和解できたと思うのです。

その上に、山本勘助の勝頼を頼むという言葉に、

義信公が、承知したことは、

義信公が、山本勘助が、死んだ後の武田勝頼を

弟して認め、大切にしてくれたことを、意味する気がします。

信玄公と義信公は、妻の実家である、

駿河侵攻で、対立して、謀反の罪で、

自刀しましたが、それに、勝頼は関係なかった。

いえ、勝頼と、対立があったとしても、

それは、義信公が、御霊のなった時点で、

今は、何とも思っていないメッセージのような気がします。

キクとしては、そう心から、受け取りたいのです。

心から、前世、武田勝頼の御霊が一部あるキクとして、

兄、武田義信公の冥福をお祈りしたいと思います。

いつもツイてる「菊」より〜